十二月五日・六日@ブダペスト

十二月五日

朝は毎日ヨガをしていて特に日記に書くのを忘れるほどヨガをしている。やはり習慣化するのは心と身体の調子のためにいい気がする。今日のやつは内臓系の健康に良さそうなやつ。

今日は追加のデータをとるために久しぶりに実験者として実験をする。大体実験は軌道に乗るとラボマネージャーにデータ収集を頼むのであまり実験をしないのだが、やはり実験者として得るものも多いなと思う(まぁ同時にいろんなバイアスをかけている可能性もあるのだが)。

午後は論文輪読会。人間はいい質問をしてるのか?というタイトルで、数学モデリングの話&行動実験だったがちんぷんかんぷんだった。読んでないのが悪い。結論は、人間は一番良い質問をする(Generate)のは苦手だが、提示された質問集の中から一番良い質問を選ぶ(Evaluate)のはできるということ。良い質問ってなんじゃとか色々疑問はあるがよくわからなかった。

夕方はハンガリー語の授業。来週で終わりでテストがあるみたいだが、別に単位もいらないのですごく簡単そうだ(なんなら家でやってもいいらしい)。最近そこそこ文法も習ったのでduolingoなどをはじめてみたいと思う。

十二月六日

朝早く起きれた。ヨガをとりあえずして今日は家で朝ごはんを食べようと思うが、ヨーグルトしかなかったのでグラノーラみたいなものを買いに行く。

今日は金曜日なので市場が目の前に来ている日である。スーパーでグラノーラとオーツミルクを買って、市場に行くとさすがに早すぎるのかまだ準備中だった。五分ぐらい待って、すごく美味しそうな芽キャベツがあったので買う。芽キャベツが大きくて食べるのが楽しみ。

最近全然研究が進んでいないがもう学期末である。今週で授業が終わり、来週のクリスマスパーティーの後は学部はもうお休みモードだ。今日は夕方に久しぶりにピアノのレッスンなので、午前中にラヴェルの水の戯れを中心に練習しておく。

午後は先輩の博論の公聴会。自分の分野と半分かぶっているトピックなので、かなり興味深く聞かせてもらった。昔色々いい文献などを教えてくれた先輩で、博士の後はすぐにポスドクが決まってアメリカに行くようだ。優秀な先輩で歴代で一番早く卒業した(四年と四ヶ月)。

この先輩が所属しているグループはうちの学部の中でも、心理学実験をあまりやらない哲学のバックグラウンドがある人が多いラボなのだが、これまでずっと心理学の研究室に所属してきた自分としてはこういう方々とお話しできるのがとても役に立っているとつくづく感じる。実験の計画を立てたり予測をしたりというのも、もちろん過去の認知科学の研究結果を元に組み立てて行くわけだが、結局認知心理学の枠組みだけに止まることが多かった。

しかし、このラボの人々は同じテーマ(例えば文化伝達)という面でも、もっと理論的な背景に焦点を当てた研究をしているので、そういう人と話したり教えてもらったりすることで、自分の研究のセオリーがもっと深くなったような気がする。私の大学は博士課程しかないしすごく小さいのだが、他の研究室とも(望めば)すぐに交流ができて、昔日本にいたときに所属していた学科では得られなかった知見がたくさんあるように思う。

分野を跨いだ学際研究に近い環境と言えばそうで、それもいい面と悪い面がるので一概にどっちがいいとは言えないが、私の場合はそうやって広く研究テーマに考えるのが好きで向いているような気がする。逆に深く狭く掘って行きたい人は、同じ研究分野で同じテーマでやってる人がいるラボに行く方がいいのだろう。

夜はピアノのレッスンで、来週で今年最後になりそうである。ラヴェルの水の戯れも夏ぐらいからボチボチやっているがまだ譜読みの段階である。まだ弾けてないが、なんだかんだちょっとずつうまくなってきた気がする。ヨガと一緒で継続すると、ある日突然うまくなっていたりして楽しい。研究の方もそうなのだろうが、いまいち何の分野においても上達を感じられない。

SNSで遊んでいると、社会人大学院生についてのアドベントカレンダーを教えてもらう。

残念ながらもう枠が空いてないので何も書けないのが、そう言えば社会人から大学院生へという下書きを一年ぐらい寝かせていたのを思い出したので近々書いてみたい。まさかこんなマイナー分野にこれだけの書き手が集まるとは、企画者の方のキュレーション力が凄いのと、意外とニッチな分野だからこそ情報がグッと集まりやすいのかなと思ったりもした。