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【Interview vol.2】OLと役者 二足のわらじを履くRさんに聞いた  "あと一歩" なりたい自分に近づくメソッド

社会に出て、気づけば数年。
満員電車に押しつぶされる日々にも慣れたけど、わたしこのままでいいのかな……?

ライフイベントとキャリアの両立に揺れながら、自分らしい生き方を模索しているミレニアル世代。このような悩みを抱えている方はたくさんいるのではないでしょうか?

今回インタビューしたのは、SEとして働きながら、演劇ユニットを立ち上げ、自らも役者として活動するRさん。

演劇という一見はなやかな世界に身を置いている彼女の口からは、「ほんとうは自分に自信がなかったんです」と意外な一言が。

そんなRさんが、「やりたいことは自分でやろう」と迷いや不安、葛藤を乗り越え、一歩踏み出したきっかけは?

将来に漠然と不安はあるけれど、何から行動したらいいかわからない。そんな読者の皆さんに、なりたい自分に近づくための具体的なアドバイスを伺いました。

1.ライフワークは演劇。原点は学生時代に味わった、自分を表現する楽しさ

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——早速ですが、現在のRさんのご職業を教えて下さい。

わたしはいま、教育関連業界でSEとして働いています。

また、これはお仕事ではないんですが、自分で立ち上げた演劇ユニットの主宰者として主に全体の演出を行っています。最近はプロの脚本家の方が主宰するワークショップにも挑戦し、
プレーヤーとしても舞台に立っているんですよ

——お仕事をしながら、ライフワークとして演劇をやっていらっしゃるんですね。なんだかかっこよすぎます……。いつから演劇を始められたんですか?

中高一貫校だったんですが、そこで演劇部に入ったんです。
部活は上下関係も厳しかったけど、舞台に立って自分を表現する楽しさを覚えたのはあのときですね。

大学でまわりの友人と一緒にサークルに入ってみたりもしたんですが、楽しいとは思えなくて。ちょこっと劇団に所属して出てみても、やっぱり「なにか」違う……。

わたしがやりたいことは心の中で明確に決まっていたんだと思います。

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——演劇部で過ごした時間がRさんにとってとても大きかったからこそ、なんとなく違和感が拭えなかったんですね。

そうですね。
だから、大学のときに演劇部時代の友人に声をかけて、「また演劇やらない?」って。

部活の仲間であれば気心は知れていますし、なにより厳しい部活を乗り越えているので大丈夫だと思いました。

——たしかに、部活の仲間は戦友ってかんじですよね、わかります(笑)。

はい。それがいまの演劇ユニットの原点です。大学時代には既存の脚本を使って、2〜3回公演を行いましたね。

はじめは演劇部の同期を中心にしていましたが、だんだん後輩が手伝ってくれるようになって、「前から演劇やってみたかった!」と参加してくれた友人なんかもいて。

徐々に「らしく」なってきた感じです。


——Rさんの舞台にかける熱意や想いに共鳴して人が集まってきたんですね。とっても素敵です!
そんななかで、自らもプロの演劇の世界に挑戦した理由があれば教えてください。

そうですね……この演劇ユニットで演出をしていて強く感じたのは、わたしのなかで演者に対して「こんな役者になってほしい」っていうのがすごくはっきりしているなと。

——役者への理想像、ですね。具体的にはどんなことでしょうか?

たとえば、脚本のまま演じるのではなく、役者が自分で解釈したものをぶつけてきてほしいって想いがあったんですね。それはいまも変わらないんですが。

でも、あくまで役者も一人の人間ですから、すべて自分の思いどおりに動いてもらうのは正直ある程度限界があるなって悩んでいて。「だったら、わたしがいなくても成り立つじゃん」って感じたのがきっかけですね。


——うーん、なかなか難しいんですね……。それで、ご自身もプレーヤーとして挑戦しようと。

もともとプロの演劇の世界には興味があって、どんなかんじなのかみてみたいなと思っていたのもありましたね。ちょうどそのころに、有名な脚本・演出家の方が主催するワークショップの情報を見つけて。

ここで自分自身が役者としてもっと成長できるんじゃないかと、思い切って参加しました。

2.生きるモチベーションは、”誰かの人生に残ること”。SEになって、より強くなった想い

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——さらに高みを目指す向上心、見習わなくては……。
お話を伺っていると、ご自身の中にある「やりたいこと」を自らの力で実現していくパワーを強く感じました。その行動力の源泉になっている想いやモチベーションはどこから来るんでしょう?

