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【社会人のための“教育ってそうなってるのか!”講座】子どもだけじゃなくて、大人だって探究し続けよう。

やや個人的な話題ですが、いま、2度目の大学生をやってます。
通信制でグラフィックデザインを学んでおり、今年は卒業制作です。

卒業制作は、誰かから課題を与えられるわけではなく、
自分でテーマを設定して制作に取り組みます。
素人がデザインをするわけなので、そのハードルも高いのですが、
それよりも難しいのは、実は「テーマ決め」だったりします。

大学だけあって、
テーマを決めるための情報収集や分析、アイデア発想の
プロセスを課題として提出するなどのステップもあり、
カリキュラム上のデザインもきちんとされていますが、
いずれも問われているのは、
 「自分の問題意識は何か」
 「なぜそれに取り組みたいのか」
 「自分が解決したいことは何か」
 「伝えたいメッセージは何か」
ということで、
制作そのものよりも、テーマを決めること、
要するに「自分と向き合うこと」に時間がかかります。

探究って、こういうことなんだなーと思いました。

SSHやSGHなどの高校で実施されている探究学習も、
自分なりのテーマを決めて、
情報収集、整理・分析、仮説を立てて
検証・実験を繰り返し、最後に論文等の形で発表する、
というものですが、やはり、
テーマを決めるところ=自分と向き合うフェイズに
時間がかかるようです。

過去に、とある中学校で
はじめて探究学習の論文発表の授業を見学した際、
探究って、オタクが生きる世界だなー、と思いました。
彼らが選んでいるテーマは、
鉄道や巨大ロボットもあれば、厨二病もありました。
探究は、自分の好きなもの・興味があるものを
好きなだけ究め、発信することから始めていいんだなと
思いました。
これはきっと、自分の将来を描くこと、
キャリア形成にも直結するはずです。

であれば、これは大人だって同じ。

子どもたちに探究学習を、というなら、
まず大人が好きなことを究める探究をしてみよう。
大人が楽しんでいないとなーと思うのです。


松倉由紀
キャリア教育コーディネーター・教育研修プランナー。1975年長野県上田市生まれ。静岡大学人文学部社会学科卒業。地元での就職に失敗(4か月めで退職届!)ののち、大手通信教育会社、人材派遣会社、コンサルティングファームを経て現職。キャリア教育の領域で教育プログラム開発と「しくみ作り」をする「企画屋」であり「風呂敷たたみ屋」。2016年4月個人事業主から法人成り(株)ax-factory(https://ax-factory.wixsite.com/corporate)を設立。
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