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「The Art of Racing in the Rain」

原題:The Art of Racing in the Rain
監督:サイモン・カーティス
製作国:アメリカ
製作年・上映時間:2019年 109min
キャスト:マイロ・ビンティミリア、アマンダ・セイフライド、ケビン・コスナー(声)

 カウアイ島(ハワイ諸島)へ向かう機内で観た。往路は吹き替え、復路はエンツォ(ラブラドールとエアデールテリアの雑種)の声ケビン・コスナーを楽しみたくて英語で鑑賞した。とても、個人的なことで申し訳ない「もし犬でなく猫」であったなら、この作品を択ぶことはなかった。

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 老犬の姿から話は始まり、エンツォの回想で作品は進む。
 親を択ぶことができない人の子同様に動物らも飼い主を択ぶことは出来ない。その中で、少なくともエンツォは十分に愛され一生を全うする。

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 レーサーという仕事柄家を空けることが多い彼を友人らは心配したが、彼はエンツォを家に残さず我が子のようにレース会場まで連れていく生活を送る。エンツォはレースも含め彼の傍で共に生きていく、彼が結婚しても幸せが揺らぐことはなかった。

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 エンツォが冒頭で「モンゴルでは経験を十分に積んだ犬は来世で人間に生まれ変わることができるという。だから、私も生まれ変わった時に忘れないようにこれらを焼き付けおこう」と語る。
 動物が家族に居る人には同意してもらえるだろうことに「この子が人の言葉を話せたなら.....」の思いがある。同じ居住空間で生活する彼らのことをわたしたちはあまりに何も知らない。

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 一方的に人が犬を世話しているのでも支えているのでもなく、双方向で必要としている相思相愛の関係が描かれている。動物ものの典型と云われるとそれまでだが、良い作品だった。
★★★

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