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ポルトガル語のありがとうが実は日本語のありがとうの語源!?

自分がブラジルに住んでいたということを日本人の知り合いに告げると、意外とみんなポルトガル語のことについて知っていたりするものです。中には、「ブラジルはブラジル語?」と尋ねてくる人も居ますが、「首都はブラジリアでしょ?」とかサンバ、コーヒー、サッカーのこと以外の情報を持っている人も少なくないという印象を受けます。

その中でも人気のワードは「ありがとう」です。昔大河ドラマの「織田信長」をやっていた時、ドラマの締めの言葉にポルトガル語が使われていたことを思い出します。そこでは宣教師の役の声で「また近いうちに。ありがとうございます」と、ポルトガル語で言われていました。近いようで遠いブラジルやポルトガル。今回は「ありがとう」をテーマに見ていきましょう。

ポルトガル語でありがとうは?

外国語を学ぶ際に一番最初に覚えるべき単語は「ありがとう」です。この単語を知らずに外国語を学ぼうとする人が居たら不届き者といえるでしょう。旅の恥はかき捨てという言葉はありますが、感謝の気持ちを伝えずしてコミュニケーションを取ろうとするのは論外でしょう。逆に感謝の気持ちさえしっかり伝えることができれば、どこの国に行っても困まること無く生活できるかもしれません。それほど重要なワードが「ありがとう」でしょう。

ポルトガル語ではありがとうを”Obrigado”と言います。この単語は形容詞です。元になっている単語はObrigar=義務付けるという動詞です。その動詞の過去分詞形を用いて形容詞的に使っています。

つまり、「私はあなたに感謝をする義務を負っている」という意味の単語になります。このような意味をありがとうに持たせている言語は他には無いということで、有名な単語でもあります。

ご存じの方も多いかと思いますが、ポルトガル語などラテン語をルーツにもつ言語は皆、男性形、女性形があります。詳しい話はまた今度にしますが、この" Obrigado" も形容詞なので、主体となるものの性に引っ張られて、男性形、女性形と変化します。

つまり、ありがとうを言う人が男性だと" Obrigado" ですが、ありがとうを言う人が女性の場合、その性に引っ張られて"Obrigada" と女性に変化するのです。難しく考えるとこんがらがるかもしれませんので、とりあえず女性の方が感謝を意を述べる時は" Obrigada" であると覚えておけば大丈夫です。

ありがとうの発音は??

このObrigadoですが発音はどういう発音になるのでしょうか。ポルトガル語は基本的にローマ字をそのまま読んでいけば大体正しく読むことができます。多くの音節は子音と母音の組み合わせでできているので、日本語と似て、シンプルな発音の単語が多いと思います。ただ、無声の子音も多くあるので、そこを気を付ける必要は十分にあります。

"Obrigado"はあえてカナ表記すると「オブリガード」となります。なぜあえてカナ表記といったかと言うと、僕自身ポルトガル語の発音をカナで表記するのはナンセンスと思っています。カナにはカナの発音の限界がありますので、正しい発音をカナで表すことはできません。なので、あえて表記すると女性が使うありがとうは「オブリガーダ」となります。

ポルトガル語でありがとうを丁寧に言うと?

日本語ではありがとうより丁寧に表現したい時に、ありがとうございますなど、表現を変えることができます。日本には独自の敬語や、丁寧語、謙譲語等があるからです。

ありがとう!とブラジル人に言おうと思って、いや、もっと丁寧に言いたいと思うこともあるかと思います。しかし、丁寧語という概念はポルトガル語にはありません。もし、より感謝の気持ちを伝えたい時は、とてもありがとう!という風に言うことをおすすめします。その場合には"Muito obrigadoと言えば問題ありません。発音は”ムィント オブリガード”と言ったところです。

ありがとうの語源はObrigado!?

ありがとうという言葉が日本語であることに疑問を持つ人は居ないと思います。しかし、このありがとうという言葉が、実はポルトガル語が語源だという説があります。

戦国時代にポルトガル人宣教師が日本に表れて、Obrigadoという単語を使っていました。しかし、当時のポルトガル語は”b”の発音をしなかったという説があり、それにより「オブリガード」ではなく「オリガード」と発音していたようです。そして、戦国時代、武士たちは「ありがとう」という言葉を使っていませんでした。当時の「ありがとう」にあたる単語は「かたじけない」でした。この「オリガード」が転じて「ありがとう」になった言うことです。「ありがとう」という言葉はどうやら日本の歴史上突然に現れた単語だと言われているのです。

この学説は、ブラジルでも有名で、高校生の頃にブラジル人の同級生に確認されたことがあります。「日本語のありがとうはポルトガル語のObrigadoが語源なんだろ?」と。真偽のほどはわかりませんが、そんな説もあるのです。

外国語を学ぶのであれば「ありがとう」から!

ブラジル人も非常によく感謝を伝える国民です。やはり、挨拶がきちんとできて感謝をしっかり伝えられる人に悪い人はいないという風に人を見ることができると思っています。

しかも、人間関係をこれから築くというときには尚更感謝の意を伝えることが必要です。相手の国に飛び込むわけですから、全ての行いが感謝に結びつくと言っても過言ではありません。

是非ブラジルに行った際には最高の笑顔で"Obrigado!!!!" !と伝えてくださいね!必ず良い人間関係が結べるはずです!!


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