アナコンダ先生、僕、頭がモヤモヤして、痛いんです、助けてください!
「あたまがモヤモヤして、痛いんです。先生ええ。助けてくだしゃああいい。」
ポチ太郎は、頭を机に叩きつけた。
ガン、ガン、ガン!!!!
「痛い、痛い!でも、痛きもちええええええ!!!いっちゃうのおおお。」
ポチ太郎は、とても、腑抜けた甲高い声で、喘いだ。
ポチ太郎は小学2年生の男の子、インターネットで、言論をしたところ、どうも自分の考えに自信が持てなくて、困っているみたい。
「大丈夫かい、ポチ太郎くん。君は考えすぎる節があるからね。お気楽に生きていけばいいんだよ、誰も君の事なんて、気にしていないよ。」
アナコンダ先生は、僕の頬っぺたを突っついた。
アナコンダ先生は、蛇と、人間のハーフの超絶美人な、お姉さんだ。
顔は美しい整ったギリシャ鼻に半開き目、薄い唇をした容姿で、長い赤紫色の髪色をしている。
身体は上半身が人間で、下半身が蛇である。
透き通るような、お姉さんボイスだ。
「アナコンダ先生!。」
僕はハッとなって、背筋を伸ばした。
「かわいいね。」
アナコンダ先生は、ニヤニヤ笑った。
「ア〇ガーのひとたちは、人でなしです、アナコンダ先生、怖いです。」
僕は、言った。
「ああ、あれは、面白いね、私は、ああいうのをみて、飯のタネにするのが趣味なんだ。」
アナコンダ先生は、返した。
「え。趣味悪いですよ、先生。」
僕は、引いた。
「冗談だよ。些細な事だというだけさ。あの人たちは、他人を叩くことで、満たされることができるめでたい人たちなんだよ。君は違うだろ?批判したところで、頭のモヤモヤは晴れはしないし、現状も変わらない。気持ちよくなれない。」
アナコンダ先生は、言った。
「ええ。まさに、流石アナコンダ先生、僕の心が読めるのですか?」
僕は、冗談で返した。
「ああ、読めはしないが、わかるよ、君よりずっと長く生きてるからね。」
アナコンダ先生は、僕をみつめた。
なんだか、照れる。
「国葬をしてもいいと思うって、昨日の記事で、書いたんですけれど、結構、反対の人もいるらしくて、ちょっと、泣いちゃいそうでした。僕、正解がわかんないや。」
僕は、俯いた。
「ああ、そりゃあ、触れちゃダメな問題だったね。国葬云々については、賛否両論がわかれる話だ、反対側は過激化するし、賛成側と戦う羽目になる。お国は秋にするって方針を固めたみたいだけれど、ま、かかわらないことだね。」
アナコンダ先生は、言った。
「かかわらないですか―、なるほど、僕の若気の至りですかね、ははは。」
僕は、頭を掻いた。
「うむ。ああいうのは、憲法云々だとか法律がどうちゃらとか、怪しげな反社詐欺団体とのかかわりだとか、を理由に、反対する熱心なお人がいるので、いわない方がいいね、からまれると厄介だろう。」
アナコンダ先生は、諭した。
「確かに、ちょっと、twitterでも、コワい感じです、ああいう人たちも、いた方がいいんでしょうけれど、―。」
僕は、言った。
「ま、反対意見の人もいた方が、合理的な判断ができるからねえ。」
アナコンダ先生は月並みは返事をした。
「兎に角、もう、この問題について、君は、発言すべきでないよ。センシティブな問題なんだ、安易にインターネットで意見を述べていい問題じゃない。」
アナコンダ先生は僕を制した。
「ありがとうございます。僕、迷いが打ち解けました。自分をするべきことをします。」
僕は、笑顔で答えた。
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