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教場


ネタバレ


すごく面白かった。ゆなのエピソードまでは。
最後でぶち壊された。


以下全部文句。

都築の理屈、何?

木村拓哉さん演じる風間公親(警察学校の教官)は、(問題のある、もしくは見込みがあると感じた)生徒に「なぜ警察官を志したのか」を聞く。

「吹雪の中で事故を起こし、遭難していたところを警察官に助けてもらった」「轢き逃げで殺された恋人の事件を解決したい」等、志望理由としては納得できる理由が続く。


最後に冷徹サイコパス成績優秀生徒である都築にもそれを聞く。以下都築の志望理由。
(文字起こししたサイトからお借りしました)

「親父は自動車部品を作る小さな工場を経営してた。親父は油にまみれて何年も休みなく働いた。自慢の父親だった。でも、不況で税金が払えなくなり高利貸しから借金をした。その利子も払えなくなった頃、税務署の職員がきて、“税金を払えないなら、工場の機械を差し押さえる”と言った。親父は、必ず払うから待ってくれと土下座をした。家には高利貸しもやって来て“うちの金が先だ”と職員と高利貸しが揉み合いになった。親父はそれを止めただけなんだ。警官は、親父からなにも聞かずにパトカーで連行した。その警官は、“騒ぎを起こすな。役人に逆らうな”と言ったんだ。親父は手を出してない!親父は悪くない!警察官なんて嫌いだ。」


3〜4行目がおかしい

2行目までは目を潤ませながら聞いていた。途中から彼の供する理屈がおかしいと思い、その後は頭に入ってこなかった。

不況で税金が払えなくなり高利貸しから借金をした

「高利貸し」というワードが出てきてからは(自業自得)の文字が頭をちらつき、その後は全く理解できなかった。改めて文章を読み返すとやっぱりおかしい。

税務署の職員が来るのは税金を滞納したからだ。
高利貸しが取り立てに来るのは返済が滞ったからだ。
税務署と高利貸しが揉めたのは貸した金を早急に回収する必要があるからだ。
パトカーが来たのは騒ぎを聞きつけた近隣の人か当事者の誰かが通報したからだ。

そして、都築の父親は通報で駆けつけた警察官を殴った。
物語の冒頭でも話題に上がった公務執行妨害だ。

この後は「警察は何もしてくれなかった。だから苦しい人に寄り添える警察官を志そうと思った」と続く。

何も分からない

父親が経営する会社が不渡りを起こし、所謂サラ金から金を借り、取り立ての際に揉め、通報で駆けつけた警察官を父親は殴った。

ここで「父親は実はクズだった。僕はいつも殴られていた。父親を連れ去ってくれた警察官に感謝している。だから警察官になりたいと思った」なら分かる。

だけど
・警察は何もしてくれなかった
・苦しむ人を助ける警察官になりたいと思った

は分からない。

2つ目は分かるが、それに至る理屈が変だ。

そこで風間教官も目を潤ませ、

「君のような警察官を待っている人たちがたくさんいる」と都築に伝え、エンディングに続く。

最後雑じゃね?

それまではめっちゃくちゃリアルだったんだ。
私は警察官じゃないけど、でも(すっごい取材したんだろうな)みたいな感じはバシバシと伝わってきた。

ラストになって突然、都築の謎の志望理由と、警察学校を卒業した生徒たちのまるで奥尻島の駐在所のようなほのぼの交番シーン。

奥尻島の駐在所のことは知らないけど、神奈川県でしょ。もっと忙しいと思うよ。


ラストまでは(地面師たちを超える名作か…?)と思っていたが、違う。
地面師たちはラストまでバキバキに作り込まれていた。

教場0とかは見ない

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