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【社会人のための“教育ってそうなってるのか!”講座】「わかること」をゴールにするアダプティブラーニング

お盆休みに会った中高生の姪っ子たちが
某テレビ局の池の水を抜く番組を
知らなかったことにびっくりしたのです(笑)
彼女たちにとっては圧倒的にYOUTUBE。
韓流アイドルにも夢中らしいのですが、
スマホ片手に見ているのはそれだけではなく、
けっこう英語や理科の動画も見ている模様・・・

彼らは、大人が心配するよりももっともっと、
テクノロジーを使いこなしているかもしれません。


そこで今回のキーワードは、
「アダプティブラーニング」
を取り上げてみたいと思います。


ひとりひとりの状況にあわせて学習内容を提供する
ICTの仕組みです。
動画配信だけでなく、学習履歴を蓄積していくことで、
ひとりひとりが次に何を学ぶべきか、
最適化して提示することができます。

こうした学び方が学校に導入されることで、
時間割の考え方を大きく変えることになります。

従来の学校のカリキュラムの考え方は、
ざっくり乱暴に説明するとしたら、
1年間に学ぶべき範囲が決まっていて、
授業時間数で「割る」ことで、
その時間でどこまでの内容を扱うかを決める、
というものです。
この場合、授業のゴールは、
子どもたちが理解したかどうかではなく、
やるべき範囲を終わらせることができたかどうか、
になってしまいます。

一方、反転授業など、
個々人が映像で学ぶスタイルの学習方法は、
時間の制限なしに、個々の「理解」がゴールになります。

さらに、アダプティブラーニングは、
ひとりひとりがどこでつまずいたのかにあわせて
復習すべき項目をピックアップして提示もしてくれる
こうしたことから、
根本的な学力向上に期待もされているのです。


スマホなどの個別性の高いデバイス、
YOUTUBEなどをはじめとした映像配信の仕組み、
こうしたテクノロジーは学び方を変えるだけでなく、
いまの子たちにフィットしているとも思います。

とあるWEB業界の方から
「いずれWEBサイトは見られなくなる危機感がある」
とお聞きしたことがあります。
いまの中高生が見るのはWEBではなくYOUTUBE。
自分たちもYOUTUBEでの情報発信が
できるようにならないといけないのでは、と。

最新のテクノロジーに対しては、
子どもたちの方が適応能力が高いのかもしれません。
むしろ私たち大人の方が
もっと追いつかないといけないのでないでしょうか。


松倉由紀
キャリア教育コーディネーター・教育研修プランナー。1975年長野県上田市生まれ。静岡大学人文学部社会学科卒業。地元での就職に失敗(4か月めで退職届!)ののち、大手通信教育会社、人材派遣会社、コンサルティングファームを経て現職。キャリア教育の領域で教育プログラム開発と「しくみ作り」をする「企画屋」であり「風呂敷たたみ屋」。2016年4月個人事業主から法人成り(株)ax-factory(https://ax-factory.wixsite.com/corporate)を設立。
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