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星野リゾート代表・星野佳路さんがオーディオブックカフェに出演!〜オーディオブックで出会える、新しい自分〜

オーディオブックアンバサダーの鳥井弘文さんと、オーディオブックを10年使っているヘビーユーザーのF太さんがお送りするオーディオブックコミュニティ番組「オーディオブックカフェ」。

通常はパーソナリティーお二人でトークされていますが、今回は特別ゲストとして星野リゾート代表・星野佳路さんがお越しくださいました!

その内容を一部noteでもご紹介します。

<本編の音声はここから聴けます>
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※今回はaudiobook.jp限定の「常連さんの帰り道」も無料公開しています

オーディオブックを使い始めたきっかけ

星野:『星野リゾートの教科書』という本も出していますが、教科書通りの経営が好きで常に”教科書”を探しているんです。分厚い本を持って歩いたりするので、社内で見ていたスタッフが「最近はこういうのがありますよ」と(オーディオブックを)教えてもらったのがきっかけだったと思います。

教えてもらったのをきっかけに、アプリをすぐにダウンロードして聞いてみたのが始まりだと思いますね。

鳥井:『星野リゾートの教科書』で、本を選ぶときは書店に行き、面陳(めんちん)されている本ではなく、1冊あるだけの本を選ぶと書かれていました。オーディオブックを選ぶときは、どのように選んでいるんですか?

星野:オーディオブックを選ぶときには、タイトルは重要ですし、やはり著者が大事ですよね。研究者、大学の教授、ビジネスの世界で新しいセオリーを出すような方、またはビジネスの各分野の大御所の本、たとえばドラッカーなどをあてにしながら選んでいきます。

ただ、例えば、「マイケルポーター」などをaudiobook.jpの検索で入れる。すると、ポーター以外の本もたくさん出るんですよね。「ポーターと関係ないじゃないか!」と思いながらも、タイトルが面白かったりすると目次を見るんです。それをきっかけに新しい本に出会うなんてこともありますね。

鳥井:検索してその関連から、というのは僕もよくします。確かにそうすると横の広がりが出てきますよね。

星野代表おすすめオーディオブック
■対談や実際のビジネスに場に繋がった2冊

①『人新世の「資本論」』

星野:オーディオブックで聴き始めて自分が変化したと思うのは、普段書店では読まないだろう(ジャンルの)本を、いつの間にか買っているときですね。

たとえば、『人新世の「資本論」』という斎藤幸平さんの有名な作品。
作品は知っていたんです。ただ、読んでいなくて。

だけど、検索結果画面に出てきたので、30分ぐらい聞いてみようかなと軽い感じで聴き始めたんです。そしたらやたら面白くて、全部聞き終わって。著者ご本人にご連絡して、対談までしました

なので、そういう「オーディオブックがなければ発展しなかった」なんてこともあるんですよね。

②『耳で学ぶ サブスクリプション』

星野:「サブスクリプション」という言葉は知っていました。ただ、単に価格のディスカウントなのではないかと、あまり信頼してなかったんです。でも、知っておかないとと思い『耳で学ぶ サブスクリプション』を聴きました。

そしたら、僕の知らなかったサブスクの心理的な効果を知りました。それで(旅のサブスクサービス)「HafH(ハフ)」さんとの契約に至ったり。

ビジネスの面でも、自分の広がりに繋がったと思ってます

鳥井:すごいですね!実際にオーディオブックを聴いて、対談や実際のビジネスに繋がっていくという流れが起きてるわけですね。

星野:それがこの2冊の特徴ですね。

■理解をさらに深めた1冊

③『良い戦略、悪い戦略』

星野:今一生懸命聴いているのは、この『良い戦略、悪い戦略』。

これは、僕にぴったりなパターン。戦略本のセオリーは、よく読みます。さらに書いている著者が海外の研究者で、教授なんです。
それは良い教科書に出会う典型的なパターンなので。

鳥井:普段あまり触れない思想や考え方みたいなものも、オーディオブックで増えていくし、自分の専門分野を聞きたいときにもオーディオブックを選ぶということなんですね。

星野:そうですね。ただ、僕の専門分野はかなりニッチなんです。だから、欲を言うとオーディオブックさんのセレクションをもっと増やしてほしい。そこは、今後期待したいところです。

■若い世代におすすめの作品

④『トマ・ピケティ『21世紀の資本論』を30分で理解する!』

F太:もしよければ、若い世代におすすめのオーディオブックがあれば教えてください。

星野:ピケティの『21世紀の資本論』を30分で理解するという作品がありました。ピケティを読んだことがある、と言えるのは嬉しいですよね。

それと『人新世の「資本論」』。この二つを読んでおけば、ビジネスの経営者のように話ができるようになるかもしれません。

F太:オーディオブックだと音声なので聴き流している部分もありつつ、読み切った感がすごく残るという話をよくしているので、オーディオブックの使い方に太鼓判をいただけたようで嬉しいです。

