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なんの旅ですか✧♡③

 パタコに旅の想い出の記事書いたよ~と送ったら、

盛岡のバス事情に若干誤りがあった(笑)雰囲気はいいので訂正するほどでもない🤭

パタコline

 気になって、どこが間違っていたか尋ねる。

県立美術館への循環バスはでんでんむしでなく、盛南ループというらしい。市内広範囲の循環バス。金額は定額でない。

光原社に向かうときに乗ったのが中心市街地循環バスのでんでんむし。料金は130円均一。

盛南ループを知ることができたのが収穫でした。詳しくは岩手県交通でご確認を(笑)

パタコline

 だそうです( ´艸`)
 この記事を読み、うっかり旅する人がいるかわからないけど、一応、気をつけてください( ´艸`)

 パタコ、有難う💖

バスについては文脈としてはよしとした。公にすることの正確さとどちらが優先するものかと思って。

仕事しながら正しいことがおもしろいと思ってないので😔

自力で運転するエネルギーと公共交通機関に慣れることと両方できないと年寄りは生きづらいと思う。精通していることに越したことはないね。

パタコline

 パタコの会話はクールで、なんかかっこいいな。
 間違ったけど、褒められている?
 この辺がパタコのギョーカイで、重鎮とされる理由かもしれないw
 記事のネタにもなり、有難う!パタコ💖

 前回は光原社に辿り着いたところで終わったが、その続き。
 この日は材木町のよ市の日。
 つまり、いつもより、明らかに訪れる人が多い日であった。

材木町 よ市由来
多種にわたる(萬)
余るほど豊富な(余)
良い商品を(良)
お客様に提供し(与)
満足していただく(喜)

というように、
萬(よろず)、余(よ)、良(よい)、与(よ)、喜(よろこぶ)というたくさんの意味が込められています。

盛岡材木町公式HPより

 外に出ると驚くほど沢山の人々が歩く歩行者天国が始まっていた。
 野菜の売り場に多く並んでいるが、ビールを片手にフラフラと楽しそうな人もいる。本当にお祭り気分の日!
 それは可否館に入れないわけだ。

 私とパタコは一応材木町を奥まで歩き、よ市を見学。
 そして私はいつものように岩手純木家具に入店。

 美術館みたいに静謐な空間で純木家具を見る。

 そう、今日みたいな人混みの日は、特にここに避難したかったw
 素敵な焼き物の花活けがあって、じっと見ていると、
「その花活けはね、なぜかお花が長持ちするんですよ」と女性に教えてもらった。そんな器が作れた陶芸家はとても嬉しいだろうな。

 伊藤正さんと言う方。この作品にはちょっと惹かれた。


 静かに汗を冷まし、正気を取り戻した私とパタコはまた喧騒の中に出て材木町から中心街に戻ることにする。
 材木町から出るとき、なぜか、材木町に向かうアルパカとすれ違う。
 よ市、アルパカまで来るんだ( ゚Д゚)

  #なんのはなしですか

 数日前、アルパカの映像をテレビで観た。
 アルパカを買っている飼い主が、詐欺師だと気づいた電話をアルパカの耳に当てる。詐欺師が一通り話し終わると、アルパカは「ウン・・・」と返事をする。それを見た飼い主は声を出さずに大笑い。
 そんな詐欺師とアルパカの会話はしばらく続くのだ。
 詐欺師が何を言ってもアルパカは「ウン・・・」と返事。
 
次第に詐欺師は相手の情報を得ようと、住所など具体的なことを聞こうとするのだが、アルパカは「ウン・・・」と返事するだけ。
 
次第に苛立つ詐欺師。
 もし詐欺師から電話がかかってきたらアルパカの「ウン・・・」だけで行こうと力強く思う。

  #なんのはなしですか

 材木町からまたパタコの調べたバスで中心街へ。
 パタコは、可否館に入れなかったから、まず19時からの会場で、ちょっと休もうと言う。
 行ったが、満員だった。人気の喫茶店。
 せめて珈琲をテイクアウトするというパタコを待ち、外に出ると、ハンギングバスケットに水をやる人がいて、話が聞けたのだ。

