タスク管理の様子_画像

一人でPRイベントを開くために、たくさんの人を巻き込んだ話 ~必要なのは、プロジェクトマネジメント~

広報LT大会(Lightning Text) #PRLT Advent Calendar 2019
この記事は、「#PRLT Advent Calendar 2019」第1日目の投稿です。
運営の皆さま、このような機会を頂きありがとうございます!
これから続く24の記事は、きっとたくさんの素敵なナレッジや体験談が続くことでしょう。お楽しみに!

こんにちは、タカダアヤカと申します。葬儀・供養のITベンチャー「よりそう」で広報を担当しています。100名を超える多様な職種の社員を始め、葬儀社さま・僧侶さま・その他提携企業の方々・そしてメディアの方々……本当に幅広い方と出会う仕事に恵まれ、時にもみくちゃになりながらも広報しています。うっす。

そんな私は広報・PRグループに所属しています。9月まではもう一人の相方がいたのですが、10月から人事に異動したため、現在は事業部長兼務のグループ長(以下「上司」)と私の1.5人体制。今まで相方にプロジェクトマネジメントを頼りきっていた日々を反省する中、結構大きなPR案件が飛び込んできたためPRイベントを開くこととなり……?!一人では何もできなかった私がやっとこさイベントを開くまでの苦労と気づきを時系列で書きます。一人広報の方・プロジェクトマネジメントが苦手な方のお力添えになれるような記事を目指します。

1.びっくり展開に腰を抜かす

9月に資金調達リリースを終え、「は~、たとえ小さなものでもプロジェクトの推進って大変だな……」と勝手にひと心地ついていた私のところに驚きのニュースがもたらされたのは9月終わりのことでした。

①全日本仏教会と協議中であり、某ECサイトの出品を取り下げる方向である
②その代わりにお布施の概念に沿った支払い方法を導入する
③テスト段階のLINEによるお坊さん手配の開発が順調で、導入できそう
④そのすべてを10月末~11月にかけてプレスリリースする ←!?

既に相方が①のリリースを出すことは既定路線だったのですが、②と③は明確に私一人でやらなければならないッ……!そしてスケジュールもToDoもとってもまっさら!!まっさら!!!!

2.まずは情報収集

「まずはニュースバリューとかステークホルダーとか、そのあたりを整理しないと……」「この件は上司の思い入れがとても強いはずだ。上司のリクエストを聞こう」
ということで、上司および相方への情報収集の結果、わかったのは以下のようなこと。

・ニュースバリューは①>>②③
・①では全日仏、②では支払い代行を依頼する企業、③はLINE社がステークホルダーとして登場する
・上司のリクエストは「テレビに出る必要はない。ただ今回の経緯を全て記事にした取材を入れてほしい」

4年前にお坊さん便を某ECサイトに出品した際、それはもう大変な賛否両論となりました。ご存知の方も多いかもしれませんが、全日仏からの抗議声明や各種報道機関での論争、それを見た読者や視聴者のお坊さん批判。議論は私たちの手に負えない次元へと突入していき、弊社からの自発的な発信を一時期止めていました。(おかげさまでその間も事業は成長できたのですが)

その間、何が起こっていたのか全て話そう。
私たちは誰かの役に立つために事業を行っている。お金儲けのためだけにこの事業に取り組んでいるわけではないことをいろんな方に知ってもらおう。
そんな並々ならぬ決意が上司の中に見え隠れしたので、これが今回のPRの大目的と判断。「こりゃーやり切るしかない」と腹をくくりました。かたや、これを達成するためにストレートニュースを狙うのは的外れ。ちょっとした仕掛けが必要だと考えました。そこで考えたのが以下のような段取りでした。

・先行して①ECサイト取り下げリリースを出す
・②③は同時にリリース、同日に15媒体程度を呼ぶサービス体験会を行う
・サービス体験会の案内状は①リリースと同日に出すとともに、
 今回の経緯について話す旨を明記する
・サービス体験の前に説明の場を設け、今回の経緯を説明する

