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【言語化プロジェクト】参加者紹介:小室絵美さん

こんにちは。yoga work 主催 の武衛鮎です。このnoteマガジン「言語化プロジェクト」では、「情報発信の場」として4人の参加者の方がリレー形式でさまざまなことを発信していきます。全体の内容は私がプロデュースをさせていただく予定です。どうぞよろしくお願い致します。

いきなり「情報発信しましょう!」と言っても、自分の気持ちや考え、やっていることをいきなり文章にしてアウトプットしていくことはなかなか難しいことです。そこでまずは、4人の参加者の皆様をお1人お1人取材して、ご紹介させていただくことにしました。

第4回目の今日は、参加者の小室絵美さんです。子供の頃を、日本各地と海外で過ごされている小室さんは現在、国際NGOの人権団体で働いていらっしゃいます。これまで、自分の思いや活動について、伝えたり発信したりしていくことにそれほど必要性を感じていなかったそうです。そんな小室さんがなぜ今回の「言語化プロジェクト」に参加されたのか?お話を伺いました。早速ご覧ください。

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●シンガポールで過ごした子供時代

―子供時代はどんな環境で過ごされたのですか?

最初は長野、次が長崎、そしてシンガポール、神奈川……と、「出身地はどこですか?」と聞かれると困ってしまうほどいろいろな場所で過ごしました。それぞれの場所に思い出と愛着がありますし、自分の故郷のように思っています。

でも、現在の自分の価値観や気持ちに一番影響が大きかったのは、シンガポールでの暮らしのような気がします。9歳から13歳まで、小学3年生のときからちょうど小学校を卒業するまでの4年間です。この時期に目にしたこと、感じたことは、いまでも印象的に覚えていることが多いです。

―シンガポールの生活の中で一番印象に残っていることは何ですか?

私がシンガポールにいたのは、1990年代です。日本でそれまで暮らしている中では一度も触れることのなかった「貧富の差」を目の当たりにしました。日本で暮らしていたときの自分の環境を「当たり前」だと思っていましたから、そうではない世界に直面して、戸惑いながらもその「違い」について思いを巡らせていました。

まだ小学生ですから、その背景にある根深い問題について、国家的・政治的な理由や詳細がわかっていたわけではもちろんありません。でも、肌感覚で感じるようなことには、今よりもずっと敏感に反応していたと思います。

―その頃の戸惑いや思い悩んだ気持ちを、今でも覚えていらっしゃいますか?

はい。よく覚えていますよ。例えば、町の中で子供がお金をもらう姿をよく見ることがありました。日本ではありえない光景です。知らない人からお金をもらわなければ生きていけない、ときには酷い言葉を投げつけられたりしても、それでもやり続けなければならない。そんなことをしなくてもいい環境に置かれている自分は恵まれているんだと、初めて感じた瞬間でした。

でも、その子たちを見て「かわいそうだな」とは思いませんでした。そういう気持ちよりも、それまで自分が見てきた環境とは「違う世界があるんだな」とか、自分とその子供たちの間にある「違いはなんだろう」という感じでした。私もまだ子供だったからかもしれませんが、「かわいそうだな」という気持ちとは少し違いました。

シンガポールは、実はとても多国籍なんです。私の通っていた小学校も、主に4つの人種が混ざっていましたし。それぞれに「違い」があることを学ぶには、ある部分では私にとってはいい環境だったと思います。

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●やってみればどんなことも面白い

―子供の頃のシンガポールでの体験が、現在のNGOでのお仕事につながっているのですね。

中学生になるときに日本に戻ってきて、それからはずっと日本で勉強していました。就職活動も無事クリアして、希望していた総合商社に入社することができました。自分だからこそできることをやろうと、情熱をもってかなり意気込んでいたのですが……1年間のさまざまな研修を経て配属になったのは、なんと経理部門だったんです。ほんとにがっかりしてしまって(笑)

それでもなんとか気持ちを切り替えて、とにかくやってみてから決めようと思って、経理の仕事に向き合うことにしました。すると、経理の仕事の面白さがわかってきて、仕事を楽しいと思えるようになったんです。直接ではなくても、自分の働く会社がより良い社会に貢献しているのだから、と思っていました。

今思うと、当時、私の心の中にあった情熱の炎は決して消えていたわけではなく、そうやってどこか自分を納得させていたような気がします。

―それでは、自分の本当の気持ちを実現させるために、その後、動き出す瞬間があったわけですね?

