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業界未経験者の宇宙ビジネス 第二回

こんにちは、アクセルスペースCPOの中西です。
今回は第二回ということで、実際に私がアクセルスペースに入社して感じた、業界未経験者が宇宙業界で飛び込むこと中でキャッチアップが必要な事について書いていこうと思います。

まずは専門用語、社内外のステークホルダーとコミュニケーションをとるためには共通言語としての専門用語を理解する必要があります。これはどこの業界も一緒ですね。アクセルスペースであれば衛星に関する専門用語、例えば衛星のサイズや軌道、センサー等があったり、衛星画像に関する専門用語があったりします。こちらについては下記を参照してみてください。あなたが異業界におられるとすると、今見てもチンプンカンプンだとは思うのですが、普段使われるような用語が網羅されています。宇宙ビジネスは日本でも盛り上がってきていますので、下記を含め初心者に向けた無料のコンテンツも増えてきています。ですのでもしあなたが宇宙ビジネスにジョインされても教材は沢山ありますのでご安心を。


 参考:JAXA用語集 
 https://www.satnavi.jaxa.jp/ja/satellite-knowledge/glossary/index.html

JAXA第一宇宙技術部門 サテライトナビゲーター用語集

次にビジネスモデル・業界地図の理解です。宇宙ビジネスと言っても様々なビジネスがありますが、アクセルスペースでは自社衛星による衛星データ/ソリューションの販売、衛星の受託開発/製造/運用を行っており、またその遂行においては直接エンドユーザー様と交渉することもあれば、販売代理店様を介して販売を行うこともあります。市場は国内・海外ともにあり、それぞれに関係者がいますので、事業を進める上でそれらを考慮して考えていく必要があります。これもどこの業界でも一緒ですね。個人的に感じているのは、宇宙ビジネスということで特別なことはなく割と異業界と比較してもシンプルだな、ということです。ただ衛星データビジネスと言う観点では対象市場は行政・農業・インフラ・防災・保険等多岐にわたるので、こちらについては都度学ぶ必要がありますね。


 参考:国内宇宙ビジネスカオスマップ
 https://www.businessinsider.jp/post-238751/

BUSINESS INSIDER「日本の「宇宙産業カオスマップ」をまとめたらスゴかった…衛星通信にエンタメ、農業まで」


 参考:衛星データ活用事例
 https://sorabatake.jp/15698/

宙畑「【診断付き】衛星データ活用事例を総まとめ! あなたにおすすめの事例を宙畑編集部がご提案します」


ビジネスの時間軸の理解も重要です。AxelGlobe事業では、自社衛星データ/ソリューションの販売を行っていますが、こちらは通常のデータビジネスやToBビジネスの時間軸と大きな違いはありません。一方、衛星は製造~打上げ~運用開始までに年ベースでの時間がかかります。アクセルスペースでは5機の衛星の運用し、現在その撮影能力に応じたサービス/プロダクトを展開しています。一方、次回の追加打ち上げ衛星による撮影能力拡充、サービス/プロダクトのアップデートも予定しており、この追加衛星により新たにリーチできる用途やエンドユーザー様も見込んでいます。このような状況の中で、この時間軸を意識しながら販売代理店様/エンドユーザー様とコミュニケーションをとっていく必要があります。現状の撮影能力でいかに売上を上げるか、併せて現状不足している部分を次回打上げ衛星で補うという繋ぎ止めのコミュニケーションをどのようにやっていくかがビジネスサイドのメンバーの力の見せ所となります。衛星の打ち上げや運用の開始というのはスケジュールが変更となる可能性が多く、この変更も織り込んでビジネスの組み立て、ステークホルダーとのコミュニケーションをしていくことが求められます。この部分も、大なり小なりどこの業界でも一緒ですね。

などと書いてきたのですが、そうです、基本的に宇宙ビジネスということで特別なことはありません。私は化学、ヘルスケア、コンサル、そして宇宙と業界を渡り歩いて来たので多少他の方より異業界への転職という経験があると思いますが、その私から見てそれぞれの業界と宇宙での違いはないと感じています。もしあなたが宇宙や宇宙ビジネスに興味があるなら、それだけで十分です。
少しでも興味が湧いたら下記から応募してみてください。一度お話しできると嬉しいです!
https://www.axelspace.com/ja/career/

次回は実際のビジネス現場ではどのような交渉が行われているかなどについて話していきたいと思います。また次回も宜しくお願いします!

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