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リアルとネットのはざまにて

さて、個展を終えて早1週間、失敗したとかここが良かったなど感想は言わないことにして、色々と俯瞰できたことをまとめていこうと思います。
なぜ感想を述べないかというと、私は感想というものは決して前に進むための手立てではないと思っていて、そしてそれを行動の軸にするべきではないという持論を持っています。

今回の開催地は日暮里・西日暮里・千駄木の駅からほど近いエリア。
会場までの道のりもにぎやかな商店街が立ち並ぶ場所でした。
目の前にちょっとした休憩ができる公園があるのも決め手の一つでした。それとちゃんとその街に住んで生活している人がいる。
そういう当たりのことも東京では、当たり前ではないので、生活を基にした作品を作っている作家としては、魅力的な街でした。

私のこれまでの活動を要約してみると、
2015年、武蔵美の通信課程に入学・同時に「自主制作」として作品の発表を始める。
2016年、Webshopをはじめた事を機に、大手雑誌に掲載・百貨店の催事に参加。神奈川県平塚市シティプロモーションに参加。
2017年、展示会rooms出展し、全国的にpopupを行う。
2018年、単独で百貨店で出展・ワークショップの講師
も行う。 日経MJなどジャーナル紙に掲載。

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ざっと大まかに書いてみました。
活動を開始したときに始めたSNSのアカウントは友人・知人には教えず、まったくの個人の楽しみとしてやっていたものです。
身バレしないよう、わざわざ新しいメールアドレスを取得してまではじめたのに、電話番号と連結してしまったため、のちに広範囲に知れ渡るという事態が起きて、自分の中では大事件でした。笑

この約3年間に自分のWebshopと同時進行で本州は青森から南は大阪まで個人の小売店やギャラリーにpopupとして33回(確か…)ほどリアルに直接人々に見てもらう機会を作りました。
自分のWebshopでもオーダー受けたり、他にも商業施設の装飾案件を抱えていたり、毎週・毎月のように作品を作り巡らせていて、正直自分でも何が何だか覚えていないくらいです。

何を言いたいかというと、ネットもリアルも両方とも育んでいくことが大切ということで、どちらに傾倒しすぎてもリスクだし、もっと言うと勿体ないのです。
何故かというと、
・SNSを見て実際に足を運んで作品を見てもらうこと
・偶然その場に居合わせた人に私を知ってもらうこと

の2つが合わさって循環する仕組みができることです。

例として、

通りすがりに作品と作家を知る

ショップカードなどでWebshop・SNSを知ってもらう

フォローしてもらう

潜在的な顧客になる可能性
SNSで以前からフォローしてもらっている

イベントの告知・本物を見て購入を検討してもらう

購入orオーダー

購入後SNSで拡散してくれて応援してくれる・リピートしてくれる

など、循環させることができます。
とは言ってもお店によってはそういったショップカードを置く事に対して良いとするかどうかはそれぞれです。(自分比)
なので自分で店頭に立てる機会があるときは思い切ってアピール頑張る。
あと、お客さんの中で、「お店通すとマージンとられるから直接交渉したい」という中抜き案件はNG中のNGです。
私は今後そのお店と長いお付き合いを望んで、店頭に立ち販売し、信頼関係を築こうとしているのです。
これはキッチリご説明して、そのお店での売り上げを立てます。
あと、オーダーも同じです。お店を通します。
こういった行為は新人の芽を潰す行為になりかねるということに自覚を持ってほしいですね。 断る私たちも毅然とした態度で対応せねば…。

話が少し逸れてしまいましたが、こういった経緯もあり、若輩者ながらたくさんの経験をさせてもらった上で、今回の個展では自分が薄々感じていたことが明確に分かり、次につなげるための足掛かりになりました。

お店と一緒にイベントをする場合は場所をお借りしているのでお店のコンセプトや雰囲気を大事に提案する。 
個展の場合は自分のやりたい表現をまず発表する。そのために勉強したり、試行錯誤した結果、玉石混交覚悟で臨む。

表現というものは程度の差はあれど、良くも悪くも人に影響を及ぼすもの。
表現者はその程度をコントロールできて表現者だと思っているので、こういったTPOのようなものは身につけておきたいと思っています。

あと、一番大事なのは集客ですね。
お店だと、お店のお客さまがいるわけで、基本その人たちに見てもらうことになる。
個展の場合は、今回の会場に関しては割と自由だったので、思い通りにできました。 その分、人を呼ばないといけないので、大変です。

最後に、最初に書いた通り、活動を始めたころは何もないところからのスタートだったので、リアルの場でもそうしたく、あえて今までご縁の無かった立地を選びました。 なにはともあれ、東京で、しかも山の手エリアで挑戦してみたいよね。挑戦するなら、という気概。

SNSの投稿写真やツイートなんて、寿命が短すぎて作品の制作スピードが追い着かないんです。
情報を一人歩きさせないために、これからもコンスタントに個展という表現する場を持って、表現するための糧も、得られたら良いなぁと思うのでした。

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サポートは個展の費用や学費・研究のための書籍の購入として大事に使わせて頂きます。他、応援してるアーティスト・作家のサポートにも使いたいです。