ここまで理想論の戦略を立ててみたものの、「ところで、イベント開くってどうするわけ……???」
というわけで、ここから段取りが一番苦手な私の戦いが始まりました。

3.WBSを引く

もうこれが一番苦手だし一番苦痛なんですが、私はJooto先生というありがたき管理ツールに頼りながらなんとかかんとかやっていました。看板形式だとスケジュール管理できない・ガントチャート形式だと折りたたまれたタスクに気づかずスルーするという、スケジュール管理のセンスがない星の元に生まれた私には救いのような存在です。
「これを機にタカダが一人でスケジュール管理できるように仕立て上げよう」という思惑を持つ上司にスケジュール管理の仕方を死ぬほどダメだしされ、(比喩ではなく)毎日泣きながらスケジュールを見つめなおして作業を進行していました。今回のトップ画像は実際に私がJootoでタスクを引いている様子の一部です。「そんなことまで分解するんかい!」というところまで徹底的に分解してタスクに落としました。でもこうしないとだらだらしちゃうから正しかったなーと今となっては思っています。
詳細に書き始めると長くなるので省きますが、上司から学んだタスク管理のコツは「失敗から逆算すること」「ミスるとクリティカルな予定はきっちりこなすこと」そして「目的意識を忘れないこと」です。

4.関係者(になってほしい人)に声をかける

今回のイベントでは②で協業する企業さんがめちゃんこノリノリだったのでイベントに巻き込むことを決めたほか、弊社側の人員が決定的に足りていなかったので相方に再登板してもらうことにしました。そして途中で弊社の提携僧侶にもイベントに参加してもらうことを決めたため、僧侶様への依頼。イベント中に僧侶様をおざなりにしてしまうことが懸念された為、事業部のメンバー。そして当然、事業部長も兼ねている上司が登壇。などなど、アサインする人数がすごいことに。
ただもちろん関与度が低い人も多くいるため、「何をしてほしいか」徹底的に細かく伝えることにこだわりました。その為にはその時々で必要な人員配置や物品を全て洗い出して想定することが必要なのですが、私はこれがまた大の苦手……。でも、このイベントに関わったことで「PRに関わるのは面倒くさい」とは思われたくない。来てくれたメディアの人にも満足して帰ってもらいたい。その一心で不平・不満が出ないラインまで落とし込むのに苦労しました。

5.土壇場でジタバタしたものの、無事終了

いろいろ準備していたつもりではいたのですが、比較的当たり前のことを見落としていたせいで準備にバタついたり他部署から指摘を受けたりと当日までワチャワチャしてしまいました。そのたびに指摘してくれた人に感謝したり謝ったり。でも最終的には会場規模ギリギリの17媒体の方々が来場してくれました。上司からのミッション「今回の経緯を全て記事にした取材を入れてほしい」も無事達成し、一応成功という形になりました。運営上のクレーム等もない状態で終了して一安心。とはいえ当時の私に一つ言いたいのは「なぜフォトセッションの存在忘れてた!??ええ!!???」ということです。次にもしイベントを開く機会があればきちんと心に刻みたい。

6.何が良かったのか

その後自分でGood/Badを振り返ってみたのですが、成功に関しては全ての根底に「目的と目標をしっかり定めたこと」があると感じました。
目的=私たちの思いを伝えること。
目標=思いをより多くの人に伝えること。

めちゃくちゃシンプルだけど、「どうやったら伝わる?」「どうやったら伝わらない?」を細部まで考え抜いたからこそ何とかイベントを完遂できたのだなあと思いました(もちろん上司のフォローアップは多分にありますが)

プレスリリースやイベント開催は手段にすぎず、一番大事なのは「伝えたい!」という大きな目的を達成すること。そしてそのためにも「こいつがここまで言うなら手伝ってやろうかな」と思ってくれる人を一人でも多く作ること。手段と目的を混合せず、目的を達成する重要性を説いて周囲を巻き込むこと(含むメディアさん)。

走り抜けた一か月を通じて「目的を最大化するために目標を掲げ、目標を達成するために手段を選択する」「一人では仕事はできない」という、PRパーソンとして・社会人として生きていくうえでとても大事なことを学べました。そしてそのためにはプロジェクトマネジメントがとっっっっっっても大事だということも成功体験を通じて学びました。
端的に言って「苦しくてサイコーな2019年」を過ごせました。上司・相方を始めとするよりそうメンバー全員と、私を見守ってくれる周囲の皆さまにスペシャルサンクス。



キャプチャ

(イベント終了と記事の露出を報告したSlack。弊社はあんまりスタンプ押す文化じゃないんですが、みんな当社比でたくさん押してくれて嬉しかった~)

さいごに

PRネタ・自社ネタ・思ったことを取りとめもなく書き綴るゆるゆるTwitterをしておりますので皆さん仲良くしてください~!


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