そうですね……。「人に影響を与えたい」とか「誰かの人生に残りたい」って想いでしょうか。演劇を通じてだったらできるなと思って。

——なるほど……。Rさんのお芝居や演出した公演を観た人は、Rさん自身の姿や想いが記憶に残りますもんね。
現在はSEを続けながら、演劇をやられているわけですが、こうした想いは現在のお仕事にも影響しているんでしょうか?

そうかもしれません。むしろ、社会人として仕事をしていくなかで、この想いがよりいっそう強くなったようなかんじですね。

——どういうことでしょうか?

すこし話がさかのぼるんですけど、わたしは実は教員免許を持っていて。就活のときに教師になるか迷ったんですね。

——もともと教師を目指していたんですね。結局SEを選ばれたのは、なにかきっかけが?

教師といっても生徒に勉強を教えたいという人もいれば、担任として生徒の進路や人生に深く関わりたい人も、色々いると思うんです。わたしはどちらかといえば後者でした。

きっとそのころから、「誰かに影響を与えたい」という想いはどこかにあったのかもしれません。

でも、それって大学を出たばかりの自分にできるのかなって。社会である程度経験を積まないと、なにも伝えられることはないんじゃないかと思ったんです。

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——教師になるのはいまではないと判断されたんですね。教員免許があれば、あとからもチャレンジできますもんね。

そうですね。
教師にならないならなにができるだろうって考えて、社会で生きていくためには手に職があった方がいいだろうと、新卒でSEとして働きはじめました。

2年半ほど社内システムの開発や保守を主な業務として行っていたんですが、とある出来事がきっかけで転職を。


——一体なにがあったんですか?

わたしが時間をかけて作ったサービスが、完成したあとにリリースされず、凍結されてしまったんです。

それは会社の判断で、そのサービスは社内に浸透しないということが理由でした。

すごくショックでしたね。このまま、誰にも使ってもらえないものを作り続けるのかなと思って。

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——時間も労力もかけたのに、悲しすぎますね……。

はい。この一件で「自分が作ったものを誰かにみてもらいたい」という気持ちが強く芽生えました。

なので、転職先としては消費者が近くてすぐに反応が見られるような業界を探していましたね。

——前職での出来事が、現在の原動力につながっているんですね。

そうかもしれません。

いまの会社は教育関連の雑誌やサービスを出版・運営していて、はじめの半年は希望していた編集のお仕事に就いて楽しく働けていたんですが……。

その矢先に、会社に「これからはWebに力をいれていきたい」と言われて。元SEということもあってシステム部門に異動になったんです。

——会社員であれば異動はつきものですが、せっかく転職したのに……。
そう思いますよね。そのくらいからですね、悩みはじめたのは。

やはり企業にいる以上、自分がやりたいことが必ずしもできるとは限らないし、それは仕方ないんだなって。

そこから、「やりたいことは自分でやるしかない」って思い直したんです。

3.「自分に自信がなかった」Rさんが、一歩踏み出したきっかけは?

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——仕事を通じてではなく、ライフワークとして自分がやりたい事を実現しようと方向転換されたんですね。
Rさんはすごく行動力があって、なんだか真似できないと思ってしまいます……。
夢の実現に向けてチャレンジしようとするとき、不安や怖さはなかったんですか?

もちろん、ありますよ!

むしろわたし、ほんとうは人前に出るのがすごく苦手で。根本的に自分に自信がないんです。
いまも舞台に立つときは緊張で手が震えるくらい(笑)。


——Rさんにそんな一面が……なんだか意外です。
それでも不安を乗り越えて、「やりたいことは自分でやろう」と行動に移せているのは、何か転機があったんでしょうか?

