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第10回:職務経歴書に職業「主婦」と書けますか〜旗を掲げる


お疲れさまです。
このnoteがあなたの勇気に繋がりますように。

職務経歴として「主婦業」って書いたことある人、もしいたら連絡ください。ランチおごりますのでインタビューさせてほしい。

職業:主婦って、ナメてんのか?
って、口には出さなくとも苦笑いもしてもらえないでしょうね、面接官のおじさん方には。

Q:なぜナメてることになるんでしょうか?私、真剣なんですが。
A: いやいや、主婦は職業じゃないでしょう。
Q: 金銭的価値を直接生み出さない仕事ってありますよね。それにそもそも主婦業代行はビジネスとして成立しています。
A: 専業主婦業はビジネスとして社会的責任を負う仕事ではないから・・・
Q:子育て一つとっても、社会的に大きな責任を負っていると思います。


なぜ、主婦業はビジネス的に職歴として認められないのか?
今回はここを掘り下げてみたいと思います。


年齢とか性別による選考の有利不利については別問題ですので、ここでは取り上げません。
しかし、能力そのものが不足していると判断されて落とされるのであれば、人事側と応募者側双方の説明力不足の問題です。
と言うのも、本当に応募要件に書かれたことだけを満たせばいいのであれば、主婦でもできる仕事はたくさんあります。
(実際には「実務経験」と言う名の下に、組織文化への忠誠度・理解度が重要視され、実質は同業他社からの転職者を待っているとしか思えない募集案件も多いので、それを見抜く力が必要ですが・・・)
応募する主婦の側は、自分に仕事をこなす能力があることを、自分の経験からどう学んだかをきちんと言葉にする必要があります。逆に言えばこれができれば仕事は見つかります。

① 主婦業に必要な能力はビジネススキルとは関係ないという思い込み

これまでの連載で取り上げてきたように、優秀な主婦層はビジネススキルを持っていると断言できます。
特に、真剣に子育てに向き合った人は、間違いなくかなり高いレベルのコーチング力とマネジメント力(時間管理、プロジェクト管理、育成力)を身につけています。
PTAやサークル活動などに力を入れた人は、リーダーシップとチームビルディングに応用可能な経験を持っているはずです。
これらの経験をどうビジネスに活かせるかを自力で説明できる人は、経験の抽象化、一般化、言語化ができていると判断できます。

② ビジネスのスピードと厳しさに主婦のユルさは合わない、つまりビジネスマインドに欠けているという思い込み

スピード感については、家庭の状況や家族構成によりますが、忙しくマルチタスクであった人には間違いなく身についているでしょう。
ビジネスの厳しさとはコミットメントの問題だと捉えると、どれだけ主体的に就職活動をしてきたかということと、働くことへの覚悟を推し測ることは、新卒や中途の採用と変わらない部分かなと思います。

③ 思考の柔軟性と変化に対する行動力がないという思い込み

上の二点は書類上で確認できたとして、面接に臨む採用担当者の心配は、おそらくほぼこの一点なのだと思います。
新しい環境で、自分をゼロリセットできるのか、その覚悟はあるのか。
新しい事に慣れ、学ぶ意欲はあるのか。

歳をとるほどモノの見方は硬直的になると思われていますし、実際新しいことへのチャレンジや環境が全く違ってくるような変化を好まない人は多いですから、この点については、あながち否定できないところです。
ただ、これは主婦に限ったことではなく、中高年の再就職全般に言えることかと思います。

以上をまとめると、主婦だった人を雇う時に企業側が抵抗を感じる理由には大きく3つのポイントがありましたが、どれも主婦に固有の問題ではない、と言えそうです。
言い方を変えれば、不利な条件が3つも重なっているのが主婦層だとも言えます。
実際には年齢と性別の不利が加わりますので、厳しさは相当なものになります。
一方で、人手不足の深刻さは散々報道され、外国人や、高齢者の再雇用がこれだけ言われる中、主婦層の本格的な再就職が全く話題にもならないのはなぜなんでしょう?

30代以下ではそもそも専業主婦にならずに産休育休で頑張っている人が増えた事実もありますが、PCスキルを欠いた40代以上の主婦層は、周りも本人もすっかり働くことをあきらめている感があります。働かなくても夫の給料が高いから逃げ切れるという計算もあるのかもしれません。

それでも、お給料もらえて自己肯定感の上げられる楽しさ、家と子どもがらみの狭い人間関係と切り離された居場所は、人生をリフレッシュさせてくれます。

働くことは、思っていたよりももっと楽しい。

あなたも、外に出て仕事をしてみませんか?


ここまで読んで下さってありがとう! 働きたい主婦が能力を活かせる仕事に就ける世の中に変わっていくよう、あなたの声を聞かせてください。