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◇やはり羊たち

 最初のコースが森や渓谷、氷河湖がある場所柄もあって運転中は放牧の羊をあちらこちらでみかける。以前は国民数よりも羊の数が上回っていたらしい。
 こうした羊たちの姿を見るのは二人とも初めてで見かけては車を止め眺めてしまうが、残念なことに人懐っこさは全くなく触れ合うことは出来ない。

 私たちが車から降りると警戒心が強い羊たちは決して「走り出す」ことはないが「じわじわ」と確実に距離を取り始める。大きな群れに出会っても一匹たりとも好奇心でこちらには来ない。
 車を路肩に止めて車内から彼らを観察していると、ある時警戒心があるのか無いのか疑わしい行動を見せた。
 写真の後ろ向き羊くんはこちらを射程内に収めながらおしっこを始めたのだ。まっ!失礼な、と笑うしかなかった。怖いなら先ず逃げましょう、その場を離れましょうよ、と指導に行きたかった。

 車の傍にいた羊たちは帰り道は知っているのだろう、ふと他の羊を見ると車から離れたところをスタスタと我関せずといった様子で後姿になっていた。
 牛が牧場所有の焼き印を可哀想に押されるように、羊たちは群れ毎にかなり適当なペイントをされている。飼い主がどのように夕暮れ彼らを集めるのかはこの広さからみて想像はつかないが色別が全てなのは顕か。
 それにしても、柵も何もないところを自由に生活できる彼らはしあわせだ。但し、交通事故に遭わなければ。*旅行中、可哀想に二頭事故に遭った羊を見る。でも、全旅行期間中の数字と考えると少ないかもしれない。


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