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米国で街頭インタビューを経験する意義

*別プラットフォームで運営していた過去の記事を移行したものです(2018年)

先週、ご縁を頂いて日本の高校生のLA研修に関わるお仕事をさせて頂きました。海外研修事業を手がける友人の、高校生サマーキャンプのような企画の1コマで。ロサンゼルスの地元企業のご協力を得、2日間の短期プロジェクト。主な責任範囲はプログラム2日間の進行でしたが、企画者のリードの元、協力企業さんとの調整ごとや時間配分、インタビュー設計などの計画段階にも関わらせて頂きました。

プログラムは、協力企業に関係する街頭インタビューを行い、その気づきを2日目の夕方に企業担当者に発表するというもの。ちなみに、高校生と企業とのコミュニケーションや最終プレゼンは全て英語です。とても優秀な学生さんたちとは聞いていましたが、英語力やリサーチ力が分からない中でのプログラム設計は手探り状態でした。

街頭インタビューって、かなりハードル高いです。DMBAで色々な種類のインタビューを経験しましたが、街頭でのゲリラインタビューで記憶に残ってるのは、ビヨンセを題にしたプロジェクト。なるべく異なったデモグラフィックの人をサンプルしたかったので、私は出張中にラスベガスで人に話しかけたりしていました。なかなか想定しているターゲットに出会わなかったり、色々な事情でゆっくり話を掘り下げる事ができなかったりと。状況コントロールが全く無い分難しさもありますが、他のアンケートやグループインタビューでは知り得ないインサイトにたどり着くことができる方法だと思っています。

今回のプロジェクトを通して感じた、米国で街頭インタビュー経験をする意義をいくつか書いていきたいと思います。

バックグラウンドの多様性を肌で知る
まずはこれ。いきなり異国に着いて全く知らない人に話しかけるのは、とても勇気のいる事だと思います。随分前に台湾に1か月語学留学していたのですが、食べ物をやっとの思いで注文できるくらいの私の中国語で、台北駅前でアンケートするようなもの。恐ろしい。でも高校生の素直さと勇気で、半数くらいの学生さんたちはどんどん話しかけていっていました。本当にすごい。やっぱり性格にもよるので、全員積極的にというのは難しいけれど、学生さんたちは全員数回のインタビュー経験はできていました。

インタビューした人の年齢層も、人種もバラバラ。日本にいたらそんなに異国人に遭遇するわけでも無いと思います。みんな話す英語も少しづつ違っていたりというような所を肌で感じられる機会になったんじゃないかなーと思います。それって、国際ビジネスをする上でとても大事な感覚だし、デスクトップリサーチに偏っていると忘れがち。

ユーザーとの接点
どんな部署にいても、ビジネスの基本はユーザーへの価値提供だと思います。けれど、実際のユーザーとの接点を持った事が無い方も多いでしょう。日常に使えるようなプロダクトであれば、自分がユーザーになって体験する事もできますが、ユーザーとコミュニケーションする事で、より具体的にイメージできるようになると思います。プロダクト開発で活用するペルソナの作成も、街頭インタビューで会った人をベースに作るとチームメンバーにイメージ共有でき、膨らませやすかったりします。

米国人が普通に使う英語に触れる事
今回は、英語学習という面もあったので、ネイティブの普通に使う英語に触れる事はすごく意味があると感じました。自分自身の日本での英語学習を振り返ってみても、ネイティブが普通に使う英語に触れる機会は少なかったと思います。日本でネイティブと話すとしても、相手は多分ノンネイティブの私に無意識に合わせてくれていると思います。普通の会話は、学校の授業やニュース、映画などに比べても難易度高いと思う。でも早い時期に触れる事で、まず「違う!」と肌で感じることだけでも良い経験になると思います。

英語学習&ユーザーリサーチという両軸のバランスがとっても難しかったけれど、とても学びの多い2日間でした。学生さんたちにとっても、きっと忘れられない経験になったと思います!

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