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パワポ作成の苦しさから解放される、構成とデザインにまつわる6つのルール

こんにちは、タカダアヤカです。

実はわたくし、3年ほど前までパワポのデザイナーをしていた関係で「人よりちょっと綺麗にパワポを作れる」という特技があります。
ある広報飲み会で自己紹介のネタとして話したところ「何それ!コツがあるなら聞きたいです!」と嬉しいお言葉を頂きまして、先日、発足したばかりのクローズドな広報交流会でパワポセミナーを開かせていただきました。
広報の仕事をしておいてあんまり人前で話すのは得意じゃないんですが、終わった後の懇親会ですごくうれしい言葉をたくさん頂き、さらに #PRFunhoにスライドを投稿したところ褒めemojiをたくさん頂戴したため、「パワポに苦手意識を持つ人は案外多いんやな……」とnoteを書くことにしました。
今回は、当日発表したスライドを交え、話の流れを再構成して「パワポこわくないよ!」「ルールを覚えれば綺麗に楽しく作れるよ!」とお伝えできればと思います。パワポに苦手意識を持つすべての民に届け……!!!

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■パワポの悩み、だいたい一緒説

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特に広報にとって、メディアさんに「初めまして」から会社のことを最短距離でどこまで密に知ってもらうか、結構大勝負ですよね。私はそこでパワポを武器にしてきました。パワポで説明したことをきっかけに記事化されたり、さらにパワポをそのまま報道の中で使ってもらった経験もあり、すご~く有用なツールだと思っています。

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でも、そんな話をすると「私にはできないな~」という反応を示す方も結構いらっしゃって、理由を聞くと「ダサくなっちゃうんだよね」。
ん~~~、具体的になんだ?とヒアリングを進めると、

・スライド使ってうまく説明できたことがない
・つい詰め込み過ぎて分かりにくいスライドになっちゃう
・デザインが分からない
・色を使いこなせない
・アニメーションを使いこなせない

などなど。ほぉう!!!なんか全部何となくやっちゃってたな!
でも、人に伝えるためには言語化は必須。自分にはできて、他の人が悩んでいる理由は何だろう?と言語化しようと思ったときに、パッと出てきたのは「私はルールを知っているから」。
そっか!ルールにして伝えてみるといいんだ!というわけで、抑えるべきルールを「構成編」「デザイン編」に分けてお伝えできればと思います。

■構成:過不足なくページを作る3つのルール

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パワポを綺麗に作るうえで、実は大事にすべきはカッチリ構成を作り込むことだと思っています。構成さえしっかり考えておけば、無駄なページ作成作業や「やっぱり足りない」という事態を極力省けるからです。1枚1枚のクオリティを高めるうえで、余計なページなんて作ってられませんよね。
なんとなく作り始めないように、私はこんなことに気を付けています。

-1. まずは言いたいことを大まかに書きだしていく

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↑今回のセミナー開くにあたってパワポの構成を考えていた時の様子。
一つのテーマを説明するにあたって、伝えたいことはたくさん。まずは全部ダバ~~~~っと書き出してみましょう。そうすると「こことここは順番に並べた方がよさそうだな」「ここはこういう名前でまとめて説明できそうだな」が見えてきます。

-2.  言いたいことを伝えるための情報を整理していく

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とはいえですね、テーマを説明するために踏まえるべき構成みたいなのもあるわけで、そこら辺を逆算してトピックを立ててみることも大事。(人によっては、トピックを立ててから連想していく方が必要な情報を出しやすいかもしれません)
そこに先ほど書き出したものを当てはめてみて情報を整理してみましょう。「このトピックは説明足りてないな」「このページはまとめた方がいいな」「説明しない方が逆に伝わるな」みたいなものが見えてきます。ここでしっかり整理することで過不足なくスライド作れる状態にしていきます。

-3. 1スライド1メッセージに落とし込んでいく

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パワポの鉄則、「1スライド1メッセージ」。でもそれってどれくらい?って話もあると思います。
基準になるのは「1枚につき1分で説明できること」。説明できるか試してみると、情報が過剰になっていないかどうか確認できる気がします。ここで1枚ごとの構成が決まればデザインのやり直しが少なくなります。

全体・セクション・1枚ごとの構成は決まった!として、次はデザインですよね。こちらも3点押さえておきましょう。難しいことではありません。

■デザイン:ビジュアルを良くする3つのルール

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マジでよく聞くデザインのお悩み。色と構造については、それこそあんまり情報が流れているわけでもないですし、「自分にはセンスがない」っていう自己認識を持つ方にはなおさら心のハードル高いですよね。
でも大丈夫!デザインってマジでルールだから!ルール知っておけば怖くないから!!!

