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うすらい -あわいに暮らす-

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うすらいとは、春先に溶け残った薄い氷のことです。氷の向こうにおぼろげに見えるすぎゆく季節とちかづく季節のように、身体の中で言葉になりきれていない感覚と思考、そしてまだ感覚にも思考…
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#旅する日本語

233-234 話をするように、景色そのものになるように

233. 習慣になること、ならないこといつの間にか一日がはじまった。今日はそんな日だった。思…

230-232 『草枕』に希望と絶望を思う

230. オランダ的呪術的体験書斎の机の前に座り、先に開いたメールへの返信などをしていると、…

228-229 「葡萄」という名前を知ること

228. 「葡萄」という名前を知ること今日も既に東の空高い位置に太陽が昇っている。隣の保育所…

209-211 連歌と共話とランニング

209. 湯が沸かない電気コンロとケープタウンベランダの扉を開けると、昨日よりだいぶあたたか…

204-206 11段の梯子と2匹の猫

204. 11段の梯子と2匹の猫閉じた窓の向こう側から犬の遠吠えのような声が聞こえてくる。隣の保…

2019.07.02 入国を拒む国の自動化ゲート

187. 薄暗い列車に乗り込んで 188. マシンガンとリンゴ 189. 入国を拒む国の自動化ゲート 187…

2019.07.02 意味を持たない音に揺られて

190. 意味を持たない音の中に揺られて 夕食の洗い物を終えてひとやすみしていたら、窓の外から鳥の声が聞こえてきた。イギリスもこの時間はまだまだ明るい。今日は朝から夕方までセッションがあり、散歩がてら外に出たのは17時を過ぎてからだった。日照時間が長いと、一日屋内で過ごしても「まだまだ時間はあるぞ」という感じがする。 暮らしと仕事と旅の境目はもう曖昧で、それぞれがそれぞれのために存在し、影響を与え合い、一体でもある。欧州ではアパートメントタイプのホテルも多く、リビングに寝

2019.07.04 海外の海外/二階建てバスからの景色を見ながらロンドンの渋滞を解く

191. 海外の海外ココナッツオイルを口に含んでヨガを終え、水を飲み、窓の外の鳥の声に耳を傾…

2019.07.05 学びについての学び

196. 遅れたバスと漏れたオイルロンドン市内からルートン空港に向かう途中のバスの中で珍しく…

2019.07.04 話を聞かれない男

194. 異国での小さな望みと前提を書き換えるということ飛行機がスキポール空港の上空に差し掛…

2019.07.06 私が日記を書く理由

200. 私が日記を書く理由 気づけば日記に振ってきた番号が200になった。最初に書いた日記の日…

2019.07.07 七夕の夜に思う、言葉という厄介なもののこと

202. 七夕の夜に思う、言葉という厄介なもののこと 近くの商店街まで買い物に出かけ、いつも…

203. 切れゆく思考の中で

203. 切れゆく思考の中で21時をすぎ、南の方へと駆け足で向かう雲の向こう側に、ぼやっと広が…