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論論(Ron-Ron)

「論」という文字はなんだか可哀想だ。突然そう思った。
そこで今日は論を論じることにしたのだ。

論より証拠
 議論するより証拠を示すほうが物事は明らかになるということ。
机上の空論
 頭の中だけで考えられた、実際には役に立たない理論。
水掛け論
 言った言わないなど主張ばかりで、譲歩や理解をせず交わらない状態。
 そんな時はオー人事オー人事。

なんだかとっても可哀想な気持ちになってくる。
とにかく論は嫌われ者だ。

論を持っていることは悪いとは言っていないが、
そこに行動や事実が伴わない限り論はただのゴミだ。

ご意見番のような人がよくいる。
例えば会社の会議。
論者たちはベン図などを駆使し、
2つの要素の交わった部分がなんちゃらかんチャラ言う。
コンセンサスだローンチだKPIだと横文字をたくさん使って、
知識をふんだんにぶちまける。

その論者の論は正しい。
しかし信じて言うことを聞いてみようと言う気にならないのだ。

なぜか。
行動を伴わないのだ。

あのクライアントにはこんな課題がある。
マーケティング部のセンクス部長を捕まえて、
こんな提案をすれば絶対に仕事が取れるよ!
ご意見番の仕事はこれで終わり。
実際に汗をかくのは営業の仕事だ。

時にとんでもない的外れなアドバイスが飛んでくる。
それもそのはず、ご意見番は論じることが仕事なので、
現場に出向かないのだ。

ご意見番が自ら行動し、発言した内容をもとに仕事を取ってきた。
有言実行。とてもカッコ良い。
これこそ論より証拠なのだ。
証拠を目の当たりにしたメンバーは、
たちまちご意見番に耳を傾けるようになるだろう。

大切なことは、ご意見番になりきってはいけないと言うことだ。
時に汗をかくことを忘れてはいけない。

自らが汗をかくことで、論が証拠になる。
一緒に汗をかくことで、信頼関係が生まれる。
現場を見ることで、論が机上のものでないか確認することができる。

The proof of the pudding is in the eating.
プディングのうまいまずいは食べてみてから。

論より証拠は英語ではこう言われているらしい。
ちょっと考え方というか、アプローチが違う。
結果的な意味合いは同じなのだが。
そもそもなぜプディングなのだ!

そういう私も論を論じている時点でただのご意見番だ。
こうならないよう、戒めの意味も含めて心にも刻んでおきたい。

メッ!!!

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