うーん、なんでしょう……2年ほど前に、祖母を亡くしたんですが、そのときの経験が大きいかもしれません。

晩年認知症だった祖母を献身的に介護していた母は、すべてを祖母に捧げていたようなかんじで、亡くなってからはすっかり抜け殼状態になってしまって。

そんな母の姿をみているのはつらかったんですが、同時に「他人に左右されて生きたくない」「無理してでも自分の好きなことをやろう」と強く感じたんです。

——お母さまの姿を間近で見るのはつらいご経験だったと思いますが、それが一歩を踏み出すきっかけになったんですね。

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——ここまで、Rさんを突き動かす原動力やその想いに至るまでの葛藤をお伺いしてきました。今後、Rさんが役者として、また演出家として、描いているビジョンがあれば聞かせてください。

今回のワークショップでのお芝居を経験して、もっと自分のうちに秘めた感情を爆発させるような、そんな演技ができる役者になりたいと思っています。

一旦ストップしている演劇ユニットの方も、いままでは原作や脚本がベースにあるものをやっていたんですが、自分で一から脚本を書いて公演をしてみたいというのが夢です。


——Rさんの感情を爆発させる演技、個人的にすごく楽しみです!


4.スモールステップでいい〜あと一歩踏み出すためのアドバイス〜

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——最後になりますが、この記事の読者のなかには「やりたいことはあるけど、自信がなくて一歩踏み出せない」と悩んでいる方もいると思います。
そんな方に向けて、葛藤や不安と闘いながらも自己実現してきたRさんから、夢に近づくためのアドバイスがあったら教えてください。

わたしもまだまだ悩んだり、自信がなくなる瞬間はありますが……。
では、わたしが実際に普段から心掛けていることをお伝えしますね。

「変わりたい」とか、「このままでいいのかな」と思ったときはまず、なりたい姿を明確にするように意識していますね。そして、それに向けての行動は小さなことから少しずつやっていく。

——小さなことから少しずつ、ですか……。

そうです。わたし、「やりたいことリスト」を100個ノートに書き出しているんですね。
さっき語った野望(笑)みたいなものから、明日にもできるようなほんとうに小さなことまで、100個。

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——100個はすごいですね……。わたしも、やりたいと思いながらも先延ばしにしていることがたくさんあるなと……。
でも、書いたリストをすべて実現していくってなんだかハードル高そうです。

なにかやろうとして諦めてしまうのは、きっとはじめに壮大な目標を掲げて、継続できなくて自信がなくなってしまった……みたいな経験があるからじゃないでしょうか?

自分で決めたことを実現できないと、わたしはダメな人間だ、とかまず自分を責めてしまいがちですよね。

——まさにわたしです(笑)。

でも一番大切なのって、そこに至ったプロセスを考えることだとわたしは思うんです。

きっと、優先順位が低かっただけとか、単純に自分に合わなかったとか、なにかしら原因があるはずですから。

あとは、自分がなりたい姿に向けて小さなことから少しずつ、やるだけだと思います。
スモールステップでいいんです。振り返ってみたら、大きく前進しているはずですよ。

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——なりたい姿を明確にして、そこに向かってスモールステップを踏みつづける。具体的なアドバイスを聞いて、なんだかわたしも勇気が湧いてきました。
本日は貴重なお話、ほんとうにありがとうございました!今後のRさんのご活躍を心より楽しみにしています。


インタビューを終えて


もともと自分に自信がなく、人前に出るのが怖かったと語ったRさん。

しかし、今回取材をさせていただくなかで印象に残っているのは、まっすぐに前を見据えて夢を語る強いまなざしでした。

だれだって、新しい世界に踏み出すときはこわい。だけど、きっとその小さな一歩を積み重ねていけば、なりたい自分に近づいている日もそう遠くないかもしれない。
さまざまな葛藤や悩みを乗り越えたRさんの言葉を聞いて、筆者自身も前向きな気持ちになれたインタビューでした。

(※このインタビュー記事は、キャリアスクール「SHElikes」のライターコース卒業制作として提出したものです。)

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