警視庁捜査一課46係season3　第三話

～乃木坂東７丁目メゾンド・ノギ前～

ウーーーーーーーー

筒井岩本：お疲れ様です！
生田真夏堀絢音久保賀喜：お疲れ様
生田：状況はどんな感じ？
○○：それは僕たちから
絢音：お疲れ
○○寺田：お疲れ様

～メゾンド・ノギ201号室～

寺田：被害者は庄司怜さん19歳
○○：アイドルグループ、スターズのメンバーです
久保：スターズですか!?
○○：うん
絢音：アイドル...
生田：じゃあ、この服は衣装？
○○：そうです
真夏：死因は？
琴子：検視官によると刺殺だとのことです
久保：刺殺ですか...
琴子：凶器は包丁です
堀：包丁...
○○：キッチンに包丁が見当たらないのでキッチンから持ってきた包丁だと考えられます
絢音：ところでスターズって有名なの？
○○：最近有名になり始めた感じ
絢音：そうなんだ
真夏：第一発見者は？
理々杏：スターズのリーダーの赤根茉子さん19歳です
寺田：レッスンがあったのに連絡が付かず様子を見に来たら遺体を発見したと...
生田：で、第一発見者はどこに居るの？
井上寺田理々杏：・・・
真夏：どうしたの？
井上寺田：○○？
○○：はい...え～と...第一発見者は乃木坂署に任意同行しました
絢音久保賀喜堀：え!?
真夏：なんで!?
○○：まず、遺体発見時の状況を聞いた時に怯えた様子や悲しんでる様子がありませんでした
寺田：それと、マル索中に現場から逃走したと思料される不審者を確保してたのですが、第一発見者が凄く焦った様子で確保を妨害しようとしてきました
○○：第一発見者に聞いたところその不審者と面識はないとのことです
絢音：遺体を発見した時と不審者騒動の時、まるで逆みたいだね？
賀喜：逆ですか？
絢音：うん。普通は遺体を発見した時に動揺して、不審者騒動の時は落ち着ついてなくても妨害はしないはず...
○○：でも、第一発見者は逆だった。遺体を発見した時は落ち着き、不審者騒動の時は動揺した
生田：確かにおかしいね...
○○：今回、捜査を続けさせてもらえませんか？
生田：それは良いけど...
井上：正式な捜査要請が来てないのに247も密行から外れるわけにいかないから247は密行に戻るね
真夏：了解
井上：これ報告書
真夏：ありがとう
絢音：どうしますか？
真夏：絢音と○○達は任同した第一発見者と不審者から事情聴取
○○寺田絢音賀喜：はい
真夏：私たちは被害者のアイドルグループの運営会社に話を聞きに行こう
堀：はい
生田：じゃあ、私たちは周りの住人に聞き込みしてからスターズのメンバーに話を聞こうか
久保：はい

～警視庁乃木坂警察署廊下～

○○：あ、飛鳥さん
飛鳥：どうした？
○○：愛萌さんこっちで借りていいですか？
飛鳥：いいけど...こっちに蘭世と賀喜ちゃん貸して
○○：いいですけど...なんでそのメンバー？
飛鳥：夫婦の方がやりやすいだろ？
○○：まぁ...

～警視庁乃木坂警察署第一取調室～

トントントン

○○絢音愛萌：失礼します
赤根：・・・
○○：任意同行にご協力いただきありがとうございます
赤根：いえ
○○：改めまして第二機動捜査隊の鈴木です
絢音：捜査一課の鈴木です
愛萌：乃木坂駅前交番の宮田です
絢音：改めて何があったのかお伺いしてもいいですか？
赤根：はい。今日はレッスンの日だったんですけど怜が来なくて連絡も着かなかったので様子を見に来たんです...
絢音：それは何時頃でしたか？
赤根：14時50分ごろでした
絢音：そうですか...
赤根：それで、部屋の中を見たら怜が...
絢音：もういいですよ
赤根：はい...
絢音：被害者の庄司怜さんとは仲は良かったですか？
赤根：同じグループのメンバーですから当然です
絢音：では、庄司怜さんと揉めてた人とか庄司怜さんを恨んでた人とか知りませんか？
赤根：私は分からないです...
○○：では、話を変えましょうか
赤根：はい
○○：実は僕アイドルが好きで
赤根：え？
○○：スターズのことも存じ上げてて何度かライブにも行かせて頂いたことあるんですけど...
絢音：え？そうなの？
○○：うん
赤根：通りで見かけたことあると思ってました！
○○：あ、覚えてました？
赤根：はい！３年前くらいに何度か来てましたよね？
○○：よく覚えてますね...
赤根：ファンの方を覚えるのは得意なので
○○：それで、赤根さんって神対応で有名じゃないですか？
赤根：嬉しいことに皆さんにはそう言ってもらえます
○○：どんなテクニックで神対応をしてるんですかね？
赤根：来ていただいてるファンの方に素直な気持ちをお伝えしているだけです
○○：そうなんですね～
愛萌：アイドルやっていると来ていただけるだけで嬉しいですもんね～
赤根：はい！そうなんです！
愛萌：ファンの方は優しい方多いですもんね～
赤根：はい！婦警さん凄い良く知ってますね！
愛萌：私も元アイドルなんですよ
赤根：そうなんですか!?アイドルから警察官になったんですか？
愛萌：そうなんです
赤根：何て名前のグループですか？
愛萌：日向坂46です
赤根：え!?日向坂さんに居たんですか!?
愛萌：そうなんですよ～
赤根：なんでアイドルから警察官になろうと思ったんですか？
愛萌：この刑事さんに憧れて警察官になったんです
赤根：そうなんですね～！
○○：ところで、さっきの男性は知り合いですか？
赤根：...知りませんよ？
○○：そうですか...では、なぜあんなに取り乱したんですか？
赤根：何のことですか？
○○：あの男性を逮捕した際にあなたは随分取り乱してましたね...
赤根：・・・
○○：庄司怜さんの遺体を見つけた時は落ち着いていたのに...
赤根：・・・
○○：なぜですか？
赤根：気のせいじゃないですか？
○○：そうですかね？
赤根：ええ

