根源概念使用の法

ハローハロー。こんにちは。

前回は具象占術と抽象占術という分類を提案してみました。

ぶっちゃけ、それだけでもいいのですが、もうちょっと詳しく見てみましょう。

具象占術と抽象占術、原始占術と近代占術

まずはちょっとだけおさらい。

具象占術:知覚に根拠を求める占術 (知覚→占断)
抽象占術:概念に根拠を求める占術 (概念→占断)

一週間考えて、思想よりも概念とかの方が適切かなって思っいました(w
もっと適切な表現を募集中です。

さて、占断って言ってもいろんなやり方があるので、これも二分割しましょう。
個人的には、原始的素朴なやり方の占い(犬を見て犬っぽい結果になると判断する)と、文明的なで思想的な占い(犬を見て犬にまつわる逸話などから判断する)ものがあるかなと思います。

これらを、原始占術と近代占術と呼称してみましょう

原始占術
入力された情報の持つ印象に基づいて占断する占術。
主観的で自由な経験の術。
近代占術
入力された情報の持つ教義に基づいて占断する占術
客観的で規則的な歴史の術。

そんなわけでざっくりと具象ー抽象軸と原始ー近代軸という2つの軸が生まれてきました。
それぞれを簡単に表現すると以下のようになります。

原始具象占術:知覚→印象
原始抽象占術:概念→印象
近代具象占術:知覚→教義
近代抽象占術:概念→教義

僕の知ってる範囲で占いを投げ込んでいくとこんな感じですかね・・・。

画像2

これ、単なる僕の認識なんで参考にすれども鵜呑みにしないでくださいね(
例えば、易だって象数易なら原始抽象だし、義理易なら近代抽象って感じで複数の範囲に跨ってるものもあったりするし、ぶっちゃけ、術師の技量にもよるしね。

こんな感じで、ざっくりとした分類が出来上がりましたが、具象占術と抽象占術、原始占術と近代占術とはっきりと独立して考えるよりも、それらを横断して占断することであなたの扱う占術は格段に扱いやすくなります。

抽象と具象の中間点:根源的構造と根源的記号

そんなわけで、今回は特に具象占術と抽象占術のちょうど中間にある概念的な形状に関するお話。
ん?原始占術と近代占術の間?
イメージの社会的認知度に関するものだから、今のところは一般常識と個人の認識の齟齬はどこにあるのか自問しとけばいいよ。

さて、概念的な形状ってのはなんなのかーってことになりますが、今回は大きく分けて構造と記号に焦点を当てます。

根源的構造

まず、構造ってのは何を指して言ってるのかと言えば、
上下左右の位置にどんな意味を割り振っているのか、
どんなレイアウトになっているのか
というところです。

分かりやすいところでは、タロットのスプレッドではよく使われてますね。

カードの並び順が、
過去・現在・未来
とかそんな感じ。

実は、占星術のハウスの概念も似たような感じでざっくり説明できます。
1ハウスから12ハウスを順に見ていくと、個人→家庭→対人→社会とテーマが推移していくわけですが、
個人=主体×ミクロ
家庭=個人×マクロ
対人=客体×ミクロ
社会=客体×マクロ
って分解できるわけです。

ぶっちゃけた話、これはどんな評価軸を用意して、いかに直感的に配置してやるか、という問題でもあります。

原点は何か、
何処にあるのか、
その上にあるということは?
右にあるということは?

要するに、読みやすいグラフの軸を用意することですね。

そして、比較的よく使われる軸はだいたいこんなところでしょうか?

構造構成軸
顕在⇄潜在
主体⇄客体
能動⇄受動
過去⇄未来
ミクロ⇄マクロ
支配⇄従属

まぁ、後はこれを適当に組み合わせれば具象と抽象を仲介してくれるので、占断で付加的な情報が増えてくれます。

ちなみに僕が写真占いをする場合は、
写真の中に写っているものを惑星に置き直して、12ハウスの円グラフをバシッとはめ込んで占断してます。

まぁ、だいたいシステムの良くできた占術は、こういう似たような評価軸を使ってるから、レイアウトにどんな意味があるのかよく観察してみて、自由にカスタマイズしてみるのも面白いですね。

