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Mini Rex Moon

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我家に降りてきた「Moon 月之丞」のある日の風景 *ミニレッキス(Mini Rex)
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続く静寂の日々:火葬のつらさと意味するもの

続く静寂の日々:火葬のつらさと意味するもの

 Moon(Mini Rex)を15時の予約で病院へ連れて行ったのが先週の金曜日、もう一週間が過ぎたにも拘わらずあの日に気持ちが立ち止まったままの私には流れた時間に実感がない。
 検査の結果、悪性腫瘍或いは胸腺腫の数値が疑わしく希望の灯が悲しいくらい頼りなげだった夕方の診察室を今も鮮明に思い出せる。
 既に呼吸が苦しかった君を家へ連れ帰っても辛くさせるだけと引き裂かれる思いでそのまま入院を択んだ。

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深夜の電話:私たちの手が届かないところへ

深夜の電話:私たちの手が届かないところへ

 呪文のように「期待をしてはいけない」とこころに繰り返して現実を受け止める努力をする一方で、やはり、少なくとも私はそれほど強い人間ではない為涙しながらあの子の生還を祈っていた。

 深夜、見覚えがないナンバーでスマートフォンに電話が入る。その番号に見覚えがあろうとなかろうとこの時間にcallされることが全てを物語っている。「Moonは息を引き取ったのですね」と尋ねることが精一杯だった。
 先生から

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考えない為に他のことで埋めるしかない脳内状況:午後我が家のうさ(Mini Rex)緊急入院

考えない為に他のことで埋めるしかない脳内状況:午後我が家のうさ(Mini Rex)緊急入院

  犬、猫、小鳥らのようにそもそも鳴かないうさぎであれば家の中の静けさにMoon(Mini Rex)の存在はさほど影響しない筈が、今彼の不在は悲しいくらいに静か。
 二階から駆け下りて一階廊下の照明が反応し灯ることもなく、灯りまでも変化なく押し黙っているかのよう。
 振り返ってみると彼が家族になってからは一度だけ私たちの旅行の為に友人のお宅に預けられたことはあっても、私たちが居て彼が居ないことはな

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君の黒い瞳

君の黒い瞳

 自分と違う生物を共に生活すると、神さまは本当に上手に生き物を造られたのだと感心すること多々。勿論、どうしてウサギは前足の機能がこれほどまでにないのか、と理不尽な面もあることも確か。*絵本、ピーターラビットの擬人化をそのまま彼らに当てはめると違い過ぎて驚くかもしれない。

 動物の黒い瞳は保身の為と聞いている。
 人間でいうところの白い強膜は黒目を強調することでコミュニケーションに役立っている。あ

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この先もずっと外出自粛だったわね

この先もずっと外出自粛だったわね

 Moon(Mini Rex) この子の行動半径は、イタリア並みに半径200mほど。
 それも条件付きで私たちがハーネスを付けて連れだす時だけだ。彼自身で自由に動き回ることが出来るのは30畳くらいの庭。そこを自由に走り回り、好きな木の根元をアナウサギの名通り掘ること。それより広い太陽の元は、まだ、帰り道を知らず未知。
 家の中は、基本的に行動制限はなく、一階から二階まで廊下を駈け回り好きに散歩して

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私もまたマクレガーさん一歩手前となる

私もまたマクレガーさん一歩手前となる

 ヨーロッパの(普通の)肉屋さんのショーケースにウサギ肉が売られているのを見た時は、正直困った。グラムあたりの値段を見てパートナーと顔を見合わせて我家の子はおいくら?と苦笑したことがある。
 でも、フレンチでも使われるウサギ肉、イギリスではウサギパイは珍しい訳でもないことを考えると決しておかしな情景ではない。

 庭を全て手入れしてしまうと彼(Moon:ミニレッキス)が探検する場所がなくなる為、庭

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おそらく至福の時 まぁ無防備

おそらく至福の時 まぁ無防備

 うさぎのMoonは我が家では二代目のうさぎ家族。
 先代のお姉さんSunnyは人間でいう第一子にあたり、全てが初めてごとで獣医師のネット助言を探しては試行錯誤しながら成長を見守った。
 食事も気遣い丁寧に接したが、病気には勝てず約7歳の寿命だった。