～警視庁乃木坂警察署第二取調室～

寺田：まず、あなたのお名前をお願いします
男性２：大石蓮人です...
寺田：大石さん。ではまず、なぜ殺人事件のあった方向から走って逃走したのですか？
男性２→大石：ナイフを持っていた時に警察が来たら逃げませんか？
寺田：では、なぜ暴れたのですか？
大石：逮捕されそうになったら普通は暴れませんか？
寺田：そうですかね？
大石：ええ
飛鳥：じゃあ、なんで逮捕されても暴れ続けたんですか？
大石：もしかしたら逃げられるかもなって思って
飛鳥：逃げられるわけないでしょ
大石：考えてみたらそうですよね～
賀喜：では、この方はご存じですか？
大石：いえ？知りませんけど？
賀喜：そうですか...

～スターズ運営会社～

真夏：すみません。警視庁捜査一課の秋元です
堀：同じく堀です
社長：庄司の件ですか？
真夏：そうです
堀：ご存じだったんですね？
社長：えぇ...赤根から連絡がありましたから...
真夏：庄司怜さんと揉めてた人や庄司怜さんを恨んでいる方とか居ませんでしたか？
社長：特に思い当たりませんが...
真夏：そうですか

～スターズ運営会社レッスン室～

生田久保：失礼しま～す
マネージャー：どちら様ですか？
生田：警視庁捜査一課の生田です
久保：同じく久保です
生田：庄司怜さんの件でメンバーの皆さんにお話をお伺いしたいんですけど...
マネージャー：メンバーも怜の死を知ったばかりで動揺しているので、後日じゃダメですか？
生田：分かりました。では後日またお伺いします。行こうか
久保：はい

～警視庁乃木坂警察署廊下～

生田：あ、真夏
真夏：お疲れ。どうだった？
生田：聞き込みは収穫ゼロ
久保：メンバーには話が聞けませんでした...
堀：こっちも収穫ゼロです...
真夏：頼りは○○達か...

～警視庁乃木坂警察署第二取調室～

トントン
掛橋：失礼します
寺田：掛橋ちゃん。どうしたの？
掛橋：被害者のことを調べていたらこんな画像が見つかりました
寺田飛鳥賀喜：・・・
寺田：この写真、庄司怜さんが男性に抱き着いてる画像なんですけど...
飛鳥：この男性あなたですよね？
大石：だから何ですか？
賀喜：先ほど赤根茉子さんを知ってるか聞いた時に知らないと答えましたよね？
大石：怜のことは知ってますけど、この子は知りませんよ？
賀喜：同じグループの人を知らないんですか？
大石：ええ。別に珍しくもないでしょ？
賀喜：・・・

～警視庁乃木坂警察署第一取調室～

トントン
掛橋：失礼します
○○：どうした？
掛橋：今、第二取調室にも見せたんですけど、被害者のことを調べていたらこんな画像を見つけました
○○：おっと...
絢音愛萌：え...
○○：被害者の庄司怜さんと先ほどの男性は面識があったようですね...
赤根：・・・
○○：あなたは本当に彼のことを知りませんか？
赤根：知りません
○○：そうですか...

～警視庁乃木坂警察署取調室前廊下～

○○：どう思う？
絢音：なにか隠してると思う...
愛萌：私もそう思います。アイドルの話の時とそれ以外の話の時が別人みたいになってました...
○○：まるで、何かを隠し通そうとしてるみたいだね...

寺田：どう思いますか？
飛鳥：何か隠してると思うぞ？
寺田：同意見ですね...
賀喜：私もです...