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忘れられる創業者

我が古巣e-Educationの仲間たちが拙著「未来の学校のつくりかた」の出版を記念してZOOM飲み会を開催してくれました。

三輪開人代表が率いるe-Education。僕は組織を離れてから約5年がたつが、その勢いは飛ぶ鳥を落とす勢いだ。創業者としては嬉しく心強く思う反面、複雑でもある。なにせ僕が代表を退いてから組織として急成長しだしたのだから。しかもこの5年間一度も「戻ってきてほしい」と言われたことがない 笑 

先日の10周年パーティでは、150人以上のオーディエンスが会場を埋め尽くした。正社員も9人に増え、ボランティアのスタッフの方だけで数十名。パネルディスカッションのゲストも多士済々、豪華絢爛だった。一番頼もしかったのは、三輪代表の最高のプレゼンはもちろんだが、その後のリレープレゼンの職員たちや大学生インターンの繰り出してきたプレゼンだ。三輪代表のプレゼンの上手さやパッションは全国的にも知られているが、どうだろう。その職員たちやインターンの熱いこと、熱いこと。聞いてて、「アッチチ!!!」ってくらい、やけどしそうな燃えたぎる情熱。これが僕が率いていた狂戦士ゲリラ軍団e-Educationから、三輪代表が率いる日本をリードする教育ベンチャーe-Educationへの進化なのか。いやあ、びっくりした。

そうです。そんな上げ潮e-Educaitonのみんなとの出版記念飲み会。冒頭だけ僕の方から、この本を書いたいきさつを話し、質問を受けて、雑談になりました。

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(世界中で活躍するe-Education OB,OG、現役組が集結した)

参加者のうち、二人はフィリピンから参加。そのうちの一人のe-Educationのぶはこの団体初の新卒スタッフだ。「え、e-Educationが新卒職員を採用する!?」このニュースを聞いたときは心底驚いた。「いつのまにそんな体力つけたの!?開人さんマジですげえな!」と。この5年間、開人さんの経営者ぶりを横から見てきた感想はまたの機会に書きたいと思うが、そう。新卒ののぶ。のぶは高校生のときに、拙著「前へ!前へ!前へ!」を呼んでくれて早稲田大学に進学。e-Educationに大学一年生でインターンに、それから大学院をこの春卒業するまで約6年間働き続けた。そしてメンバーの信頼を得て、この度の新卒採用となったのだ。のぶ曰く、「最近のインターンで応募してくる大学生は、創業者のアツさんのことを知らなかったりするんですよ。僕からするとびっくりです」そうか。僕は着実に忘れられているのか。その言葉は胸にちくちくしたが、いいじゃないか。創業者の影が薄まるというのは、その組織がきっと健全に成長していってるからなんだろう。

そして、あの10周年イベントに参加したとき、僕はひそかに感動していた。だって僕が立ち上げた事業が、こんなにも情熱的な集団となって成長を続け、前に進み続けているんだもん。僕がこのプロジェクトを思いついたときは、そこには何もない無、真空しかなかった。はじめの企画書を書いたのは僕なんだ。そこから、マヒンと三輪開人という共同創業者や、米倉先生ら強力なバックアップ陣を得た。凄まじいほどの強運が味方してこのe-Educationは創業期を駆け抜けた。開人さんやそれに続くメンバーの篤きプレゼンの姿を見ていて、その姿はある意味で「自分」だった。いや、正確にいうと、自分の「想い」が受け継がれているのを確かに感じた。創業者の僕が、忘れられようといいじゃない。それ以上の勲章はないのだから。



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