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クッキングとセックス

ニンニクはランダムに刻み、
多めのオリーブオイルと共にコールドスタートさせる。
いきなり強火にしてはいけない。
それはいきなり挿入を迫るような行為であり、
弱火でじっくりと攻めることが得策と言える。

一気に強火にしてしまえばニンニクは一気に昇天し、
黒ずみ、そして苦くなるだけである。
じっくりと攻めてあげることでニンニクは花開く。
本人も気付いていないほど芳しいその香りを放つと、
ニンニクから「こんなの始めて」という声が聞こえる。

パスタはディチェコとバリラを使い分ける。
トマトで赤く染まったそのソースが
欲しがる方をチョイスするのである。
要は欲しいか、欲しくないかと言う問題である。

茹でかたはアルデンテでなくてはいけない。
これは料理のノウハウ的な話ではなく、
茹ですぎたパスタというものは、
欲しがるソースに対して
ふにゃふにゃのアレを提供するようなものである。
それでソースが満足すると思ったら大間違いである。

正しく茹でられたパスタというものは、
スポンジのようにソースという愛液を吸うものである。
茹ですぎたフニャパスタなど用無しなのだ。
お互いが求め合ってこそ、
素敵なマリアージュが生まれることは
言うてもいうまでもない。

パスタとソースがセックスできたかどうかは、
口に入れば一瞬でわかるわけである。
一体か、分離かは明白な結果として現れる。

パルミジャーノ・レッジャーノさんを雪のように舞い散らす。
それはパスタとチーズの潤滑油となり、
一体を促す魔法の粉である。

パルメザンはアメリカ人であり、
パルミジャーノはイタリア人である。
どちらが悪いということはないのだが、
パスタもソースもイタリア人であることが多い。
ここはイタリア繋がりを生かすべきだろうとセンクスは思う。

ミスターセンクスは料理が好きである。
料理も下ネタも好きである。
だからこそこう言った思考で料理をするのである。
だからこそセンクスパスタは美女の胃袋を掴み、
美女をセックスへ誘うのである。

これもまた立派なセンクッキングスメソッドである。


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