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【Appleの特許から想像する未来 第6回】「発汗センサー」で私たちの日常はどのように変わるか

こんにちは、Techチームマネージャーの早川です!
今年も早くから夏日や猛暑日が続いています。冷却ファンのついた空調服や、涼しくなる日傘など毎年さまざまな熱中症対策のための商品が発売されています。みなさんはどのようにこの暑さを乗り切っていますか? 暑さといえば汗への対策も重要ですが、この汗から読み取れる重要な健康データもあります。今回は新しく公開されたApple Watchに発汗センサーを組み込む特許についてご紹介します。また、この新しい技術が私たちにもたらす利点について考えてみましょう。

今回取り上げる特許:
米国特許商標庁(USPTO)で2024年2月15日に公開された「ユーザーの発汗量を計算するシステム」に関する特許

※本記事で取り上げるAppleの特許は公開情報に基づいていますが、実際の製品に搭載されることを保証するものではありません。技術的な可能性を検討するための参考情報としてお役立てください。

発汗センサーがユーザーと家族にもたらすメリットとは

Apple Watchなどのスマートウォッチや、日常生活で身につけるウェアラブルデバイスに発汗センサーが搭載されることで、体温や体の水分状態、電解質バランスなどが継続的に計測され、それらのデータを必要な時にリアルタイムで把握できるようになります。これは、日常生活全般においての体調管理に大いに役立つことでしょう。

特に、暑い季節の活動や激しい運動などでの発汗量や体温の急激な変化をモニタリングすることで、体の脱水度合いを把握できるため、事前に熱中症のリスクが低減できると考えられます。また、熱中症や脱水症状の危険を検知することで、Apple Watchから音声や触覚フィードバックのアラートによって適切な対処を促すといった機能も期待できます。

さらに、発汗データを活用することで、ユーザー一人ひとりに合わせてカスタマイズされた、最適な健康管理のアドバイスにも反映されることでしょう。例えば、スポーツなどのアクティビティ時に、つい忘れがちな水分補給のタイミングを知らせたり、体温変化の様子から体を休めるように提案するなど、さまざまなサポートが考えられます。

そのほかにも、高齢者や病気を持つ家族がApple Watchを装着していれば、健康状態を遠隔でモニタリングしたり、異常な発汗パターンや体調の急変に対してアラートを受け取ることも可能になります。もしものときに備え、Apple Watchからの通知で迅速な対応が可能となれば、家族の安心感も高まるでしょう。

Aileシリーズでの発汗センサーデータの活用

ウェルネスアプリ『Aile』シリーズ

発汗センサーから得られるデータは、弊社の提供する「Aileシリーズ」においても、有効活用が期待できます。例えば、高齢者介護施設で利用されている「Personal Aile」では、発汗センサーによりユーザーの脱水症状を早期に検知し、即座に施設スタッフへのデータ共有といった対応が可能となります。これにより、高齢者の方に不安を感じさせずに、自然な水分補給を促すことができ、より効果的な健康管理が可能になります。

また、工場などで採用されている「Factory Aile」の場合、既に早期に熱中症の疑いを検知する機能を提供しています。ここに発汗量や電解質バランスのデータを加えることで、さらに早い段階から熱中症リスクを低減する機能を開発できると期待しています。

今後、発汗センサーが搭載されることで、Apple Watchはさらに精度の高い健康管理ツールとしての価値が高まると期待しています。Aileシリーズでも、将来的に特許技術が新機能として採用された場合に備え、新たなサービスの開発や、ソリューションの提案を積極的に行っていきたいと考えています。
今後も、Apple Watchの最新技術を取り入れたAileシリーズの未来にご期待ください。