結婚後、専業主婦になり夫の仕事の関係で、3年間台湾に行きました。自分が専業主婦になるなんて想像したことがなかったほど働くことが好きでしたが、でもそれは経理に配属になったときとまったく同じ。いざやってみると専業主婦は面白かったんです(笑)

だから、台湾の生活はとても楽しかったです。シンガポールでの暮らしともまったく違っていました。ただ、その中でも変わらなかったのは、やはりシンガポール時代に私が見た「世界」に対する気持ちでした。子供が履けなくなった靴をアフリカへ送ったり、途上国支援になる商品を購入したり、そういうことはよくしていました。

何の不満もなく、楽しく専業主婦をしていたのですが、あるとき「自分だからこそできる仕事に情熱を傾けたい」と思い立ちました。やっぱり火は消えてなかったんです(笑)今は、国際NGOの人権団体で働いていますが、自分の中ではまだまだ模索中という感じがしています。日々の学びの中で、自分の思いがどんどんクリアになっていくことを実感しているので、本当の意味で自分だからこそできる仕事に情熱を傾けられるようになりたいと思っています。

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●ヨガとの出会い

―今回の「言語化プロジェクト」に参加されたきっかけはヨガですよね?

そうです。実は私は1年前までは、ヨガはあまり好きではありませんでした。私は体を動かすことが好きなので、物理的にポーズをとることが「ヨガ」だと思っていました。それで最初は、ヨガ本来の魅力があまりよくわからなかったんです。ポーズをとることではなく、自分の「内」にフォーカスすることができるようになって、初めて心地よさを感じることができました。それ以来、日々変化する「心と体」の状態を自分自身で調整できるようになりました。この感覚が、自分への信頼と愛情を深めてくれたような気がしています。

武衛鮎からひと言
小室さんとの出会いはあるコミュニティの場でしたが、その当時、台湾の生活をされていたので海外での子育てや暮らしはやはり大変なのだろうという印象がありました。初めて治療院にいらっしゃった時、明るくとても軽やかに海外生活のことや子育ての事をお話されたのを覚えています。小室さんのことを普段はエミリーと呼んでいるので、ここでも信頼を込めてエミリーとさせていただきますが、私はyoga workを通してたくさんの方と接する中でいつも感じることがあります。それは、お一人お一人の魅力の部分です。エミリーの魅力は、太陽のような存在です。広く温かく、時に力強く照らしてくれて、その中で育まれるものがとても心地よく、安心した中で関係性を築ける存在。yoga workを通して変化されていく中で、ご自身でも言語化できていなかった側面に触れ、さらに体感していくことでより魅力を表現されているように思います。コアにある想いと、それを実現されていく活動がますます楽しみです!

●世の中に希望があることを伝えたい

―「言語化プロジェクト」で一番やりたいことは何ですか?

私自身はこれまで、自分の思いや活動について、伝えたり発信したりしていくことに、それほど必要性を感じてはいませんでした。私の気持ちはもっと個人的なもので、その思いや活動に「みんなもっと共感してよ」「賛同して協力してよ」とは思っていません。ただ「こういう人もいるんだな」くらいに思っていてもらえれば十分です。

それに、自分を犠牲にしてまで、恵まれていない人を助けるべきだとは思っていません。自分もハッピーで、相手もハッピーで、そうでなければ意味がありません。ですから、力強く伝えたり発信したり、自分の目指すところはなんとなくそこじゃないような気がしていました。

一方で、私が子供の頃にシンガポールの生活の中でずっと抱いていた疑問「自分と貧しい子供たちの間にある差は何か?」ということに対する私の答えは「教育」なんです。「貧富の差」が生じる原因の1つは「教育」だと思うようになってから、「教育」を受けてきたからこそ自分にはできることがあると考えるようになったんです。

「教育」に関すること、それを伝えることで、何か希望があることを伝えられるのではないかと思いました。それを、この「言語化プロジェクト」を通してできればいいなと思っています。

小室絵美プロフィール
"世界中どこに産まれても希望をもてる世界"への想いで総合商社に入社、経理部門に3年あまり勤務。退職後、10年間の専業主婦時代。内3年間は、夫の駐在で台湾へ。帰国後、自分の情熱"世界中どこに産まれても希望をもてる世界"に向けての活動中。


※現在、このプロジェクトには4人の参加メンバーがいますが、「私も言語化プロジェクトに参加したい!」「私も何かやりたいけど何からやっていいかわからないと思っていた!」という方は、ぜひ下記までご連絡ください。基本的には、武衛鮎の「パーソナライズドヨガ」のクラスを一度受講していただいた方が対象となりますが、条件の詳細などをご案内させていただきます。

お問合せ窓口
ayu.buessence[at]gmail.com([at]→@)


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