根源的記号

さて、もう一方はちょっと厄介。
記号、つまり人意的に作られた形状にどんな意味があるのかってことです。

とはいえ、そんなに複雑な形状は気軽に取り扱えないから単純な形状の記号が中心になるんで
簡単っちゃ簡単ではあるんですけどね。。。

実際の占術でどんな場面で使用するかといえば、
「あの三つの要素が正三角形を描いているぞ!」
とか
「この占星術記号にはこんな意味があって〜」
とか
「今の光景を記号に置き換えると〜」
とか。

まぁ覚えておくと、具象の形状なんかを抽象的に判断できるので便利です。
特に、鋼の錬金術師の錬成陣とかを眺めながら錬成式の意味を追いかけれるようになるので読んでて楽しいです。。

そんなわけで、どんな記号があるかといえば、大きく分けて
◯ ( 十 △ □
これだけです。
後は応用でこれの組み合わせですね。
有名な話だと、占星術記号や錬金術記号もこれの組み合わせで構成されてるとかされてないとか。



円は、その形状から始まりもなく終わりもないわけで、力の循環とかを表します。
あと、内側と外側を区切る根本的な枠組みを表してることも。
無限の中に生まれた極限。
全の中の一。
つまり、
丸の中に1つの概念が生まれたよ!
例えば世界とか命とか光とか魂が生まれたよ。
丸の枠には内と外を区切るための力が回り続けてるよ!
そんなことを表現しているわけです。

鋼の錬金術師を読んでればおなじみの概念ですね。



半円は完全な形状にならなかった円ですから、普遍性を持たず可変性であることを表します。
とは言ってみたもののぶっちゃけ、月の満ち欠けからの着想だと思います。
割とよくある表現としては、記号の上下に支配関係を割り当てて、
半円が上にあれば下にある記号に変化によって打ち勝ち、
半円が下にあれば上にある記号に従って変化する、
とか表現する。


十字は交差する二つの力。
二つの力は基本的には男性原理と女性原理で、能動性と受動性って感じ。
交差することで何かが生み出されるってことで、やるべき作業とか操作とかを表してる事も多い。
また、矢印(↑)を十字(十)の亜種として捉えて、前者を放出、後者を吸引とすることも多い。
磔刑の十字架も、言ってしまえば力による吸引ですよね。


三角形はちょっと難しいです。
当たり前ですが三角形は3の象徴でもあるので、「始まり・中間・終わり」「肉体・魂・精神」とか三つの組で表されるものの表現となります。
そんで、その三つの組の三位一体をもって世界の法則に従う・・・つまりこの世界に発現する、エネルギーが実体化するって表現になったりします。
なので、魔法陣には意外と三角形よく使われるんですね〜。

また、この世界に発現した火水風土の四大元素も三角形ベースで表されてます。
特に火△と水▽とは、男性原理と女性原理だったり暗喩だったりするので注意が必要ですね。
神と人の暗喩で使って重ね合わせて神人合一の象徴の六芒星にしてるのは比較的メジャー。
ちなみに、ロイ・マスタング大佐の錬成陣はこんな感じ。

画像1


四角形は当然のように4の象徴ですね。
四文字のあの神様の存在とか四大元素のバランスのこととか連想しやすい数ですよね?
三角形はこの世界への発現だったのに対し、四角形はこの世界での安定・均衡をあらわします。
なんで、わかりやすく物質界とか、固定されて膠着状態にある物質とかを表現してることも。
そこから、社会的秩序とか法とかを示唆することもありますにゃあ。

だいたいこんなもんですね。
これを知ってると、変な記号が出てきてもなんとな〜く意味が汲み取れますし、
視覚情報をもとにシンボルの相関関係をみる場合とかに判断材料が増えますね?
あとは、これらの記号を組み合わせて模様を作ってタロットカードのオリジナルスプレッドを作ったりも簡単にできるはずです。

なかなか面白いですよね。
軽く頭に入れておくだけでも、ふと役に立つ機会があるかなーと思います。

忘れちゃうくらい前に話した、占いの最小構成要素の話と照らし合わせてみるのも良いかなと思います。

それでは今週はこの辺で!
アディオス!アミーゴ!

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