-1. 色遣いのルールを決める

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色数が増えると情報量も増えます。見やすい情報は過不足ない情報量から!ということで、色数が少ないスライドになるよう意識しましょう。
とはいえ、減らした後にどんな色を使えばいいのかっていうお悩みもありますよね。そこで個人的には、コーポレートカラー+3~4色に絞ってみることをお勧めしたいです。

①キメ色の暖色
→ここぞという時に使う。ここぞだからこそ引き立つ。
②主たる色になる寒色・中間色(最大2色)
→結論に至るまでの説明をする部分に使う。これがコーポレートカラーだとつおい。
③従たる色になるグレー
→説明するのにさらに枝葉が必要な時に使う。ぜひ活用してほしい。

で、それぞれグラデーションになるようにカラーチップを用意して使いこなせると統一感が増します。

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色選びのご参考に。PC推奨です。

-2. 視線の流れを意識した配置

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色が整理された後に文字やオブジェクトや写真を置いていろいろ作っていくと思うんですが、ちゃんと情報の関連性が分かるようにしないと分かりづらくなってしまいます。でも、人間の視線の流れを意識すれば、関連性はグッと分かりやすくなります!ということで、抑えておきたい3つの決まり。

①左から右
→横書きの日本語は左から右に読む。
②上から下
→縦書きの日本語は上から下に読む。
③Z型
→①②の応用。左から右に読んだ後、少し下に行って次の情報を左から右に読む。

例えば、見せたい画像を左に・説明テキストを右に置く、、、などすると「関連あるんだな」と認識してもらいやすいです。
そして、構造を分かりやすくするためにスペースはなるべく多くとりましょう!ミチミチにおくとスペースで区切ることができなくなり、構造が分かりにくくなってしまいます。

-3. 「水平・垂直・均等・中央」をとにかく意識

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レイアウトはなんとなくわかったぞ!とオブジェクトを配置するときに、ぜひ気にしてほしいのが「水平・垂直・均等・中央」。
なにかってーとですね、「縦位置を揃える」「横位置を揃える」「似たような情報を並べるときは均等に」「ひとまとめの情報にしたいときは中央の線に合わせる」ということです。
ちなみに、パワポには綺麗にそろえるための「○○揃え」「○○均等揃え」系のコマンドが用意されています。「クイックアクセスツールバー」(オレンジのバーのところ)を自分でカスタマイズすれば、わざわざ掘り起こさなくてもすぐに揃えることができるように!「▼」ボタン→「その他のコマンド(M)…」→「[描画ツール][図形の書式タブ]」から根こそぎ選んで入れていきましょう。

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ちなみに、すごくお手軽に水平・垂直のオブジェクトコピペできる技をお教えしますね。

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■概念図のお悩みについて

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Twitterでパワポのお悩みアンケートを取ったところ、トップが「概念図の作り方」でした。「スライドの説明にはどんな図が適しているのか?」がお悩みポイントのようです。
で、概念図に関しては私の中にテンプレっぽいものがありまして、「情報が合わさったやつ」「情報に流れがあるやつ」「情報が細分化するやつ」どれかな~と考えて、それぞれに適した図に当てはめていきます。
上の対応表は一部なんですが、「もう本当の本当にわからない。でも秒で概念図スライド作らなきゃ」という人にはSmartArtの利用をお勧めします。
「【挿入】リボン→【図】→SmartArt」を選ぶと、なんとなくよさげな概念図が見つかるかも!ただ色遣いとか文字のガタつきを諦めることになるので、本当に追い込まれたときの飛び道具です。

■アニメーションについて

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これはもう、端的にですね。使うのやめましょう。
プレゼン中、よく引っかかりませんか?「自分でつけたアニメーションにびっくりする」ワナ。データは重くなるし、付けた本人は忘れているし、アニメーションの効果の開始から終了で貴重な時間をロスするので、とにかくテンパります。マジでいいことありません。自分でアニメーションのエフェクト一つ一つ覚えていられる人以外はお勧めしません。

■まとめ

■構成:過不足なくページを作る3つのルール
-1. まずは言いたいことを大まかに書きだしていく
-2.  言いたいことを伝えるための情報を整理していく
-3. 1スライド1メッセージに落とし込んでいく
■デザイン:ビジュアルを良くする3つのルール
-1. 色遣いのルールを決める
-2. 視線の流れを意識した配置
-3. 「水平・垂直・均等・中央」をとにかく意識

ルールを少しずつ意識しながら場数をこなせば体にしみこむはず。チャレンジできそうなところから取り組んでみてほしいです!

■パワポを楽しく作れば、相手にも楽しさは伝わる

セミナー後、ある人に言われた印象的な言葉があります。「タカダさんのやり方でスライド作ると、きっと楽しいんだと思います。楽しくスライド作れば、相手にも伝わってとてもいい気がします!」
おお~、そこまで考えたことなかった!と思いつつ、確かに私はパワポ作るときは楽しいんですよね。
多分、【ルールに沿って作る】→【綺麗にできる】→【テンション上がるし自信がつく】→【成功体験につながる】っていう流れができているので、作るときのテンションが自然に上がるんだと思います。

■パワポ作りは、「情報の交通整理」

パワポ作りってクリエイティビティが求められる部分ももちろんあるんですが、綺麗に作るためのコツは「情報の交通整理」にあると思っています。
どうすれば理解しやすいストーリーになるかな?
どうしたら伝えたい優先順位で情報が届くかな?
それを構成とデザインを武器に解決していくことが、パワポにおける「情報の交通整理」にあたるかなと。
例えば散らかった部屋を誰かと使うことになったから整頓することになったとして、きちんとルール作って整理できると楽しくないですか?しかも相手に「綺麗で導線が分かりやすくなったね」って言われると嬉しくないですか?
分かりやすいパワポって使いやすい部屋と似てるな~と思います。情報が引き出しやすいし、どこに何があるかわかりやすい。(私自身は部屋が超絶汚いんですけどね!!!)

つらつらと書いてみましたが、いかがでしょうか。
このnoteによって少しでも皆さんのパワポへの苦手意識が減って、楽しくパワポを作れるお手伝いになっていることを願っています……!!

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