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【囲碁本レビュー】ひと目の2択~石の形編~

本日は趙治勲九段の「ひと目の2択~石の形編~」のご紹介です。

趙治勲先生の「ひと目シリーズ」といえば、級位者の方に定番のオススメ本。
「詰碁」や「手筋」、「布石」など色々あります。

こちらは石の形の問題集。
どんなものなのか、早速見ていきましょう!

1.どんな本?

タイトルの通り、中身は二択問題。
「アテ」「ツギ」「攻め」「守り」の4章編成で、問題数は177題です。

前者二つはそのままですが、「攻め」や「守り」の章は石のつながりや攻め合い、形の急所など多岐に亘って出題されています。

解答は〇×が大きくついていて、解説は最低限といった感じです。(ただし選択肢の後の進行例は、正解図、失敗図ぞれぞれ載っています)

2.対象棋力の目安

入門~中級くらいがメインターゲットでしょうか。

囲碁を覚えたての方でも十分解ける難易度の問題も入っていますし、二択なのでゲーム感覚で挑戦できると思います。

中級クラスには簡単な問題も多いですが、形や石運びの方向の反復練習には最適です。

3.オススメポイント

・ 二択問題なので手を出しやすい
問題はすべて二択なので、囲碁を覚えたての方でも手を出しやすいです。(極端な話、囲碁がわからない方でも半々の確率で当てられます。笑)
感覚で解けるので、スキマ時間でもできるし、色々読みを必要とする問題をやると思えば、やる気も出しやすいと思います。

・ 石を取らない手筋が多い
個人的に手筋の問題集といえば、石を取るテクニックを問われるような問題が多い印象です。
しかし本書はタイトルの通り、石の形を問う問題が多め。結果的に石を取る問題でも、技術的な部分ではなく石運びの方向が問われています。

石の形や運びは、早く身につけておきたい大事な分野。
前述の手の出しやすさも相まって、オススメできる一冊です。

4.教材資料としてのオススメポイント

個人的に手筋や詰碁というのは、理屈で学ぶよりもトレーニングの数をこなして、感覚として身につけるほうが早いと思っています。

石取りの問題集はけっこうあるので、石の形や運びを問う問題がメインというのは、教材資料としても嬉しいところです。

5.個人的な使い方

これも母が購入したものを拝借(笑)
使い始めたのは最近ですが、前述の通り、練習問題作りの参考にしています。

ちなみに対象棋力には「入門~中級」と書いたのですが、私はその棋力層だけでなく、上級のウォーミングアップ問題にも使用しています。
上級でも全問正解するとは限らないので、基礎に不安のある方は機会があったら手に取ってみるのも良いかもしれません。

最初にも書きましたが、この「ひと目シリーズ」は難易度がそれほど高くなく、問題数が多いので、級位者のトレーニングには最適です。
時間を見て他のもレビューしてみたいと思いますが、どこかで見かけたら手に取ってみてください!

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