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リーグ退会危機に直面するライジングゼファーフクオカを初めて見てきた感想

Twitterのタイムラインを眺めていたらとあるニュースが目に飛び込んできた。

「ライジングゼファーフクオカ」福岡を本拠地としているプロバスケットボールチームである。少しスポーツに興味がある人ならばその存在を知っている人も多いはず。

スポーツ大好き人間である私も「ライジングゼファーフクオカ」のことは少しだけ知っている。

・1年前にB1(1部)に昇格したこと

・B1で苦戦していること

・照葉スパリゾートの辺りで試合が行われていること。

このくらいは知っている。

しかし経営難に陥っており、チーム存続すらも危ぶまれているということは全く知る由もなかった。

超過債務。

10数年Jリーグ「アビスパ福岡」のサポーターをやっている私には2013年のアビスパ福岡存続危機のケースと重なった。

運営資金約5000万円が不足し、Jリーグからの退会も起こり得たケース。

自分自身の一部とも言える愛するクラブを失うということは決して起こってはならない悲劇。

「アビスパ福岡」の場合は「株式会社ふくや様」をはじめとする数多くの支援で資金繰りが出来、チームは今日に至るまで存続することが出来ている。

しかし今回の「ライジングゼファーフクオカ」の場合超過債務が1億8000千万というより危機的な状況に陥っている。

あまり人ごととも思えないこの状況で一般人の自分に出来ることはなんだろうと考えた結果。とりあえずチケットを購入して試合を見に行くこと位しかないなという結論に至った。

早速仕事終わりに試合が行われる場所、チケット代を確認して「福岡市総合体育館」に車で向かった。


ここからがようやくプロのバスケの試合を生で初めて見た感想である。

結論から言うと想像していたものとはまるで違い衝撃を受けました。とても面白かった。


1.距離感がめちゃくちゃ近い!

普段見ているサッカーや野球と比べて、バスケの試合が行われるコートが狭いため選手の表情や細かい動作がしっかり見れる。

選手の表情が見れることで選手が考えていることを汲み取り感情移入できるなと感じた。

いい表情してる。手応えを感じてるのかな?

表情が険しいな。上手くいってないと思ってるのかな?

相当疲労感ありそうだなとか。

テレビならともかく現地で見るスポーツでプレー中の表情まで見ることが出来たのは新鮮だった。

また観客を呼び込む点において、バスケ選手は高身長イケメンが多いし、そういった選手を近くで見られるのはバスケならではPRポイントになりそう。


2.試合中ずっと音が鳴っている!

これが一番衝撃的だった。

DJが攻撃時と守備時でそれぞれ掛け声を掛ける。

それにファンが乗っかり手拍子やコールをする。

音楽も攻撃時と守備時ではそれぞれ異なった音楽が流れる。

攻撃時にはノリがいい音楽がかかり、守備時にはプレッシャーをかけるような音楽。

フリースローの際にはブーイングを推奨。

ホーム感が物凄く出てていいなって思った。

初めて見に来た自分のような人でもノリ方が分かるし会場全体でホーム感が作れる。

1で書いた距離感の話にも繋がるが会場がコンパクトで室内なので応援に一体感が出やすいなと感じた。

この試合は5000人のキャパに対して2000人だったようだが、これ5000人近く入ったら相当凄い応援が出来るんじゃないか?圧倒的ホームが作れるんじゃないか?と。

今は非現実的かもしれないがそんな未来を見てみたい。

またDJがプレーについて「〇〇選手のファール」だとか「フリースローが与えられる」とかプレーの説明も行ってくれるのもありがたかった。

バスケ慣れしていない自分にとって何が起こったのかを理解する大きな手助けとなった。


3.プレーが行われていない時間帯でも飽きず楽しめる!

試合開始ギリギリに到着すると照明が急に暗転した。

するとチームカラーである青のサイリウムを使いチアがダンス。そしてそのまま選手が一人一人入場。

これがカッコいい!

多分何度見に来てもこの演出はワクワクするはず。

試合開始前にテンション上がる。

そしてタイムアウトやクォーターの合間もチアのダンスが短い時間でも行われる。

チアとの距離感も近いし、観客を盛り上げようと煽ってくれるのでスマホを弄ってる暇がない。

気持ちを切らさず、ずっと2時間程度のゲームに集中させる工夫は凄いなと感心した。


4.選手の体格!スピード感!

ライジングゼファーフクオカに一際デカいローソンっていう外国人選手がいた。

「めっちゃデカいな。2m前後かな」と思い入場時に頂いたマッチデープログラムを見たらまさかの216cm!

ローソン選手はどうやらイギリス人らしい。

同じイギリス人のサッカー選手で長身選手として有名なイングランド代表でも活躍したクラウチという選手がいる。その選手でも201cm。

いやいやデカすぎィ!

そもそもスターティング5に195cm over が3人もいるってどんな世界やねん!

180cmの選手が小さく見えたな・・・。

凄い世界だ。

その選手達が狭いコートで目まぐるしく動き回る。

ゴール下のポジション争い。

速いパスワーク。

スクリーンを掛けたりと一瞬の判断の中で連携のとれた動き。

スピード感あふれる速攻。

迫力あるダンク。

これは現場でないと伝わらない魅力だと思う。


この4つは他のスポーツと比べても違う点だと思ったしバスケにしかない魅力なのかなと感じた。


そして試合は立ち上がりの悪さを引きずり71−80で敗戦。

試合後には1番健闘した選手とヘッドコーチがマイクで会場にいるファンにメッセージを届けた。

内容としては敗戦したことももちろんだがやはり経営難に苦しむチームのことも語っており非常に重苦しい雰囲気を感じた。

その後選手達はコートをハイタッチしながら1周してコートから去っていった。

ファンや子ども達からしたら選手達と直に触れ合うことができる場があるのはいいことだと思う。

距離感の近さは熱狂的はファンを生む事ができる。


そして全ての工程が終わった後ライジングゼファーフクオカの神田社長から挨拶があった。

内容は今回の件に関する謝罪。解散は絶対に避けたいので明日から1.8億を必死でかき集めるといった内容

涙ながらに語る神田社長には暖かい拍手と頑張れの声が。

また会場に残るので何か質問や言いたい事があれば直接来て欲しい。と直接お話をする場を設けてたのは非常に真摯で好感が持てた。


最後に。

ライジングゼファーフクオカを初めて見にいってこのチームを無くしては絶対にいけないと思った。

プロバスケにしかない。ライジングゼファーフクオカにしかない魅力。

その魅力に取り憑かれ人生をかけて応援している方々。

それに応えようとする選手達。

そんな姿をコートで見てしまったらそう思わざるを得ない。

また帰り際に子ども達が「誰々選手が今日はどうだった」とか楽しそうに話しているのを見かけた。

多分この子達はずっとライジングゼファーフクオカの試合を見に来てるのだろう。

もしかしたら選手達に憧れてバスケをしているのかもしれない。

そんな子ども達からライジングゼファーフクオカを取り上げる事は大きな損失だ。

カテゴリーなんて何でもいい。

チームさえあれば上を目指して這い上がれる。

また是非ライジングゼファーフクオカの試合を見に行きたいので何とかチームが存続出来るように、少しでも多くの人が出来ることをやりましょう。

以上。最後まで読んで頂きありがとうございました。

#ライジングゼファーフクオカ #Bリーグ #アビスパ福岡 #バスケットボール



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