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「女性エンジニアヒロイン症候群」のままいることは苦しいことだった

こんにちは。職業「戸倉彩」です。
今回は「自分に自信がない」「自分にどこか居心地の悪さを感じている」「将来が不安」と感じている女性エンジニアの方々、(そしてあの頃の自分に)、少しでも希望をお届けしたくて書かせていただくことにしました。

[Note]
現代社会において、少なくない女性エンジニアは「励ましの言葉よりも、大切な存在であること」を感じられることを願っています。また、このnoteでは「女性エンジニアヒロイン症候群」という独自表現を用いていますが、IT業界において女性エンジニアにはまだまだマイノリティであるがゆえに、自分たちの目の前に立ちはだかる壁と戦っている現実があることを知っていただきたいという思いと、今、救いを求めている方に耳を傾け、女性エンジニアが活躍できるような未来を一緒に考えていきたいと願っています。この症候群の悪化や長期化することで、気持ちの余裕まで失われていくことをワタシは知っています。 タイトルにビックリされた方もおられるかと思いますが、この点をご理解いただき、お読みいただけると幸いです。

女性エンジニアヒロイン症候群とは

医療従事者ではないので、医療用語を用いた医学的な視点で意見を述べることができません。ここでは素人なりに下記のように定義して実体験を交えてお話をしていきます。

女性のエンジニア職に従事している本人が、「自分の力だけではどうしようもないような原因や出来事」により、「最良または最適な状態を得ることが困難だと思う状態が続く」こと。もしくはその状態について周囲に興味を持ってもらい、反応を得られることを望んでいること。
※女性エンジニア職を目指したい方にも当てはまる場合もあり

女性エンジニアヒロイン症候群の4つの特徴

自分自身、過去に何度もこの症候群に陥ったことがあるため、同じような境遇に置かれている方々の苦しみは痛いほど分かります。職場環境の変化やライフステージの変化などのタイミングで、それはやってきました。

1. 同じ事が頭の中でぐるぐるしている
2. 複数の感情が入り乱れる
3. あれこれ考えて動けない
4. 自分が思い描く理想の女性エンジニア像に縛られている

女性エンジニアヒロイン症候群の原因いろいろ

誰かに何かを言われた、態度に出された、というように人が介在した場合と、企業制度や自分の置かれている環境によって自分の気持ちが迷子になった場合があったかと思います。一度この症候群に陥ってしまうと、その状態からの脱出は必ずしも容易ではありませんでした。

1. エンジニアとして自分に自信がない
2. 他のエンジニアと比べてしまう傾向がある
3. スキルアップ/キャリアアップに関して依存体質である
4. 被害妄想してしまう (アンコンシャスバイアス含む)
5. 抑圧している無意識のストレスを抱える

女性エンジニアヒロイン症候群になることは悪いことなのか

過去にスランプに陥った時に、自分の落ち込んでいる気持ちを人に伝えたところ「悲劇のヒロインになってる暇があったら、エンジニア以外の道を探したほうが良い」とストレートに言われて、ショックを受けたことがあります。コンプレックスをえぐられたような気持ちになりました。これまで積み上げてきたエンジニアのプライドも傷つき、身も心もボロボロになりました。同時に「もう誰にも相談してはいけない」と自己防衛に入っていくのが分かりました。

当時の気持ちや状態は、今でも心に刻み込まれまれています。というより、その時の自分の生き様を忘れないよう、意図的に心に刻み込んだというのが正解かもしれません。

女性エンジニアヒロイン症候群になってしまうことは、必ずしも間違いではないというのがワタシの出している結論です。人はそれぞれ、自分の中で大切にしたいものを持っています。一方で、社会生活で役割を果たすために自己犠牲が強いられることは多々あります。症候群になることで、自分のコンプレックスを埋め、一種のアイデンティティを見出すこともあるでしょう。

ただし、やみくもに感情を周りにぶつけたり、ネットに書き込んだりしながら心のバランスを取ろうとする「置き換え処理」は、自分をさらに追い込む事になりかねないので、もう十分に頑張っている自分には「ここまでよくやった」声に出して褒めてあげてください。

もし、女性エンジニアヒロイン症候群になってしまったら

では、実際にこの症候群になってしまったらどうしたら良いのでしょう?自分の幾度の経験からもっとも役立ったと思われる5つを紹介しておきます。

1. 健康的な生活習慣を過ごしましょう。
2. 少しづつ自分を認めてあげてください。どんな自分でも受け入れてあげてください。
3. ベストな自分でいられる場所・時間・仲間について整理してみましょう。
4. 心が落ち着いてきたら、改めて自分の「思考」「発言」「行動」について客観的に分析してみます。
5. 自分が幸せになるための安心安全を用意してあげられるのは、自分しかいないことを理解し、迎えにいってあげてください

女性だからエンジニアに向いていないということは、決してありません。

最後に

女性エンジニアヒロイン症候群から抜け出せず、何かを責めたり、彷徨い続けることはとても苦しい状態です。すでに、辛すぎて女性エンジニアというキャリアから離脱してしまった方もいらっしゃるかもしれません。それも含めて自分らしく生きてると思ってみませんか。自分の人生では、この経験やその後の行動で、後々、自分の存在価値というものを見出すことができ、また他の人を救える喜びを覚えました。このnoteをきっかけに、すべての悩める女性エンジニアの方々を救うことは難しいとは思いますが、一人でも二人でも自信を持てるようになる女性エンジニアの方が増えれば、それだけでもIT業界の中における小さな前進なのではないかと感じています。


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