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「コンテイジョン」

原題:Contagion
監督:スティーブン・ソダーバーグ
製作国:アメリカ
製作年・上映時間:2011年 106min
キャスト:マリオン・コティヤール、マット・デイモン、ジュード・ロウ、ケイト・ウィンスレット、グウィネス・パルトロウ、ローレンス・フィッシュバーン

 映画タイトルそのまま「伝染」について制作されSFスリラー扱いの作品。
 実際の2003年のSARS流行と2009年豚インフルエンザ流行が作品に影響している。香港出張をこなしたベス(グウィネス・パルトロウ)が感染経路の最初に位置し世界規模で広がるパンデミックの姿を描く。
 当初観た時の印象は、今とは全く異なる。ここまで世界規模で広がることが信じられず、完全にフィクション作品として観ていた。今、再度観直しても不自然さがないほど医学的にも検証がされていたことが分かる。

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 一度観ていたからと、作業をしながら見始めたがあまりの現実と重なる世界に驚き、もう一度最初から観直した。

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 Dr.エリン・ミアーズ(ケイト・ウィンスレット)が仮設病棟として体育館を視察する場面。また、自らも宿泊ホテルで感染しその体育館の十分ではないベッドで横たわるシーンは観ていて辛すぎる。
 実際、医療崩壊寸前のところで多くの医療従事者の方々がこの危険に接して日々を過ごしている。絵空事ではないシーンばかりが続く。

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 出演陣は役者の方々が主役級の為、キャスティングだけをみると派手に映るが、適材適所の配役が短い登場であっても個々の場面が深く印象に残り全体を織り成すよう。

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 ジュード・ロウ演じるフリーライターの位置も絶妙。危機の中で如何に正しい情報得ることが大切なのかは皆が承知していても、多数に引かれていく悲しさ。彼は意図的にデマを流し続けるがフリーライターブログをチェックする人が中々現れない為、人々が人気のブログ記事に踊らされる。これもまた情報の伝染なのだろう。

 2020年感染においてのWHOが揺らいでいるように実際に正しい情報発信者を探すことは命を守ることでもある。溢れている情報から丁寧に探すしかない。
 それにしても、理解に苦しむことはコウモリが「ウイルスの貯水池」と云われているにも拘わらずそれを食べる行為。民族によって食習慣違うとはいえ、フグの毒を抜いて食べる行為とは危険性の種類が異なる。
★★★☆
*Hulu鑑賞

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