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【自己決定力】健康長寿で経済も豊かなのに自殺者が多い日本に足りないもの(連載 vol.80)

▼前回のnote記事



亡くなった母は「人の役に立ちたい」人でした。

なぜなら人に「ありがとう」と言われることが嬉しいからでした。


例えば、「ご飯が食べられない」という知り合いがいたら生活保護の申請を一緒に役所にいったりもしてましたし、「家がなくて困ってる」という人がいたら、知り合いの大家さんにかけあったりもしていました。


そんな姿が記憶に残っています。


ぼくが大学受験に失敗して、浪人し、予備校に通う生活をし始めた時から約7年間、母は昔からの夢だったカラオケスナックの経営を始めました。

夜6時頃から店を開け、夜中の2時ぐらいに家に帰ってくる生活でしたが、その頃の母は輝いていました。


とにかくよく笑っていました。

それはきっと、店のお客さんから

「今日も楽しかった!元気でたよ!ママ!ありがとうね!」

と言われていたからです。


でも、それから6年経った頃から、スタッフとお客さんが揉めたり景気が悪くなって売掛(ツケ)も増えたり払ってもらえなかったりが続き、、、

「もう60歳やし、やり切った。店をたたむわ」
「お前も役所に入ったし、もうゆっくりするわ」

と言って店をたたみました。


それから母は、脳梗塞の後遺症で認知症になった祖母の在宅介護をする生活を送ります。

スナックでは度々言われていた「ありがとう」という言葉は、家事や在宅介護をしていても言われることはありません。

お世話になった祖母への恩返しの気持ちもあって在宅介護をしていましたが、さみしそうでした。


親族もいましたが、一番住んでいる距離が近いのがうちだったことで任せっきり。


親族はみんな自由にやっているけど、母には自由はない。

親族からの感謝もありませんでした。


お店を経営している時とのギャップがすごかったのでしょう。

そういう生活の中で、母はうつになりました。


ぼくは実家を出ていて、そんな深刻なことになっていることに気付けず、連絡もなかなか取れていませんでした。というのも、精神保健福祉の仕事に慣れるのでいっぱいいっぱいでした。


さすがに、自分の母が自殺でなくなるとは思っていませんでした。


実際、自分を生んでくれた母が亡くなるというのはとても不思議な感覚でした。

「人間って何なんだろうなぁ」

とすごく思ってはいるものの、現実を直視できず、それから約1年は無心で自傷行為や傷害事件を起こすおそれのある人たちを精神科病院に移送する仕事をしていました。


でも、翌年の4月にぼくは最高の上司、人生の師匠のNさんに出会いました。

「お前はどうしたいんや?」

と問われる日々の始まりです。


このおかげで、自分で物事を考えて決めることができるようになりました。「自己決定力」を取り戻したんです。


「なぜ人は鬱になったり、自殺するんだろう?健康長寿で所得が高くて、福祉制度がある豊かな国なのに、、、不思議だなぁ」

とずっと疑問でしたが、ようやくその謎が解けました。

幸福度を決定する要因の第3位が「自己決定」なんです。

これが日本人は全く足りていません。


これは、

・誰と過ごすのか
・どういう環境に身を置くのか

というような人間関係にも直結する話です。

自己決定力が低いと、自分の思いが明確じゃないので人間関係もうまくいきにくいですよね。



これに気づいてたぼくは人生の師匠に、

「自殺者を減らしたいです」

と言いました。


すると、師匠は

「ええやん!お前ええやん!」

と言ってくれました。


本当に嬉しかったんです。

「そんなの無理だよ」

と言われることの方が多かったから。



自己決定力は目に見えにくいですが、幸せな人生を送る上で最も大切な土台です。


実体験ですが、公務員時代も、広報とか好きな仕事をしている時は良かったです。

でも、メンタルを崩した職員の穴埋めをするための人事異動もあるわけで、タイヤのはめ替えのような扱いをされるのは正直気分が悪かった。適材適所でもなかったので。自分の特技も発揮できないのは辛いです。

だから、公務員を辞めてフリーランスになることを自己決定しました。



この記事を読んでいるあなたも、我慢していることがあると思います。

中には、公務員を辞めたぼくに対して「我慢が足りない」と思う人もいるでしょう。

でも、自分で決めることこそが大事なんです。


「我慢する」と自分で決めて我慢するんだったらいい。

そうじゃなくて「我慢するのが当たり前だ」は違うんです。


ぼくは、フリーランスとして活動するにあたって「誰もが自分の人生を自分で決定できる社会をつくる」ということだけは、今までズレた事がありません。


自己決定力をアップできれば、日本は世界で1番幸せな国になるという希望を持っています。


だから、ぼくだけでなく、

人生で生きている間に成し遂げたい事は何か?
・そのためにできる事は何か?
・やるべき事は何か?

と考えてアクションを起こす。

困ったら相談することができれば、人生は前進していきます。

間違いなく、後悔する人は少なくなるでしょう。


フリーランス3年目なんですけど、3年区切りの集大成として「自分を知る学校」の運営をスタートしました。


日本を世界一幸せな国にするためには、まず「就活・進路選択」で自己決定できる人を増やす。そして、後悔しない人生を選択できる人を増やしていきたい。


一緒にこの取り組みを広げていける仲間が増えることが1番嬉しいです。

今回も読んでいただきありがとうございました。


2020年11月10日

ハル



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・公務員を辞めてフリーランスとして生きる上での在り方のお話 ・ライティングや、仏教哲学、心理・脳科学に関するお話 ・人生のゴール「チャレンジを応援しあえる世界の実現」を応援できる ・まだ世には出せない話、ハルの心の中の考えを知れる

ストーリー制作専門のWebライター、カウンセラーとして、「チャレンジを応援しあえる世界」を実現することを目指す、水樹ハルのnoteマガジン…

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