星野:オーディオブックとは直接的には関係ないですが、やっぱり浅く広く読むというのは大事なんです。今までも、最初の30ページだけを読んでそのままにしておいているものもいっぱいあるんです。

「どんなことを解決する教科書なのか」を知っておいて、その課題にぶつかったときにまたその本に戻る。本を読むというよりも、本の中に書いてあるコンテンツを自分として理解しておくという。

だから、1冊を10割理解する必要ないと思っていて。必要になったときにまたそこに戻ればいい、という読み方をしています。

鳥井:それは本当に大事なことですよね。頭の中に索引を作っておくという。

星野:そうです。まさに。

鳥井:必要になったときにそれを読めばいいという、安心感はすごいですもんね。

F太:こんなオーディオブックの読み方あったかっていうのをこんなにいただけるとは……。

■オーディオブックで出会い、自分を広げてくれた本

⑤平気でうそをつく人たち 虚偽と邪悪の心理学

星野:普段は買わないジャンルだけど、オーディオブックならと思って聴いた一冊。この本の場合、どこまでが悪でどこからが許容される範囲なのかということを、全編にわたって模索しながらいくんですよね。

悪と決めつけて呼んでいたことも、何か線があるわけではなくて、グラデーションになっていてる、というのを発見できたのが良かったです。

今まで教科書を読んできた自分じゃない自分が、この中(オーディオブック )にあるのかもしれないです。

オーディオブックじゃなければ読まなかったものを、聴いていて、その中に面白いものがある。それが自分の幅を少し広げてくれてる、ということかもしれないですね。

⑤『サピエンス全史』

星野:『サピエンス全史』も、普段だったら手に取らなかったジャンルの本なんです。

本を買うときは、自分が「これを読みたい」という確信がない限り買わないんですが、オーディオブックは暇つぶし的な感覚で買えちゃうんですよ。

運転してる最中に聴ける。「今日は旭岳から小樽まで行かなきゃ」と思ってその間をどれで暇つぶししようか、とかそういう感覚なんですよね。

なので、暇つぶしとして普段読まないものにいけるというのが、意外と自分の中に影響を与えてくれているのかもしれないです。

運営:教科書というよりは、自分の新しい部分を広げてくれる感じ?

星野:そうですね。オーディオブックがなければ、出会っていなかった本に出会えていて、それが意外と自分にとってためになっているので続けていられるということかもしれないです。

運営:「暇つぶしがためになる」というのは、最高ですね。

星野:たしかに、つぶし方が良いからこそですよね。

今まで運転で旭岳から小樽に行くときは、もうカラオケ状態なんです。歌を歌いながら行こうかなぐらいだったんですけど。

それが、今は(オーディオブックを聴きながら)『悪なのかどうか』とか考えながら行けて、意外に早く着いたりなんかして。(笑)

■時間単位で読書を楽しめるのもオーディオブックならでは

星野:もう一つ発見したオーディオブックの良い点です。

分厚い本だと自分が今どのあたりにいるのかわかりにくい。でも、オーディオブックだと「残り何分」というのがわかる。それがすごくありがたいですよね。本もページ数はわかるけど、時間単位でわかるのがポイントです。

「これを読み終わるのにあと2時間あればいいんだ」とわかればちょっと小走りにしようかな、とか。

F太:なるほど!

星野:そうするとキュッと時間が少なくなったりして。時間のコントロールができるのが、すごく新しい読み方だと思いますね。

鳥井:確かにスキマ時間に当てはめやすくなりますよね。
飛行機に乗っている時間が決まってれば、「ここで聞き終えられる」みたいなこともありますし。

星野:そうなんです。本の内容によっては、(再生)スピードも変えてます。かなり速くても理解できるものもあれば、少し遅くしないとちゃんと理解できないというものもあって。そういう変化ができるのも、すごく良い点だと思いますね。

ユーザーさんに伝授!星野さん流オーディオブックを楽しむ心得

星野:オーディオブックを続けているのは、「活字を読むよりも簡単」だからなんですよね。

理解の度合いは変わらないけど、簡単だというのが一番の続ける理由になっています。そういう感覚でトライしてもらえるといいんじゃないかな、と思いますね。

F太:難しい本もあまり気負わずに、とりあえず簡単に耳に入れるみたいな。

星野:そうですね。人間はやっぱり聴くのが楽なのかもしれないですね。なので、気合も全然違います。

「今日はこのポーターの本を読もう」と思うと、やはりある程度テンションを上げて、気合を入れなくてはいけない。オーディオブックの場合は、入れなくてはならない気合いが非常に低くて済みます。

編集後期

今回は、星野リゾート・星野代表にたくさんのお話を伺いました。オーディオブックの魅力やご自身ならではの活用法をたっぷりお話しいただき、ありがとうございました!音声ではより一層、熱いトークを耳でお楽しみいただけるので是非そちらもチェックしてくださいね♪

ご出演誠にありがとうございました!


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