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かけっこ練習ノート - カーブの走り方とバトンパス

6月3日(木)

雨の日が続き3回続けてお休みになってしまいました。
久しぶりの練習です。

今日は、学校の体育でリレーをやったということで、リレーに関する2つのテーマを用意しました。
「カーブを速く走る」ことと「バトンパス」についてです。

まずはカーブを速く走ることについてです。

カーブが苦手な子は意外と多くて、今日集まった子たちでも半分くらいが苦手と答えています。
「うまく曲がれない」
「滑る」
という理由を挙げていました。

カーブを速く走ることと言って思いつくのがこの絵です。

とんぼ


急なカーブを猛スピードで走るために、男の子は後ろの女の子に
「急カーブにかかったら体を倒して!」
とお願いしました。
そう、カーブを速く走る秘訣は、こうやって意識的に体を内側に倒すことです。

実際に大きな円のコースを作って、その周りをみんなでぐるぐる回ってみました。
最初はゆっくり、だんだん速く。

速くなればなるほど、体を大きく倒していきます。
逆に言うと、体を倒せば倒すほど、速く走ることができます。

途中で滑ってしまう子がいました。
また、曲がり切れず大きく膨らんでしまう子もいました。

これを克服するためには、体を倒して曲がる走りをたくさんこなすことだと思います。
そうすると、どれだけ体を傾ければいいか、どこまでスピードを上げても滑らないか、体が感覚をつかんできます。
体の倒し具合は、身長や体重によっても違うので、自分の体で繰り返し実験することが大切です。
そうすると体を大きく倒す勇気も自然とついてくると思います。

カーブを速く走ることは、リレーだけでなく野球のベースランニングやサッカー、バスケ、鬼ごっこなど、多くのスポーツで活用できるテクニックです。
練習の後で、カーブが好きになったという子がいました。
体を傾けて走るというのは、それだけでも楽しい。
だから僕もカーブのある200m走は好きな種目です。

もう一つのテーマはバトンパスです。
ここではバトンパスの秘密について話をしました。

まずは想像してください。
50m走が9秒の選手2人が100mをバトンをつないで走ります。
このとき、2人の合計タイムは何秒でしょう?

多くの子が「18秒」と答えました。
「18秒よりも遅い」と答えた子もいました。
でも、答えは「18秒よりも速い」です。
不思議ですよね。

それはなぜでしょう?
「バトンを渡す手の長さの分だけ走る距離が短くなるから」
という答えがありました。なるほど、確かに。
その他、「友情」「やる気」「雰囲気」という答えも。
気持ちはわかりますが、もっと大きな理由があります。

実際に2人でバトンパスをやってみました。
注目するのはバトンパスの瞬間。
バトンを受けた人はどういう状態だったでしょうか。
そう、走って受け取っていました。
バトンを受け取る人は、走っている状態からスタートができるのです。
一方50m走は止まっている状態からのスタートです。
この走っている状態からのスタートか、止まっている状態からのスタートかの違いが、バトンパスをすると9秒+9秒=18秒とはならない一番の理由なのです。
(もちろん、バトンを渡す手の長さ効果もあります)

では、このバトンパスでできるだけタイムを縮めたいときはどうすればいいでしょうか。
ここまでの説明からわかることは、バトンを受け取る瞬間にできるだけ速く走っていた方がバトンパスの効果を最大限生かせるということです。
これが大切であり、そのためにはどうすればいいのかを考えるのが、リレー練習の面白いところだと思います。

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