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会社の駒ではなく、人財として扱われる有り難み

以前のnoteにも詳しく書いたが、私は新卒から5年間、メガ損保の一社で働いていた。

メガ損保を退職しようと思ったきっかけは色々とあるが、その一つに「自分は会社の一つの駒でしかない」と感じていたことが挙げられる。1万5000人近くの社員がいるため、自分が辞めたところで、他の部署から埋め合わせの社員がすぐにやってくる。

また、私の業務内容は「代理店と人間関係を構築するためにとにかく店舗に通い詰め、電話が来れば土日を問わずに出る」という営業スタイルが求められていた。そのため、特に私の今までの経験や勉強してきたことを活かせるわけでもなく、「自分の介在価値がある仕事」とは思えなかった。神経をすり減らして働く中で、「私、この会社の駒でしかないな…」と日々ひしひしと感じていた。

一方で、現在働いているITベンチャーは、社員がわずか50人ほど。営業系の社員でいえば、私含め15人ほどである。物理的にも、一人抜けると仕事が完全には回らなくなる。しかし、「他に新しく人材を雇えば、穴埋めできてトントンだね」というものでもない。「上から降りてきた仕事をこなす」というよりは、「会社を成長させるために必要な仕事を見つけ出し、自ら実行する」というスタイルのため、自ずと個人個人の考えが反映された仕事が生み出される。そして、その舵取りも自ら行なっていく。そのように、各々が自身の介在価値を発揮した仕事を行うため、替えが効かないのだ。

今回、私がワーホリのため退職することをメンバーに伝えると、寂しいと言うだけでなく、「Ayumiさん辞めるまでに、全部学ばせてもらいます!」「辞めたら、手本がいなくて本当に困ります。オーストラリア行っても、教えてくださいよ!」と言われた。「まぁ、メガ損保辞める時も、こんなノリだったよなー、お世辞かな。」と思っていたが、退職すると伝えてから本当に毎日このようなことを言われる。このトーンはお世辞ではなく、心からの思いだと感じる。「あぁ、この会社では私は替えの効く駒ではなく、Ayumi個人としてみんなに必要とされていたんだ。自分の介在価値を発揮して、活躍することができていたのだな。」と胸が熱くなった。

もちろんメガ損保でも、替えの効かない仕事を行なっている人はいるので、私の実力不足も大いにあると思う。けれども、やはり今の会社の他のメンバーを見ていても、それぞれがオリジナリティ溢れる役割を担っているため、「私に限らず、全員替えの効かない人財」だと感じる。

メガ損保だけで働いていたら、「社員=会社の駒」という認識だけで会社員人生が終わっていた。「社員=一人一人がかけがえのない人財」という認識にアップデートしてくれ、初めて自分が仕事に取り組む意義を教えてくれた今の会社と仲間たちに感謝をしたい。

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