 パタコの誘いをなんの確かめもせず受けたが、よくよく見てみると朗読会は19時から。いつも16時から飲み始め、18時~20時の間に寝てしまう自分にとっては案外ハードルが高い選択だった( ´艸`)
 いつも午前2時とか3時に起きてしまう私。パタコとの旅の日は遅く起きようと思ったが、結局いつも通り起きた。
 私の心配は、この旅では、うっかり寝ないようにすること。

 昼も夕方も夜も。お酒禁止( ´艸`)

 とにかく起きていなければ。

 最後の朗読会では珈琲だと思うので、途中なるべく珈琲は飲まない作戦。すでに朝の珈琲飲んだし。

 アイスコーヒーをゲットしたパタコは、本屋に向かう。
 私は途中の自動販売機で水をゲットした。 

BOOK NERD

 普通の民家の一角みたいな本屋。検索してみると有名な本屋らしい。
 絶対、君にも、刺さる本が置いてあるのだと力説するパタコ( ´艸`)


店内

 もうちょい広いといいのになあと思いつつ、汗を冷ましながら本を物色。
 確かに、100分で名著で観たばかりの宮本常一の新版「忘れられた日本人」があるし、それに関連した面白そうな本もいくつか。


この本、タイトルからして、めっちゃ面白そう!

 パタコの言う通りで、いくつかの本が刺さった。大好きなカエターノ・ヴェローゾの本もあって驚いた。
 買おうかなと思ったが、先が長い。
 旅先で本を買って荷物が重くなるって愚かな気がして買わなかった。

 作家らしい若い女の子がいて、ファンと何かお話している。
 もしかして今夜の朗読会の作家だろうか?
 
 早々に本屋を見物し終わって、さっき、水を買ったところにボトルを捨てに行く。戻ってくるとパタコが店主に和食のいい店を聞いたと言う。
 
 そうなのだ。
 可否館で休憩しそびれ、さっきの喫茶店でも休憩しそびれた我々は30℃の盛岡で、なにはともあれ、真っ先に休憩したいのである( ´艸`)
 この時、たぶん、午後3~4時だったと思う。
 つまり、朗読会まであと、3~4時間あるということだ。

 ひゃあああ、気が遠くなる( ゚Д゚)

 珈琲とお酒は避ける。
 なんか絶望的な選択肢( ´艸`)

 まあ本屋の店主が紹介してくれたご飯屋さんに行くことにする。

 不思議なお店だった。
 食事が2種類。
 弁当1800円と
 食事4800円と、珈琲1800円!?
 なんか、思ってたんと違うケド、入ってしまったから仕方がない。

 弁当1800円のコースにする。

 何でもありの居酒屋だったらサラダとか冷奴を頼んでお茶を濁したいが、さっきカレーを食べたばかりで大して空腹でもないのに、また食事( ´艸`)
 たぶん1800円の珈琲よりはマシな選択のはず。

 食事が運ばれて、パタコとおしゃべり。
 4時頃、ご飯を食べる人なんか誰も居ず、2人で貸し切り状態。
 魚の煮つけや味噌汁や玄米、卵焼き酢味噌和え、なんかそういう素朴な食事。2人共この店は大いに外してると思っていたけど( ´艸`)
 記事に書いてみると、絶妙な選択。

 ま、これも盛岡日帰りという強行スケジュールから来るもの。
 1泊2日で、ホテルで2時間昼寝ができるならケッコウいい線の旅になる。
 しかし、パタコは働く身、土日2日間旅に使うのは勿体ないのだ。

