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今時珍しいほど!こだわりのお蕎麦屋さん@松本

あゆミシュランと称して、美味しいお店を紹介するコーナー。

今回は松本!

長野の松本へ行った時、

数年越しで念願のお蕎麦屋さんへ行ってきた。

ここのお蕎麦は、近辺のお蕎麦屋さんに比べると少々高い。

しかし、予想以上のクオリティで、上機嫌になって帰って来た蕎麦屋である。


その名は「三城(さんじろ)」

外観からして、そこら辺の蕎麦屋と違う。

仕切りが高そうな感じ。

蕎麦屋というより、和食屋か小料理屋といった雰囲気だ。

まさに、「高級蕎麦屋」。

中に入ると、いい店だということがよく分かる。

残念ながら内観写真はコレのみだが、

落ち着いた雰囲気と洗練された内装である。


接客をしてくれるのは着物姿の女将。

お品があって、実に素敵な方だった。

そんな女将が、今日ははじめてビワの葉を生けてみたと話してくれた。

お店の雰囲気によくあっている。

白・茶・緑の3色で空間を演出していた。

間もなく、おしぼりがやってくる。

このおしぼり、その辺のお店で出てくるおしぼりとは違う。

分厚い。しっかりしていて、上質な感じがする。

たかが、おしぼり。されど、おしぼり。

こういう細かな点までこだわっているお店は、味にも期待できる。

ちなみに、
お手洗いのタオルも一枚一枚使い捨ての同じタオルであった。


続いてやってきたのは、

日本酒。

きのこのおろし添え。

はじめて来店したお客さんは驚くかもしれない。

いきなり日本酒が届くのだから。

メニューはなく、
注文を聞かれることもなく運ばれてくる。

ここでは2000円のコース仕立てのみなのだ。

日本酒は常温で、香りがよい。

このきのこもまた、美味しいじゃないか。

おそらく地元で採れたものだと言っていたような。

大根おろしも甘みがあって、期待以上のお味。

日本酒でほろ酔い気分になりながら、

きのことお店の雰囲気に酔いしれてしまった。


お次はお蕎麦。

この蕎麦ざるがまた良い。

お店の雰囲気にあうな〜

足りないと困るからと、薬味は2つ付けてくれる。

蕎麦は太めで、田舎そばのような感じ。
喉越しの良いツルツルとした麺というよりはどちらかというとボソボソとした感覚。

それがまた素朴な味わいである。

蕎麦つゆもついているのだが、

オススメしたいのは

テーブルにあるお塩でいただく食べ方。

このお塩とお蕎麦の相性が大変良い。

蕎麦の旨味を引き出してくれるお塩であった。

お蕎麦が甘いのである!

これもまた、お塩のチョイスにこだわりを感じた。

お蕎麦で終わらないお蕎麦やさん。


続いて、女将さんが運んで来てくれたのはお漬物。

「なんだ、漬物か!」と侮るなかれ。

このお漬物、箸が止まらぬ美味しさだった。

きゅうり・なすの漬物はどちらも美味。
浸かり加減が絶妙。

奈良漬も味わい深かった。

そして、お腹が満たされているにも関わらず、完食してしまった。

蕎麦屋でありながら、

この丁寧な仕事に頭が下がる。

合間を見て運んで来てくれた蕎麦湯と共に漬物に舌鼓して、

そろそろ引き上げようかと思っていたら

花豆がやってきた。

お上品な量で盛られた花豆。

こちらをひとくち口にして、感激した。

完全に油断していた。

これはもう、お蕎麦屋さんで食べるレベルではない。

コクのある甘み。
ひつこさのない、お上品な味わい。

なかなか美味しかった。

最後にお茶をもらって、お店を後にしたのだった。


まとめ。

私の見解としては、

「三城」さんはかなりのお気に入り店である。

お店の雰囲気がまさにタイプだった。

そして、全体にブレのないこだわり感。統一感。

少量でありながら
ひと品ひと品に存在感があり、

完成されている。

また、お酒好きな私としては

日本酒ではじまるお蕎麦だなんて、

そそられるに決まっている。

女将も、食事も、雰囲気も、

お上品で落ち着く。

また通いたくなるお店だった。

ぜひ常連になりたい。

一方で、好みが別れるお店でもあるだろう。

正直、何も説明がなく料理がスタートしてしまうことには、サービスが悪いと感じるお客もいるに違いない。

私が来店した際に
三人連れの男性らが来店したのだが、

そのうち、お酒が飲まれない人にはお茶が提供されていた。

しかし、蕎麦をいただく途中でお茶のお代わりを頼むと、女将はそれを拒否した。

女将曰く、お蕎麦の途中でお茶を飲むと苦くなるからと。

これをこだわりの店だ、素晴らしい

と説くか、

お客目線でない勝手な店だ

と説くかは人それぞれ。

随所にこだわりが散りばめられた「三城」さん、

ぜひ、こだわり派のあなたに訪れてもらいたい。

ランチ営業のみで、予約必須なので、

その辺をお忘れなく。

「三城」さん、

ごちそうさまでした。


三城

0263-35-0234
長野県松本市大手3-3-5
アクセス:松本駅より徒歩10分
営業時間:11:30〜15:00
定休日:日曜日
https://tabelog.com/nagano/A2002/A200201/20000629

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