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講座参加だけじゃない、ICF資格更新のためのCCEの選択肢

2020年10月に取得したICF(国際コーチング連盟)の資格が2023年10月末で有効期限を迎えるため、少し早いが更新の手続きをした。

ICFの資格更新には3年間の間に40時間以上のCCE(継続コーチ認定教育)を受けていることが必要だが、CCEと認められる活動はCCE認定を受けた講座への参加だけではない。

ICFの資格更新に必要なCCE


一般的に用いられる選択肢

・CCE認定を受けた講座に参加する

今回それに加えて活用した選択肢

①メンターコーチングの活用
実はメンターコーチングも最大10時間までCCEとして活用することができる。コーチとしての現在地の確認や更なるステップアップに向けてメンターコーチングを活用している人は、その時間とお金と努力の投資が資格更新にも役立つ。(何より実際のセッションの向上に役立つ)

②ICFのオンライン講座
ICFはオンラインで受けられる講座を公開している。特に、CCEの認定講座が少ない(けれど40時間のうち3時間以上の受講が必要になっている)倫理のカテゴリーについてもセルフラーニングの無料コースがある。英語のみだが、自分のタイミングで受けられるのはとても便利。

オンラインで受講できる倫理のコース▼


③ICFのトレーニング

昨年、ICFのアセッサートレーニングを受講した。全て英語で、かなりハードな内容だったけれど、40時間がCCEとして認定されるのはありがたい。コア・コンピテンシーやコーチングについてかなり深めることになるので、ゆっくりでもしっかり取り組むと本当に自分の力になるだろう。

④CCE講座の開発と実施
CCE認定講座の開発や講師・ファシリテーションを行なってもCCEにカウントできる。最大1回分(20時間分のCCEを作成したのであれば20時間分がCCE受講として認定)だが、制作や講師をした分も実践として認められることは励みになる。


これらを積み重ねたら、結果100時間を越えるCCEを実践したことになっていた。

深い学びを得られるCCE認定講座もたくさんあるけれど、自分自身で深めたり実践すると、より、自分の血肉になる感じがしている。

今回は申請に活用しなかったけれど他にある選択肢

①メンターコーチングの実践
今回、自分が活用したメンターコーチングを申請に入れたため活用しなかったが、自分がメンターとなったメンターコーチングも(メンターコーチングを受けることと合わせて)最大10時間CCEに加算することができる。メンターとなって学ぶことも大きい。それがちゃんとカウントできるというのはありがたい。

②コーチングのスーパービジョン
メンターコーチングとは別にスーパービジョン(の活用もしくはスーパーバイザーを務める)も10時間までCCEにカウントしていいことになっている。スーパーバイジングはメンターコーチングよりも情報が少ないが、スキルアップだけでなくより広範にコーチングについて深める時間は今後活用していきたい。

③自己学習・自己探究
ICFは自分自身での探究活動も最大16時間CCEにカウントできるとしている。コーチングに特化していないトレーニングへの参加や、論文の執筆・リサーチ等も含められるとのこと。英語で資料を提出しないといけないのは大変だが、探究をコーチとして必要な継続的な活動の一つとして認めてくれているのはありがたく、今後活用していきたい。


CCEとして認められる活動は実は幅広い。
「すでにある講座から今の関心や成長テーマに合ったものを選ぶ」というのもいいけれど、「自分で自分の成長の機会をつくる」ことを通じて、得られるものもあるように思う。

CCEとして認められる活動の詳細▼

更新のタイミングと有効期限


サイトに書かれているものの、「本当に大丈夫なのだろうか」「どのような申請プロセスになるのだろうか」と確信が持てない部分もあったので、今回試してみることにした。

差し戻しが来ても大丈夫なようにスケジュールに余裕を持って有効期限の半年前に申請したが、結果、1週間弱ほどで更新が認定された。

資格の有効期限の10ヶ月前から更新の申請ができるということで、早く更新した場合有効期限はどうなるのだろうと思っていたが、早く更新した場合も、当初の有効期限から3年間が次の有効期限となっていた。

資格取得と更新の意義

ICFの資格は国際的な資格と言っても民間資格だ。
コーチングは資格がなくてもできるし、実際に資格を持っていなくても素晴らしいコーチというのはたくさんいる。

そんな中わたしがICFの資格を取得し、更新をするのは、定期的に基本や原理原則に立ち還るためという意味が大きい。

特にコーチとしての倫理は、クライアントと適切な関係性を築くと同時に、コーチが自分自身を守り安心してパフォーマンスを発揮するための大切な指針だと感じている。

人と人との関係において、何が適切で、何が適切でないかは、採用する時間軸によって見解が変わるものもある。人間だから楽したくなることもあるし、良かれと思ったことが今の限られた視野での選択になっているということもある。

新たな学びをすれば、新たな見方が生まれるし、日々の経験を通じて、自分が大切にしたいことやその方法も変わっていくだろう。

人間は変わりゆくもの。

だからこそ、立ち戻る場所を持って、それを元に自分の現在地や向かう方向性を確認する。立ち戻る場所があるからこそ、伸び伸びと自由に最新の自分を発揮できる。それが今のわたしにとって資格更新の意義だ。

資格制度への疑問

ICFの資格は更新のために必要とされる学習にさまざま選択肢があるという意味では、「成長のための取り組みを確認する指標」として有効であるように思う。

一方で、「コーチングの実践時間」が含まれていないことには少し疑問を感じるが、それは資格取得時の要件となっているから重複はさせないということだろうか。(もしくは実践は言うまでもない条件ということだろうか)

もちろん、コーチとしての経験やステージに合わせて活動内容も変化していくから必ずしも1対1のセッションが主要もしくは必須の活動ということにはならないだろう。

実際、経験を積むごとにコーチから講師に活動の中心が移っていくことは少なくないし、それは経験をより広く世の中に活かしていく選択肢の一つでもある。

「その資格が何示しているか」というのが実は曖昧だというのは、ICFに限らずコーチングに関連する資格の持つ特性であり、資格認定自体が売り物になってしまっていることもあるように思う。

最初のステップとして「誰かに認められる(認定資格を取得する)」ことが自信を持つ入り口になることはあるだろう。でもそれを、いつまで続けていくのだろうか。

資格ジプシーになる前に、自ら実践と探究をすることから自分自身を認めることができる道に入っていく人が増えるように、という願いが湧いてくる。


資格を更新する意味合いも、積み重ねた経験やタイミングによって変わっていくだろう。そのときどき、自分の中での意味や意義を確認しながら、義務としてではなく、機会として、CCEを活用していきたい。



自分ならではの感性や強みを発揮したメンターコーチングを通じて、コーチ自身のいのちの解放を本気で後押ししたい人のためのメンターコーチトレーニング:2023年9月より6ヶ月間開催予定

・実践から学ぶ、自己探究×共同探究、ジャーナリング等
・CCE認定申請予定(30時間前後)
・少人数制(多様な学びの場となるよう同一スクール出身者は過半数以下)
・ICFのACC/PCC保有もしくは取得見込み、およびこれらと同等の経験を有する方(2回以上メンターコーチングを受けたことがあることが望ましい)
・事前ワークをご自身で深められた方からお申し込みを受付

詳細はメールマガジン等にて案内


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