見出し画像

【健康の話】映画や読書で心を耕す。良い作品は共感と言語化が素晴らしい#338

皆様、こんばんは。
佐伯です。

本日は北陸地方、特に石川県を中心に凄まじい豪雨です。
私の住んでいる富山県も早朝から9時頃まで凄まじい雨量でした。
10時頃からは雨足が弱まり、少し晴れ間も見える天気でしたが総じて荒れた1日でした。

天候も悪い事から今日は家族で映画を観て過ごしました。

息子と一緒に見るので息子のチョイスで映画を観ましたが、どれも面白く考えさせられるものばかりでした。

気が付いたら4本もNetflixやprime videoで映画を観ており中々濃い1日でした(笑

印象に残ったのは昨年公開された邦画「ゴジラ-1.0」です。
こちらの作品の山崎監督が第96回アカデミー賞視覚効果賞を受賞したことで評判になりました。

もちろん映像も凄いのですが、歴史考察が非常に緻密で敗戦直後の日本をかなり詳細に描いている点です。

実は第二次世界大戦後の日本の近代史とはあまり学校では習いません。
私も高校時代には日本史を選択していましたが、大体は平安から鎌倉までの貴族から武士が主役交代する点と江戸時代の歴史考察に大半の時間を費やしたと思います。

そのため、近代史、特に戦後史は時間切れで駆け足でサラッと撫でる程度でした。

ですが今日の日本の基礎を作ったのは戦後ですし、本来ならば敗戦後にどのように私たちの祖父母が混乱期から高度経済成長まで駆け上っていたかを学ぶ必要があると私は思います。

少し話は脱線したのですが、このゴジラ-1.0は戦中から戦後初期が舞台です。
作中ではオブラートなしでの破壊され尽くした東京での人々の生活が描かれています。
バラック小屋で食うか食わぬかのような生活を主人公達は送っています。

そして元特攻兵だった主人公の自身の中では終わらない戦争への後悔と懺悔が丁寧に描かれており戦争の恐ろしさを伝えてくれます。

この辺りの歴史考察は、正直な話綺麗事では描ききれません。
エキストラの中には着の身着のままま人から、やけに身なりの良い女性が混じって混沌としています。

この点については、ジョン・ダワー著「敗北を抱きしめて」にかなり詳細に記述されています。
上下2巻の単行本で非常に長いですが、当時の日本人の生活についてアメリカ人の視点で考察されています。

そのため、良い面も悪い面も全て記述されております。

ゴジラ-1.0では「敗北を抱きしめて」に記述されている当時の日本がそのまま映像化されています。

生きるために日本人が何をしていたのかを興味がある方は是非著書と併せてゴジラ-1.0を観賞されると良く分かります。


ゴジラ-1.0は敗戦で全てを失った日本をさらに絶望(マイナス)に叩き落とすところが見どころです。

劇中の人物達も何度も立ち止まったり、逃げ出したり、間違えたりします。
ですが、「それでも!」と何度も立ち上がったり、膝を抱えてうずくまる人を支えたり希望が随所に散りばめてあります。

ゴジラという絶望の象徴を目の前にしても、頭では死を覚悟しても、心では生きたいと願うことを辞めません。

劇中ラスト前、ゴジラとの対決前においても「死ぬことを命令された戦争と違い、生きるためにゴジラと戦う方が随分気が楽だ」のようなセリフがありました。

私は逞しいと感じました。

そして、どんな困難な状況においても人は生きることを求め続ける、だから生きて良いんだよと語りかけられているような気がしました。

私の想像の話ですが、このゴジラ-1.0にはそんな風な作り手の想いが綴られているような気がします。

ゴジラ以外にも映画版クレヨンしんちゃんの最高傑作と名高い「大人帝国の逆襲」なども息子と見ました。

本当に良い映画とは伝えたいことが鑑賞者に伝わり、鑑賞者が普段心の中に抱えている言語化できないモヤモヤをセリフに乗せて言語化してくれます。

やはり、物語に触れることは心を豊かにするものだなと感じました。

それでは皆様、ご機嫌よう。

是非、ご購入をお願いします!

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?