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<第49話>外務省をぶっ壊す!~私、美賀市議会議員選挙に出ます!~

月曜日~金曜日更新
 この小説はフィクションです。実在の人物や団体などとは関係ありません。

<第49話>
殺害実行の意思が固まった段階からいざ「井戸殺害を決行する」最後の決定打は何だったのか?
「ハッ!」
中山は私の「外務省をぶっ壊すチラシ」を見ていた。
「うちの旦那もチラシ見てマチルダさん頑張ってるなぁ~って言うてたわ。」と暢気に言ってた実都子の声が思い出される。
そして「なんか手伝う事あったら言うてや」と優しい声を掛けてくれた事も。
チラシには外務省の悪行の歴史がつらつらと書かれてあり、当然に園町代表のwowtubeチャンネルやHPのアドレスも書かれている。


慌てて手帳をめくる。
私が中山クリーニングに外務省をぶっ壊す!チラシをポスティングしに行ったのが6月1日。
代表はほぼ毎日動画をアップしている。
対して、何でも反対のパヨク船盛の動画は不定期で下らないものばかりだった。
Wowtubeの園町代表の動画を遡る。
「あーーーっ!」
興奮して呼吸が荒れる。
「なぜ今まで気がつかなかったのか」
己を恥じる。
園町代表の動画もヘッタクレもない。
代表に限らず外国党の関係者なら誰でも知ってるじゃないか!
「法律を破ってでも守らなければならない正義がある!」と。
たぶん中山はこれを知ったのだ。
この信条を!


そして代表の動画に興味深いものを見つけた。
6月4日、タイトル「天安門事件から30年経ちました」
私とした事が見逃していた。
というか、30年たった今でもこの人類史上類を見ない残虐非道な事件に触れる事は、私にとって同年代の前途ある若者がなす術なく犠牲となった事は辛くて無意識に避けていたのかもしれない。
天安門事件とは、1989年(平成元年)に支那共産党が無辜の学生たちを戦車でひき殺しまくった事件である。
日本国内でネット検索すれば、到底人間とは思えないペチャンコにすり潰された元は学生らしき肉片、ぶちまけられた血みどろの写真が出てくる。
学生たちに共産党支配の国家を転覆しようとする意図はなく、あくまで「民主化について話し合いたい」という純な思いが学生たちを天安門広場に集合させたのである。
真摯に国家を良くしようと集まった学生たちに加え、彼ら彼女らの健康状態を気づかって往診に訪れていたボランティアの医療関係者などに対して、国家が容赦なく牙を剥いた。
夜中に奇襲し、あろう事か銃弾を発射し、眠っている未来ある学生たちの頭上に、体の上に突然重厚な鋼鐵の戦車を縦横無尽に走らせたのである。
いくら民主主義国家が腐敗している面があるとはいえ、中国共産党の比ではない。奴らのやった事は人間のやる事ではない。


死者は一万人ともそれ以上とも言われているのに、中国共産党も我が国のNHKでさえ、未だに死者はゼロ人だとヌケヌケと言い張っており、令和の時代になった現代においても中国国内では「天安門」と検索すると通信が切られたり停電したりと国家ぐるみで共産党犯罪の隠ぺいが行われている。
更にチベット人やウイグル人という少数民族と次々に弾圧し、国家による殺人=臓器狩りで外貨稼ぎまで大々的に行っている。
もう中国共産党、共産党幹部、こういう中国に魂を売る者たちは、平和を愛する我々日本人とは明らかに一線を隔して「獣である!」とまで言っていた。

園町代表は、日本のテレビ、新聞では報道されない支那の横暴、悪辣、読んで字のごとく人非人である習近平や江沢民を厳しく糾弾していた。
そして、自分たちの凶行から世界の人々の目をくらませる為に「南京大虐殺」など我が国をナチスの如くでっち上げ、世界中にデマをまき散らしている支那、それにも手を拱いているだけで何もしない外務省の無作為の罪に対してもこれ以上無いほどの罵詈讒謗を浴びせていた。
画面の中の園町代表と同じく、私も慟哭していた。


中山はこれを見たんじゃないのか?
日本においてたった一人で外務省という巨悪に立ち向かい、海を隔てた大陸で無下に殺された若者たちの命や無念さに思いを馳せ「正直者がバカを見ない世の中を作り「正義を、法を破ってでも貫きたい!」という思いの詰まった動画を。

つづく。



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