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コンセプトを「可視化」するとプロジェクトはもっとうまくいく

普段、みなさんがお仕事をされる中で、「計画」を作ることはよくあることですよね。

計画と言っても様々あります。

プロジェクトがスタートして完了するまでのスケジュール作ったり、何か目標を達成するためにタスク表を作ったり。

このあたりは身近な計画の種類だと思います。

一方で、こんな種類の計画もあります。

例えば、サービスや商品を新たに開発するとき。

誰に使ってもらうか。
どんな時に使ってもらうか。
どのように使ってもらうか。


など、マーケティング用語では「5W1H」などとも呼ばれますが、これも、どのようなサービス・商品を作るかを考えるための「計画」だと言えます。

弊社アツラエでは、この計画のことを「コンセプト」と呼びます。

通常、計画と呼ばれるスケジュールやタスクなどは、分かりやすく整理するためにリストや表を作って「可視化」をしていると思います。

では、サービス・商品を作るかを考えるための「計画=コンセプト」についてはいかがでしょうか?

せっかく時間をかけて考えたサービスや商品のコンセプト。
相手に伝わらないと意味がありません。

コンセプトについても、より他者に伝えるために可視化するということがとても重要です。


では、どのようにコンセプトを可視化するべきか。
以前ご支援させていただいたS社を例にご説明します。

デザインでゴールまで可視化する

アプリサービスを提供する企業で、新しいアプリ開発を任せられていたYさんは、実際に以下のような課題をお持ちでした。

・コンセプトをまとめた資料を社内でプレゼンしてもなかなか理解してもらえない
・プロジェクトメンバーの中でもコンセプトの理解がバラバラ
・構想段階で時間がかかり、サービスが形にならない

参考までに担当者が作成した資料を拝見したところ、大きな問題がありました。

まず、資料がテキスト中心で、殴り書きに近いような状態。

担当者としては想いを込めて作文をしても、なかなか期待するほど、相手は読んでくれないということに。

また、サービス(アプリ)のイメージを想起させるため、イラストや写真などが添えられていましたが、それが抽象的で具体的に伝えられていない、という状態でした。

そこでアツラエがご提案したのは大きく2つ

1:見る人の五感を刺激するようなビジュアルを用意する
2:実際のサービス(アプリ)をデザインし、形にする

まず「見る人の五感を刺激するようなビジュアルを用意する」ですが、資料を「読ませる」のではなく、資料を使って相手を「魅了させる」ということを意識しましょう。

人は、目で見て「楽しそう」や「美味しそう」といった五感が刺激されます。

そして、五感を刺激すると、心が動きます

そのため、まずはサービスの世界観を表すビジュアルを用意するために、様々な方向性の写真やイラストを用意し、意見を交わして、決まったビジュアルを資料の中に多く盛り込みました。

次に「実際のサービス(アプリ)をデザインし、形にする」は、より相手にサービス(アプリ)のことを理解してもらうために、まだ構想段階で不確定要素が多い中でも、アプリのデザインを作ってしまいましょう、というご提案です。

構想段階なので、主要な機能が決まっているだけで、要件の整理もできていないタイミングでしたが、「主要な画面はこうなるよね」や「こんな画面だったら面白いね」といった期待感も込めて想像を膨らませ、デザインを作成しました。

アップデートした資料を持って、Yさんが改めて社内でプレゼンをした結果、五感を刺激する資料で相手の注目を引き、プレゼン中、笑顔で聞いてくれる人が多かったようです。

さらに、アプリのデザインを作成したことで、具体的なゴールのイメージを共有することができ、「ユーザーに使ってもらえそう」や「もっとこうしたい!」など積極的な意見が活発に出たようです。

また、一緒にプロジェクトを進めていたメンバーとも、認識にブレがなくなり、統一した目標に進めたとのことでした。

その後のプロジェクトがうまくいったかどうかはご想像の通り。

Yさんを例に挙げたように、コンセプトを「可視化」することで、コンセプトの先にある「ゴール」を想像することができます。

また、大きな軸と指針ができることで、社内の認識も統一され、意見がブレにくくなり、プロジェクトが一貫して進めやすくなります。

外部の会社と連携する時には特に重要ですね。

プロジェクトが上手く進むかどうかは様々な要因がありますが、他者との意思疎通が十分にできていないことが原因であることが割と多くあります。

大事なことは文字だけでなく、一手間かかるけど、可視化して伝えてみる
そのちょっとした一手間が大きな変化につながるはずです。
ぜひ、普段の仕事においても意識してみてください。