M-1・ベルファスト

M-1を観た。やっぱり、リズムがあって音楽的な漫才と、映像が浮かぶような漫才が好きだ。できるだけ虚構的で耳に心地良いものが好きなのだ。だから男性ブランコ、真空ジェシカ、ロングコートダディの決勝ネタなんかはめちゃくちゃ面白かった。
優勝したウェストランドとかさや香みたいな、ひたすら現実を這うネタも面白いとは思うのだけど、お笑いを観る時に求めているのは、私は現実を忘れることなので。

ずっと観ようと思っていたベルファストを観た。時代背景や登場人物たちの置かれた状況は今の私の状況とあまりにもかけ離れていて、それは想像を絶するような辛い生活だと思うのだけど、愛する人との別れや故郷を離れることへの葛藤は知っている感情だった。ラストのおばあちゃんの「振り返らないで」というモノローグのシーン、とてもせつないけれど強さを感じた。そう映画全体を通して、母の力強さを感じた作品だった。大事な人が選んだ道が正しいのかわからない中でただ背中を押すというのは想像もつかないくらいに辛いことだと思う。と実家にひとりでいる母を思った。

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