Rider's Story いつかの朝焼け
割引あり
バイク小説短編集 Rider's Story 僕は、オートバイを選んだ
武田宗徳 オートバイブックス 収録作品
美咲はパイプベッドから起き上がり、小さな冷蔵庫を開けて缶ビールを手に取ったが、思いとどまり再び冷蔵庫に戻した。
「今飲んだら、ますます眠れなくなるじゃない」
一人呟いて、再びベッドに潜り込んだ。アルコールが入ると美咲は興奮して眠れなくなる体質だった。それに、今日の美咲はただでさえ興奮していた。時間はもう深夜二時を回っていた。
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