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「頼れない自分」からぬけだしたい

フリーランスになって1年ほど経過したころ、「本当に仕事ができる人は、まわりを上手に頼れる人だよ」と先輩ライターに言われた。

これが真実だとしたら、私は今でも仕事ができない人間のままだ。

フリーランスはなんでも屋さん

フリーランスで仕事をしていると、仕事に付随して発生する業務のすべてが自分に降りかかる。

私は『成澤あや子』という会社の社長であり、社長秘書であり、営業マンで、経理担当者で、平社員だ。

ひとりで何役もこなしているうちに「なんでも屋さんスキル」がどんどん身につき、編集者やディレクターの仕事にも活かせたので、その状況に疑問も抱いていなかった。

むしろ、なんでもできる自分に少し酔い始めていたかもしれない。

そんな日々を送っていると、『成澤あや子』の枠を超えて「なんでも屋さん的な仕事」が増えていく。

新規メディアのディレクターに推薦してもらったり、コミュニティマネージャーをやってほしいと声をかけてもらえたり。

できることが増えるのも信用して頼ってもらえるのも嬉しくて、めっちゃくちゃに頑張って、ちょっとずつ疲れていった。

「頼る」って面倒くさいし申し訳ない

多岐にわたる業務内容、それにともなって発生する細かい作業と人間関係は私のキャパをじわじわ侵食した。

「楽しいし、やりがいもあるし、できるからやる」のスタンスも限界に近づいていく。

ひとりブラック企業を極める日々が続き、フリーランスになって初めて誰かに手伝ってもらおうと考え始めた。

でも人を頼るには、頼るための準備をしなくてはならない。

タスクを洗い出し、それぞれのタスクの手順を書き出して共有。
さらには正確でわかりやすい説明と指示が必要になる。

そしてこれ以上に問題なのが「申し訳ない」の気持ち。
無理をさせてしまったら悪いな…と考えると、なかなか切り出せなかった。

もともと相談するのが苦手で頼り慣れていないので、どれくらい大変だったら頼っていいのかもわからない。

悩んでいるうちに、自分でやったほうが早いし楽だと思い直してまた抱え込む…の繰り返し。

誤魔化しながら走りつづけた結果、今年に入っていよいよ苦しくなってしまった。

初めての仕事逃避

大好きなはずの仕事が楽しくない。なんなら辛いと感じる。
気づいたらボロボロ泣いていた。

そんな風に思う自分が悲しくて、やりたいことがたくさんあるのにできない自分が悔しくて。

これはもうだめだ!心が死ぬ!と思ってSlackの通知を切り、ソファにダイブして気が済むまで漫画を読み、気づいたら眠っていた。

目が覚めたのはパソコンを離れてから3時間後。
心はずいぶんと軽くなっていて、初めての仕事逃避は長めの休憩に終わった。

それでも思い切って仕事から離れたおかげで、自分への理解が深まったと思う。

自分のキャパ不足に薄々気づきながら目を逸らしてきたけれど、いざ「私が抱えられるのはここまでなんだ」と知ったら、驚くほど気が楽になった。

できるか否かは能力だけの問題じゃない。
自分のキャパに見合った範囲で能力を発揮できてこそ「できる」なんだと思い知った。

欲深さとキャパ不足

仕事逃避をきっかけに、自分が本当にやりたいことは何かを考えてみた。

今まかされている仕事を発展させたいし、新しいジャンルにも挑戦したいし、キャリアアップのための勉強もしたい。

自分の欲深さとキャパ不足を強く自覚して、本気で頼る準備を始めた。

まずは抱えている業務の棚卸し、各業務フローや諸々のテンプレを作成。
それをチームメンバーに共有して、無理のない範囲で手伝ってほしいとお願いしてみた。

反応が怖かったけれど、みんな快く引き受けてくれたし「遠慮せずもっと頼ってほしい」と言ってくれた。

嫌な顔をしたり迷惑がったりするような人たちじゃないとわかっていたはずなのに、なんで頼るのが怖かったんだろう。

私はどこかでメンバーの気持ちを疑っていたのかもしれない。

一緒に頑張ってくれる頼もしい人たちが近くにいたのに、私はまわりが見えていなかったんだ。

有り難く思うと同時にしみじみ反省した。

まわりを信じて「頼れる自分」になる

少しずつまわりを頼れるようになってわかったのは、頼る=信じるということ。

頼ることは「私が楽になるために、誰かに負担をかけること」だと思って生きてきた私にとって、これは衝撃の事実だった。

今なら冒頭の言葉もすっと腑に落ちる。

まわりをしっかり信じて、頼れない自分からぬけだすぞ!!

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