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「PR=ステマ」という消費者の誤解と代理店、発注側の思惑

みなさんこんにちは、あやにーです。
今日Twitterで美容ブロガーのあや猫ちゃんがこんなツイートをしていて「この問題ってなくならないなあ」と思ったのですが。

そもそもステマって一体なんなのかよく分からないまま、一般消費者に言葉だけ認知され、間違った使い方が広がっているのが現状だと思います。


ステマとは(wikipediaより抜粋)

ステルスマーケティング(英: Stealth Marketing)とは、消費者に宣伝と気づかれないように宣伝行為をすること。 略称はステマ。 アンダーカバー・マーケティング(英: Undercover Marketing)とも呼ばれる。 ゲリラ・マーケティングの1つ。

簡単に言えば「企業から商品をプレゼントしてもらったけど、企業からもらった!というと真実味がないので、買ったことにして商品の魅力を書いてほしい」というような、広告であることを隠した広告のことをあらわします。

昔はこれを大きく「ヤラセ」という表現をしたこともあったのですが、現在ではステルスマーケティング、略してステマという言葉で呼ばれています。


このステマという言葉が一躍世の中で話題になったのは複数の芸能人がブログでオークションサービスを紹介し、実際にサービスの利用および商品を落札していないにも関わらず「落札しました♪」とブログレポート。

実際には商品を企業から受け取り、ブログを書いたことが発覚し大きな問題となり、ステマという言葉の一般的な認知がされた事件でした。


では、ステマがなぜいけないのか、という点も今日は触れたいと思います。


問題点の1つ目は「人を欺き、又は誤解させるような事実を挙げて広告をした」に該当するとして軽犯罪法に抵触する可能性があるという点

憧れのインフルエンサーが「これで私は10キロやせたよ♪」と書いていた記事を信用し、消費者が商品を購入する。でも実はモデルは使ってもいなければお金をもらって書いていた。
読んでいる人を誤解させ、さも効果があるように紹介している広告は詐欺に近いと思いませんか?

やはりこれは広告全体としても良くない事例としてみなされます。

また景品表示法の不当表示である「事実に反して実際の商品または他の事業者の商品よりも著しく優良であると一般消費者に誤認させる表示」に反するという部分で問題となる可能性も。

海外の一部の国では実際にステルスマーケティングを違法としている国もあり、とてもリスクの高い広告手法であることには変わりはありません。

そもそも消費者に対して虚偽にあたる広告を打っているという時点で、許されるべきではない広告手法である、というのが認識です。

一般消費者の間で広がる「PR=ステマ」は間違い!!


こうしたステマを防止するために、企業や代理店もいろんなルールを持ち出し、「クリアなプロモーション」にするよう心がけているところがほとんどです。

それなのにも関わらず、ステマという言葉がひとり歩きし「企業にものを貰って記事を書いたらステマだ」という認識が多く見られます。

これは完全に間違っていて
「貰った、提供してもらった」という記述がある、PRであるということが読者やフォロワーに分かれば、ステマにはあたりません。


貰ったものなのに「買った」と言っている、
お金をもらって記事を書いているのにこの記事は広告である、と分からないものはステマと言えると考えてください。

何でもかんでも「ステマでしょ」とインフルエンサーを責めるコメントをたまに見かけますが、実際に文章の中に「PR」はないか、貰ったと記載があるかなど、一度確認をしてみるといいと思います。

むしろPR表記をきちんとしているインフルエンサーほど信用できる人はいないと考えてください。

依頼する代理店、発注側の闇とステマがなくならない問題


これだけ「ステマはやってはいけないこと」という認識が広まっているにも関わらず、なぜステマはなくならないのでしょうか?

私は発注する側、受注する側どちらも経験していますが、実際に代理店や企業側から「広告表記やPRはつけないでほしい」と思っていることが多いです。

『「どうせお金もらって書いてるんだから、いいことしか書かないでしょ」と消費者は思い込むから、実際にリアルなレポートをしてほしい。なのでPRはつけないで。』

とか

『広告であることがわかると拡散しないから、貰ったと書かせるな』

とか。

ステルスマーケティングは企業の信頼を失うリスクが高いのにも関わらず「バレないでしょ。」って依頼してくる代理店や企業がまだまだ多いという実態。


そうして「商品をプレゼントするので、貰ったのは内緒にしてインスタにアップしてもらえませんか?」と甘い言葉でインフルエンサーに声をかけていくんです。

上述したブログによるステマ事件を知っているブロガーは「ステマの恐ろしさ」をよく認知していますが、ブロガーを経験していないインスタグラマーたちはこの手法にハマっていきやすい傾向があります。

どうしてステマしちゃうのか?ではなく、
みんな何がステマで、ステマのどこがいけないのか分かっていないんです。

商品を貰って、使って、それをインスタに載せて。タダでもらえてラッキー!と思うくらいで。
なんだったらお金をもらったら、さらに「お金を貰った以上完全に隠さなくちゃ」となる。この問題はこうして闇が深まっていくんです。

依頼が来ればうれしいし、みんな有名になりたい。仕事がほしい。
企業から声をかけてもらったのに、断ったら仕事が来ないかもしれない。そうした不安もあります。

何がステマなのか分かっていないインフルエンサー側。

そして、「ステマとか知らないだろw」と完全にインフルエンサーを下に見たプロの代理店や企業の広報担当者による依頼。

どちらも大きな問題に。


分かってて依頼する代理店もメーカーも、本当に責任取れるのかといつも思いますが、そこまで考えていないということも多い。

こうしてどんどんステマが蔓延し、現在のステマ問題につながっていると私は思っています。


ステマはバレるし、みんな気付いてるから止めるべき


企業や代理店側は「しめしめ、うまくいった」と思っているケースも実は少なくありませんが
実際問題昨今のステマは簡単に見破れることが多いです。

たとえば
☆やたらハッシュタグが多い(しかも一般人が考え付かないようなやつ)
☆同じハッシュタグの投稿を見ると、同じような内容を複数のインフルエンサーが同時期に投稿してる
☆普段の発信と明らかにテンションが違う などなど

毎日何度もインスタグラムを開いたり、ブログを読んでいる消費者にとっては「ああ、ステマなんだ」と思われ
商品やブランドへの興味がなくなり、そもそも購入をすることもなくなります。

もうみんなステマ案件ばっかり受けている子は「この子はステマばっかり」と思っているし
「広告だから情報に真実味がない」って分かっているんですよ。

普段いかに信用できる情報を発信している子なのかどうか、そこに信じているフォロワーがついているかどうか。
広告を依頼するのであれば、今後そうしたところがとても重要になってくると思います。フォロワー数ではなく、信用度に絶対に変わっていく。

だからこそ、今ステマはやはりデメリットしかないんですよね。
受けてしまえば、そこから自分の信用はなくなる。代理店や企業側もステマ発注をすることで信頼がなくなる。
誰も幸せにならないのがステマです。

せっかく発信をするのなら、やはりみんなが幸せに、有益な情報がいいと私は思っています。

依頼をなんでも受けるのではなく、自分の大切なファンやフォロワーさんのためにも、ステマは断る勇気を。

そして発注側の皆さんもステルスマーケティング自体が恥ずかしい行為であるという認識になっていくといいな。

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