 もうあの喪失感はイヤと肝に銘じたのは誰だったのか、Moonが3年間の空白を埋めるように家族に加わる。
 人種があるように、この子らにも血統等があ

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ラデッシュにある境界線

ラデッシュにある境界線

 今日、新鮮なラデッシュが手に入る。
 そこで、はたと悩む。
 このラデッシュの葉はMoon(ミニレッキス)が食べるべきか、それとも彩りよく皿に盛り人間の私たちがいただくべきか。

 ビアトリクス・ポターさんがお書きになった「ピーターラビット」は有名である。我家には特別装丁の全集まであるが、案外と名前は知っていても話を読んでいない方はいらっしゃる。
 子を対象にした児童書ではあるが、一巻の最初に「

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電源不要のルンバ???

電源不要のルンバ???

 我が家のロボット掃除機ルンバのような存在は、今更云うまでもなくMoon(ミニレッキス・うさぎ)。
 役に立っているのかと問われると、これも言わずもがな全く役に立ってはいない。それでも、我が家の床を万遍なく日々飽きもせず隅々までチェックする様はまさしくルンバ的。

 観察していて面白いことは、生きる為の本能に全ての行動は集約されていることを見る時。
 ルンバ的行動で床を動き回る時にも明らかなルール

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初めての外泊

 私のことでも、友人でも、知人でもない、そう人ではない。
 けれども、家族の一員 Moon (うさぎ) のことである。

 出来ることなら周囲に迷惑をかけないようにとペットホテルを先ず探した。しかし、いずれのホテルもケージサイズが60cm程しかない。現在、一畳 ほどのケージ(大型犬用)で生活している彼にとってはそのサイズは懲罰房のようで、加えてそこに一週間も預けることは出来なかった。
 結果、友人

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ひたすらに前へ とにかく前へ

ひたすらに前へ とにかく前へ

 散歩で家の外へ出ることはあっても、それはリードで連れられた猫の散歩を見かけないようにうさぎの散歩も見かけはハーネスを付け犬の散歩よろしく見えていようが本質は全く異なる。
 ということで、我が家のMoon(うさぎ)は野を自由に駈け回ることを未だ機会得られず知らない。せいぜい15坪弱の庭をハーネスなく走り、ジャンプしながら駆け回るのみ。
 それでも、実によく家の中はケージ扉を開けている為走り回る。機

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生きること 本性・本能・共存

生きること 本性・本能・共存

 象の調教にまつわる悲しい記事を読んだ。調教とは名ばかりで「恐怖」による虐待でしかなく、記事と一緒にあった動画は残酷過ぎてすぐに止めてしまった。音量がない動画でも象の悲痛な鳴き声が十分に届いた。今後、どのような状況であっても私は観光地で象の背に乗りたいとは考えない。

 ご縁あって家族になった我が家の二代目「Moon」は先代と違い男の子。
 姿形は同じうさぎ括りとしても、そして、2kgもないその躰

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菜食主義:「うさぎは人参」の刷り込み

菜食主義:「うさぎは人参」の刷り込み

 6月生まれのMoon、躰の成長はほぼ成体に近づく。(現在1.1~1.2kg、お砂糖の袋でイメージしてください)背景には細かい体重管理がある。家猫が肥満傾向にあるようにどうしても戸外の散歩がないこの子らは体重が増えやすい。
 Moonも牧草のどの部分を多く食しているかで体重がみるみる変わっていく。因みに、牧草フィーダが途切れないよう潤沢に補充すると彼は美味しい(おそらく)柔らかい葉の部分だけを「択

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BODY全体動く温度計

BODY全体動く温度計

 全身を毛に覆われている動物らは夫々に工夫をして体温調節をしていることは知られている。小学生でも知っている犬のパンティングも肉球にしか汗腺が無い為の行動。今夏も猛暑で散歩は大変だったことだろう。
 我家のうさも同じように暑さには弱い。特にミニレッキスは短毛種でありながら暑さだけでなく寒さにも弱く、適温は15℃-25℃と温室育ち。この夏Moonのケージを置いているリヴィングはエアコン27℃連続稼動だ

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