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漫画原作を書かなければならない理由。

かつて専門学校で映画制作を教えていた。学校教育のビジネス上の目的は学生に授業料を払わせることである。授業料を払えない学生には?借金をさせて授業料をはらわせることである。高校から奨学金の世話になる青年には二年目の授業料を払って卒業しても就活に東京に出かける余裕も、たとえ就職先を見つけても、その給料で東京で暮らし奨学金を返す余裕もない。だから、学校を辞めさせた。学校の教員がすることではないのかもしれない。

最初、私の反対を聞かずに仏教大の英文科の通信教育に入学したが、興味を持てずに退学、今度は素直にアドバイスに従い放送大学で情報学を専攻した。彼にはその方面に才能があるだろうとおもった。アマゾンの倉庫でピッキングをしながら放送大学の勉強を続けてたが、無味乾燥で面白くはなかったようだ。

「最初は無味乾燥だが、建築には物理が、物理には数学が必要なように、その勉強は次のステップで必要になる」と学ばせた。アマゾンの倉庫のピッキングは学びが少なくバイト代も増えて行かないので、放送大学を休学し、プログラミングの学校でプログラミングを学んでもらった

現在は就職活動中でウエブサービスの仕事をしたいと言っている。

放送大学には復学し卒業、大学院に進学するか、三年次編入するか、学歴を追わずセブ島に語学留学するという進路のバリエーションを提示している。

もし、プログラミングを生かし、その方面で将来を考えるなら経済学、とくにミクロ経済学を学ぶのが良い、大学と大学院を彼がどう使えるかを話してもらいなさいと大阪の大学で教える研究者の友人を紹介した。

専門学校では映画づくりなどの勉強を考えていたので、「話を書きたいのかも?」と思い、「文芸を教える大学の研究者を紹介するから、君の経験を題材にした小説を書くべく、彼の学生になってみるというのもあるよ」「題材は今日的で優れているので新人賞をもらいデビューもできると思うよ」と言ってみたが、興味はないようだ。

私が小説に書くしかない。映画にしてもいい。でも、これはいつの日か漫画原作となって、漫画にならなければならない。

この物語をもっとも必要とする人々は漫画しか読まないからだ。

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