 それほど美味しいってわけでもなくまずくはなく、よくわからん不思議な店だったねと2人で話し合ったが、まあ、リラックスできて絶妙だった。

 私は、勇気を出し、パタコにダメ元で、言ってみた。

「ね、このままもう、八戸に帰ろうよ?」
「いや、予約したから、それをすっぽかすわけにはいかない」
 やっぱ、だめか( ´艸`)

 その後、川べりを歩いて朗読会会場の喫茶店に向かう。
 全く盛岡と言う町は、謎の雑貨屋から、画廊から、ちょっと覗きたくなる風情の色んな建物がある土地だ。

 いつの間にか紺屋町を歩いている。
 この名前って、きっと染物屋が沢山あった町名なんだろうなと想像する。

 渋い雑貨屋があった。


いいなあ!この佇まい。

 

ヘッダーの写真である。ござ九という店名らしい。ネットで知った。


時代劇好きには堪らん店内。

 思ってたより値段が張って、買おうとは思わないけど、この店に黒帯(旦那)と来たいな。
 笠が欲しい。どう見ても、西洋の帽子より、涼しそうだ。

 ふらふらと目的地近くに戻ってきた我々だが、どう見てもまだ後、2時間はある。

 とにかく好奇心の赴くまま、休むところを探して、ぐるぐると歩き回った。後から思うと、カラオケに行って、2時間、藤井風を歌うという手があったが、この時は思いついていない。

 この、おなかが一杯で、珈琲もできれば飲みたくない人間がまた喫茶店かどこかで休もうとしているこの状況が地獄だ( ´艸`)

 結局、休みたい場所は見つからず、バスの待合室で、1時間を過ごすw

 そろそろ、この旅に嫌気がさして来た私とパタコであるが、朗読会開始の30分前になったので会場に向かう。

 できれば20時の新幹線に乗りたいけど、朗読会が何時までなのか?
 21時の新幹線かもしれない。
 パタコと、朗読会が途中でも、20時の新幹線に乗るために、出口側に席をとってズラかろうぜ、と話し合う。
 

朗読会の喫茶店。左奥が出口で、ピアノがあるところが舞台であった。

 うわ、めっちゃ、途中で出づらい。
 私はチケット代2000円と飲み物代を払い、カフェオレを頼む。

 この店に辿り着くまで、めっちゃ長い一日だった。
 いよいよだ!終わりに近づいていることが嬉しい。

 ピアノは絵の下あたりに設置されていた。ピアノ弾きは30℃ある盛岡で、なぜか馬のかぶりものをして、怪しい電子音楽を流している。
 私とパタコは静かに珈琲を飲みつつ開始を待つ。

 次第に店内に人が集まり、20人もいただろうか。朗読会が始まった。
 やはりさっき本屋さんに居た女の子だ。モデルであり作家でありという人らしい。謎の電子音楽が流れている。

 それに乗せて馬を被った人の演奏が始まった。

 エリック・サティかい( ´艸`)

 私は寝てはいけないと、小さなメモ帳を出して、旅の思い出を書きつける。しかしこの記事を書くのにそのメモはほとんど使っていない。
 たぶん、一度書いたから、見なくても記憶に刻まれた。

 彼女が朗読する時は話を聞いていたが。
 謎の電子音楽の時は眠気と戦うために書いていたw

 そして朗読会は60分で終わった。
 オワリですと彼女が告げたとき、あまりにも嬉しくて、パタコとだだだ・・・と大急ぎで、店を出た。作家に失礼だったか( ´艸`)

 2人でタクシーに乗り、
「この旅はいったい、なんの旅ですか?」と笑い合った。

 2人で、新幹線を待つ待合室に座った時が、最も安堵した時間だった。
 楽しくおしゃべりして八戸市に帰ってきた。

 めっちゃ大変で、めっちゃ眠たかったけど、めっちゃ面白い旅だった。

 何のために行ったなんの旅だったかさっぱり謎だったが、
 旅のおまけが悉くヒットだったのが素晴らしい。

 なんの旅ですか。
 大冒険でした。









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