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演奏家の【ボランティア演奏】について考える

みなさん、ご機嫌麗しゅう♪
久しぶりの更新ですた。
引越しの準備やら何やらでバタバタしております。。
今度の引越し先は、独立洗面台がついていて嬉しい♡

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不定期だけど、濃い内容をお届けできるように準備していくよっ!

さて、今回は賛否両論分かれるかもしれないけれど、私の考えを一つ。

本日は、、、、プロ演奏家への【ボランティア演奏依頼】について語る!

とある日の出来事

最近演奏依頼で連絡してきたクライアントさんが、途中で『今回は無償で、交通費も実費で』と申し出てきたのだ。
中島は、最初と提示していた内容と違うので、お断りをした。それまでに随分練習に時間を充てていたが。(伴奏者は合わせの当日譜読みを始めていたので、それも断りの一つでもある)

私の断りに対して賛否分かれるだろう。
『無償でも演奏の機会が現れるのだから良いのでは?』
『銭ゲバ女だな』『結局金かよ』
『演奏を楽しみにしてくれる聴衆をがっかりさせるの!?』

私はただ、『お仕事』として引き受けた案件ですので、そこはビジネスライクでいたいのです。
『無料で演奏家』として活動するとしたら、私の推測ですが
・演奏活動をしたくてもできない人
・専門的に楽器にそこまで携わっていない人(趣味)
・依頼がそもそも来ない
・何か次に繋がる可能性を求めて参加する人

そこにつけ込むように、当たり前のように話を持ち出してくる話を耳にしますね。

また、厄介なことに『ボランティアで演奏してくれる=謙虚で率直でいい人!』なんてイメージを持たれていることが多いのもタチが悪い!

<そもそもボランティアの意味について>

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ボランティアとは、一般的に自発的に他人・社会に奉仕する人、活動のことを指す。
ボランティアの理念は公共性・自発性・先駆性とも言える。

『自発的』という部分では、災害時に自ら志願して行動を起こしている事がまさに値するかと思います。
ただ、『依頼』された場合はどうでしょう??

演奏者自ら『この団体に志願して演奏したい!協力したい!』という想いから引き受けたのならば何も問題ないかと思いますが、まだお会いしたこともない関係者からいきなり『無償でのオファー』だとしたら?
随分強気だなぁと感じてしまいます(笑)

そして私ならこう思うのです。
『あなたの仕事はお金を払う必要は無い』と思われているんだな。と。
主催者側にとっては『演奏する機会を与えてやっている』とでも思っているのでしょうか?
そもそもボランティアの意味は=『無償』ではないのですから。
そこでそもそも『ズレて』いるのですよね。

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<演奏家の『時間と対価』を想像したことはあるだろうか?>

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演奏家は、当日に演奏を楽しくこなせば良い!と感じていたら改めていただきたい。
演奏家には『時間』と『お金』『手間』『管理』もかかっているのですから。
他人の『時間』と『労力』を何もなしに奪って当たり前なのでしょうか?

<無償でも、引き受けたからには演奏のクオリティを変えるべきではない>
演奏する方も、引き受ける際は音楽面に関しては、クオリティを変えるべきでは無いし、常に意識を持つことは大事だ。
聴衆の数は関係なく。

<本番、活躍の場欲しさに引き受けていた頃>

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そんな私も、演奏の機会がなかった頃、演奏の場欲しさに、ボランティアでも食いついていた時期が長らくあった。
『もしかしたら何かに繋がるかもしれない』『演奏も認めて貰えば、ギャラも発生するかも、、!?』
そんな甘い考えと期待は見事に打ち砕かれ(?)

そこで学んだ事は、一度ボランティアで受けたところに、報酬が発生するということは、ほとんどと言って皆無だろう。
その逆ならあるかもしれないが(最初はギャランティありきで、その後減額されたりなくなるパターン)

<ボランティアは依頼する立場が使うには少々不適切>

私は、自身が志願して引き受ける演奏のボランティアも当然ある。
だが、先述でもお伝えしたように、ボランティアの本来の意味に基づくと、依頼する側が使うには、少々不適切であるということは肝に銘じていただきたいと思う今日この頃。

<依頼者は企業だけでなく、身近にもいるよ!!>

こんな経験はないだろうか?
『親友なんだから、ちょっとこのパーティーで演奏してよ』
『CD購入するのも何だから、模範で演奏しているところを動画でとって良いかな?』
これな、、悪気はないんだろうけれど、度重なると流石に勘弁してほしいものだ。
そんな方々に問いたい。
例えば、プロの料理人に同様の事をお願いするとしよう。

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『ちょっと私のパーティーで簡単にオードブルをこしらえてよ』
『おつまみに何品か出してよ。』

↑この材料費はどうするのですか??
ただ飯を作りにこいと。。。????

音楽だと見えない部分がありますが、演奏には楽譜や楽器の定期的なメンテナンス、ドレスなどの衣装代やクリーニングなど、基本的に演奏家持ちで準備に挑んでいるのです。
演奏のギャラだけだと赤字の時もあります(笑)

そこだけは、知ってもらいたくて今回つらつらとお話させていただきました。

『ボランティア』という言葉を利用した、人の良心につけ込んだ偽善的なオファーに、ぜひ注意して今後も仕事を引き受けてまいりたいと思います。

無償で引き受けるのが、必ずしも『謙虚な姿勢』ではございません!
自身が積み上げた歴史・技術を安く見積もらないでほしいのです。

もちろん、ボランティアを否定しませんし、これからも自ら志願してボランティア演奏していく事もあるでしょう。
ただ、クライアントをよーく見極めて!飛びつく前によーーーーく考えて!

と、今回は演奏家に向けたお話でございました。

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次回はまた演奏・楽器に関するお話をしてまいりますので、また次回お会いしましょう♪

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