《連続投稿543日目》いかにして業容を拡大するか~ワークマンに学ぶ~
日経電子版の記事【ワークマン、子供服に参入 アウトドア需要開拓】では、ワークマンが、コロナ危機による行動変容などからアウトドア人気の高まりを想定し、子供服・子供靴事業に参入、アウトドア・スポーツ用衣料を扱う「ワークマンプラス」で販売する旨リポートされています。
作業服販売大手であったワークマンが、PB衣料品中心の「ワークマンプラス」を2018年9月にスタートし、作業員だけでなく一般客が使えるアウトドア・スポーツ用衣料で女性客から人気を集めるなど、業容を拡大してきた軌跡には目を見張るものがあり、ここへきて、子供服です。
業容の拡大は企業にとって重要な課題ですが、ワークマンの成功のポイントはどこにあるのでしょうか――
▶いかにして業容を拡大するか
(1) 一口に業容拡大と言っても簡単にはいくはずがありません。
そもそもの出発点として、事業に優位性があった、ワークマンの
場合は作業服の信頼性・高機能性・リーズナブルな価格といった
ブランドイメージ、ブランド価値があったことが大きいと考えられ
ます。
(2) 次のステップは、抜群のコスパで打ち出したPBをどのように売って
いくのか、作業服を買いにくるお客様にも、アウトドア・スポーツを
買いに来るお客様にも寄り添えるよう、「ワークマンプラス」という
新業態を立ち上げた事(顧客の来店時間帯に合わせて、ワークマンと
ワークマンプラスを切り替えるような施策も)が大きいのではない
でしょうか(ワークマン本体の中でPBを売っていても埋もれて
しまう)。
(3) そして、満を持して、顧客の要望に応える形で子供服・子供靴の
事業をスタートさせる、ワークマン⇨アウトドア・スポーツ衣料の
PB⇨ワークマンプラス⇨子供服・子供靴という一つひとつ順を
追った工程が大きいと思われます。
ワークマンについては、この他にも、悪天候を演出したファッションショー・セールをやらず売上の波を作らないEDLP(毎日安売り)など様々な施策が注目されますが、信頼性・高機能性・コストパフォーマンスの基本の優位性を崩さずに、新しいPB⇨新しい業態⇨新しい事業へと順を追って展開したことが決定的に大きかったのではと思います。
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