創作小噺『コレジャナイけど愛だった』
女三人寄れば姦しい。しかもテラスで昼飲みとなれば解放感も格別だ。例の宣言でアルコールを飲むことも難しくなった昨今、都合を合わせて明子と瑞希と待ち合わせたのは恵比寿のスペインバルだった。
運よくテラス席が確保できて、一杯目の泡が運ばれてくると3人のテンションはさらに高まった。何はともあれ乾杯だ。
「うーん!美味しいっ。」
「たまらんー!」
「ホント生き返るわ。」
明子には二歳の息子、瑞希には小学生の娘がいる。なかなか自分の時間が取れないと嘆く二人は久しぶりの自由時間にはし