八月三日・四日@ウィーン

八月三日

最近朝起きるのが遅い気がする。八時とかで、たらたらしてたら作業を始めるのが十時とか…コロナ前は大学に九時にはいた気がするのだが。朝ごはんは最近食べていないのでコーヒーだけ飲む。

十一月にデンマークで行われる学会に送った概要が通ったので先生に報告。普通概要はよっぽど変更がなければそのまま使われるはずだが、この学会は学生中心に行われて教示的な部分があるので、投稿した概要に対してレビューコメントがつき、これを元に修正することが必要。だが締め切りは十月だしあと一人でデータが取り終わるので、修正は先生が夏季休暇から帰ってきた九月にすることになる。うまくいっていれば学会時期にはイギリスにいるはずなので、デンマークで参加できるかわからないが…少なくともポスターは全てオンライン上でやるらしいのでどこにいても参加はできる(本当は口頭発表したかったけど落とされた)。

そのあとは滞在関係の書類に関して多方面にメールを送ってこれだけで精神的に相当疲れる。メール自体は三箇所に一通か二通ずつしか送っていないが、気を使うし相手の返信が感じ悪いことがあるので(特に会計課のところ)、それに対してイライラを伝えないような文面を考えるだけで一日終わる。結果的に無事必要な書類をいただく(毎回そうだが会計の人以外はみんな協力的で優しい)。

夕方は先輩が音楽のセッションをやるというので行く(先週も行った)。今回はキーボードがあったので私も混ざったけれど、そもそもクラシック音楽しかやったことない&何の音楽理論もわからない私に即興で何かしろというのは無理がある。色々試したけど最後は先輩二人達だけでやっていた(そもそもピアノは他の楽器と違って独立している気がするのは私だけだろうか)。

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今日で先輩は就職のためデンマークへ旅立ってしまう。私が博士課程を始めて一年後ぐらいにやってきたポスドクだったが、ここ三年ほど仲良くしてくれたのでありがたい。その先輩は側から見るとPhD取得後すぐに仕事があったし個人研究費のデカイのも持っていたし、ポスドク一つ終えてテニュアトラックに乗れたので順調なように見えるが、色々大変そうだったところも見ていたので、素直に念願の場所に就職できてよかったなぁと思う。

八月四日

昨日の続きで引き続き滞在許可証に必要な書類のための作業。最後に一番重要なのが残って、一年間の生活資金の証明である。本当はもっと前から話し合いたかったが、九月末から行くイギリスへの短期滞在の話を先に終わらせないと話さないというので、ようやくそちらが終わって、来年度からの資金の話に移った。

来年度はイギリスへの滞在研究の後、一年間の博論執筆のためのお金がもらえることになっていて、先生もそれで大丈夫と言っていたのだが、会計課及び研究費の管理をしている部署に問い合わせてみると、先生が思ってる感じでは書類が手に入らなさそうである。細かいこと書くのも、思い出してうんざりするので割愛するが、要は私の滞在許可の更新時には全部の書類は用意できませんということを言われた。

まぁ最悪のパターンとして想定したが、まさかなぁという感じで、これでは自分の貯金の証明を出さなければならなくて困る。貧乏だが幸い九ヶ月ぐらいは資金の証明ができそうなので、まぁそこからさらに延長すればいいかと思っているのだが、そもそも大学が資金証明をしてくれれば、その追加の延長も必要ないと思うと腹立たしいが、しかしどうしようもないし、私ももう話し合う元気もない。

ということで私の貯金がある日本円の口座の残高を発行し、それをドイツ語の翻訳してもらうためのサービスを探して見積もりなどを出してもらう。思ったより高くなかったが、こういう細かい出費が滞在許可の更新時にはあって不平等だなと思う(当たり前だがヨーロッパの人は一切お金を払わなくて良いが、EU外からきている人はおそらく平均で200ユーロぐらいは払っていると思う)。同じ博士課程と言っても、生きるためにこういう作業が必要な学生とそうでない学生で、全然違うと思うのだが…と言ってもそれを承知できているのはこっちなのでもちろん誰に文句も言えるわけではない。

しかし夕方なって先生から「もしかしたら書類を出してもらえるかも!」というような連絡が来る。会計課の人と私と連絡してる時は「不可能」の一点張りで取り合ってもくれなかったが、先生に相談して先生から会計課の人含め他の責任教授などに取り合ってもらうと、「可能」という返事が来る。生徒の力など何もないのに等しいのはわかるが、私はこういう理不尽が嫌いだ。

ということで急遽、資金証明を出してもらうために必要な博論の執筆計画を書くことになり、明日以降急ピッチで書いて金曜までには先生に提出しなければならない。

夜はSNSの友人がウィーンに来ていて、今回は妹と来てるからということで会うつもりもなかったのだが、急遽夜時間があるからということでバーに飲みにいく。あんまりバーに行ったことがないけど、適当に選んだところは結構よかった。名前もかっこいいし(Philosoph)。

先週も一人SNSの友人にあったが、今回もまた毎日話しているような人なので、初めて会うのに全然そのような感じはしない。また会えたらいいな。