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独占。競争ほどくだらないものはない。ハライチ岩井とピーターティールの共通点

昨日も書いたが、僕はハライチが好きだ。尊敬もしている。

あの人たちは天才だ。

僕は思うハライチ岩井さんはPayPal創業者ピーターティールに似ていると。僕はピーターティールも好きだ。そして彼も天才だ。

なぜハライチ岩井さんとピーターティールが似ているのかと聞かれれば僕はこう答える。

「岩井さんもピーターティールも、どっちもニッチな市場を独占する男なんだと。」

岩井さんはある番組でのりボケ漫才についてこう語っている。「王道の漫才なんかしてたら、売れない。早く売れるためにのりボケ漫才を取り入れた。」と語っている。

ここで言う、王道の漫才とは「ボケがボケて、ツッコミがボケをツッコミ」こと。そう、普通の漫才のこと。
この普通という名の王道の漫才をしていたら、周りも普通の漫才をするのだからただ「面白い」という競争を繰り返さなくてはいけない。

そんなことをしていたら、売れるのに時間がかかるうえ、自分自身が疲弊ししかねない。
そこで岩井さんとったのが、澤部さんの良さを最大限に出せる「のりボケ漫才」だった。その岩井さんの狙いは的中し結成三年目にしてM1の準決勝進出。その後、澤部さんがバラエティー番組引っ張りだこになるなど、ハライチは驚異のスピードで売れていったのだが、これもすべて岩井さんの計算通りと言える。

岩井さんは言う。
「小さい頃からテレビっ子で深夜ラジオを聞きまくってた、澤部はアウトプットの天才。バラエティーのひな壇に澤部がいれば、的確なタイミングでテレビの制作陣が欲しがるコメントを言える。」

そんな相方の良さを最大限に出せる「のりボケ漫才」は裏を返せば周りとは競争せず新しい市場を開拓し、その市場を独占し笑わせ続けることなんだと私は思う。

まさにこの考え方はPayPal創業者ピーターティールの考え方に似ている。
ピーターティールは「独占しろ!競争をするな!」と言っている。

ここで分かりやすくピーターティールの独占の考え方をご紹介する。

あなたがファストフード店のオーナーだったとし、もしも自分の店の近くに新たにファストフード店ができたら、今まで自分の店に来てた顧客を向こうの店と分け合うことになり、売上も今までと同じようにはいかなくなり、あなたは努力するでしょう。店内の内装をきれいにしたり、新商品の開発などなど。しかしそれは結局は向こうも負けじと努力をしてくる。むしろこれが競争というもの。

しかしその競争をしても結局は客を分け合う結果になる。そうしてどちらが最初に疲弊をし潰れるのか、これを待つのみとなる。

ゼロサムゲームと言ったところでしょう。

そこでピーターティールは「まずは小さな市場で独占せよ!」と自身の著書で語っている。

例えでいうと、食べログというサイトよりも勝るサイトを作ろうとしたときに、どこか特定のニッチな層に受けるサイトを作るべきだ!ということ。(ベジタリアン専用食べログ、中華専用食べログ)

「この分野だったらこいつだよね」という感覚に近いと思う。

どうだろうか、お笑い芸人ハライチ岩井さんと世界が注目しているPayPal創業者ピーターティールの戦略術は思いのほか似ているのではないかと私は思う。また岩井さんは一時期、「じゃない方芸人」や「コンビの格差がすごい」などと言われていたが、ラジオでのフリートークや今では今のテレビ業界に対する批判的な発言から「腐り芸人」などと言われ、自分自身の個性を出し、自分にしかない市場を独占し続けている。

ZERO to ONE:君はゼロから何を生みだせるか

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