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”お月見”文化を復活させたい #新しいお月見

時代との僅かな行き違いで廃れそうな風習があります。
その筆頭格がお月見かもしれません。素敵なイベントなのに演出が少し凝っているせいか関与しにくくて日常に埋もれがち。悲しいことに今にも忘れ去られてしまいそうです。

でもソーシャルディスタンスが保てて、大人から子どもまで楽しめるお月見は実は新生活様式にぴったりのイベントとも思っていて、私はお月見を全力で推していきたい。そこで今回は、私が旗振り役として魅力やリデザイン案をご案内します。

🌙 改めて、お月見とは?

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お月見とは旧暦の8/15(新歴では9月中旬〜10月上旬)に月を鑑賞する行事のことで、この時の月を中秋の名月とか十五夜、芋名月と呼びます。行事のルーツは中国で、日本にも広まったのは奈良〜平安時代の頃。平安時代から観月の宴が開催されるようになり、江戸時代からは収穫祭として民衆の間でも広く親しまれるようになりました。

🌙 日本版ハロウィン「お月見どろぼう」という風習も。

あまり知られていませんがお月見から派生した風習で、ジャパニーズハロウィンと呼べる「お月見どろぼう」というものもあるんですよ。
軒先や玄関にお月見団子をお供えして、それを子どもたちが盗み食いするというもの。最近では子どもたちにお菓子を配る地域もあるようです。


🌙 「お月見」が似合う時代になってきた。

お月見って今にぴったりの行事だと思います。
ソーシャルディスタンスを保ちながら楽しめて、SNSを通じて月に対する感動を大人数と分かち合うことができますから。今年は花火などの祭りも中止になって、秋のハロウィンだってパーティーをやることは難しいでしょう。
お月見って実は、新生活様式にマッチした行事なんです

あとほら、最近のブルーインパルスの件。みんなが空を眺め、みんなでSNSで繋がりましたが、そんな空を眺めるイベントとしてお月見は昔からあったことを忘れてはいけませんよね。


🌙 「お月見」をリデザイン。

古くからの文化がそのまま現代で通用している事例って多くはありません。歌舞伎も祭りも料理も本来の在り方を尊重しながらチューニングしています。なぜなら、そうしないと忘れ去られてしまうから。
「お月見」も体験の再整理が必要だと思うのです。


①「お月見の日」を固定する。
十五夜の日にちは旧暦の8月15日で現在の暦の数え方と異なるため年によって日が異なります。日程が定まらないイベントは、プロモーションもかけにくいから、なかなか定着しません(例えばイースターのように)
従来9月中旬〜10月上旬なんですが、ここは「秋分の日(9/22か9/23)」=月を見る日と商慣習的に定めてしまって良いのではないか‥と思っていたりします。

秋分の日は、秋のお彼岸で祖先に感謝する日。以前は収穫を感謝してお供えをする、日本の自然信仰と仏教の教えが結びついた日でした。
また、十五夜(お月見)も、稲が育ってまもなく収穫が始まる時期に無事に収穫できる喜びを分かち合う日でもあります。
「実りの秋、収穫に感謝をする日」ということで共通性も感じられます。

②「お月見」を定義する。
定着しているイベントは必ず「動詞の」定義があるんですが「月を見る」だけでは弱いかも‥。

●七夕 =願いを短冊に書いて笹の葉に飾る。
●ハロウィン =かぼちゃのおばけのモチーフの食べ物を食べる&仮装
●バレンタインデー =チョコレートを贈る・食べる・好きな人に告白する

シンプルに「月を見る日」でいいと思いながらも、それだけでは弱い(余白を作りにくい)ので、「正月に雑煮を食べる」のように食とお月見をもっと強くさせると良いのかな‥と思っています。


🌙 お月見の食をアップデートする。

そう、③つ目のリデザインは 「食」です

本来のお月見の食べ物は三方というお供え用の台に4.5cmの餅を15個並ばせるスタイルですが、現代で再現できる方は少数。
お月見への理解が深まった後に本来のお月見文化も体験してほしいけれど、最初から上級編だけ訴求して間口を狭めてしまうのはナンセンスです。

お月見×食の視点では、もっと気軽に楽しめるアイデアが必要な気がします。
重要なことは「お月見」から離れずに参加障壁を落とすこと。

そのためには、餅 / 丸くて×白いものが相性として良さそうです。例えばこんなお月見フードはどうでしょうか?

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↑はCHEESESTANDの店舗で食べられる「蒸しモッツァレラ」。オリーブオイルをかけて食べるんですが、見た目はお餅のような感じで「お月見」にぴったり。白くて丸いチーズをつまみに、白ワインを楽しむのも今っぽくて良さそう。

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月を見ながら、ぼーっとアイスを‥なら「雪見だいふく」で優勝できます。白玉多めのあんみつも相性良さそう。


「現代版お月見」のイメージを更新しよう。

今「お月見」と検索すると、お供えの台に餅が並んでいる画像や満月の画像しか出てこないんです。もっともっと多方から拡張されてイメージが更新されていくといいなと思います。

例えばススキのリースを飾ったり、お皿にのせた餅スイーツとアロマキャンドルをベランダにおいて楽しんでいるスタイルがあったり‥、家族で白玉を作って家族でお月見を楽しんだり‥お月見はもっと現代版にアップデートできる余白だらけです。

ちなみにススキの一種「パンパスグラス」のリースが素敵なんですよね。かわいい。


この  #新しいお月見  は共感いただける方と9月22日の当日まで一緒にじわじわと盛り上げられたらいいなぁと思っていて(まだやり方など何も考えてませんが)、また近く「#新しいお月見」のロードマップや仲間の集い方は検討してご報告できたらいいなって思います。

ぜひ、良かったらシェアとかしていただいたり「お月見仲間」になってください。それでは〜🌙


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