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Vol.33 現代の名工から学ぶ熟達の秘訣

先日、NHKのインタビュー番組で美容師の大林登美子さん(90)が紹介されていました。大林さんは平成30年度の卓越した技能者(通称「現代の名工」)の表彰対象者の一人で、古墳時代から江戸時代、さらに現代に至る日本髪、結髪の技を会得しています。今では150種類を超える髪型を表現できるとのこと。その多彩な技に私は思わず驚嘆の声を上げてしまいました。

大林さんは90歳を過ぎてなお矍鑠としていて、インタビューでは、美容師における自分の半生と想いを語っておられました。その中で私は以下の3つの言葉が心に残りました。

①第一線で培って来た技術は、相手を美しくしたいという気持ちを重ねてこそ活きる。
②コンピューターは凄いが、髪だけはできない。
③できたと思って天狗になったら終わり。まだまだと思うこと。


つまりは、相手に喜んでもらえるよう全身全霊を尽くし、どんな世の中であっても自分が培った技術は絶対に淘汰されないという自負心を持ち、謙虚な姿勢を忘れず、常に向上心を持ち続ける。

大林さんの言葉を受けて、背筋が真っ直ぐになりました。私も生涯現役を標榜していますので、後ろについていけるよう自己研鑽に励みます。

日々是好日